第2話
え?いや、え?
いや、目の前でこんなことが起こったら誰でもこんな間抜けな声が出るでしょう?
文字通り消滅したのだ、あの巨大な竜が。この日本を守ったヒーローが消えてしまった。いや、もう、、、、疲れた。
空は曇り空から光がさしてきていた。もう何が何だかわからない、とにかく俺は何か手伝いに破壊された住宅地に行くべきかな、、、
“ おい! ”
え?いま何かが聞こえたような、、、、
”そこのお前だよ!お前!聞こえてるだろ?早く俺を水の中から出してくれ!”
頭の中に直接声が響いてきた!?
だ、誰だよ、、、、
すると目の前に波に押されてテニスボールほどのサイズの黄色い水晶玉みたいなものが流されてきた。
こ、これか?とりあえず拾い上げた。
” そうだ!はぁ寒かった。。。大体俺は水無理なのによ、、、、”
。。。もうツッコミ疲れてしまった。。。。
「えっと、、、君は誰?」
いやまぁもうほとんど予測してるんだがあまりにも中二臭くて口にしたくない、、、
”あ?俺は今お前を守ってやった光龍様だ、感謝しろよ?”
なるほど、そうですよね
えっと今の数十分で起きたことを整理すると、地震が起きて、津波が襲い掛かってきて、竜が表れて、津波を防ぎ僕に話しかけてきてると、、、、とりあえず僕はいろいろな個所の治療を受けるために病院に行ったほうがいいな、特に精神科とか。
とにかく僕が今するべきことは人員救助だろうな、、、
僕はとくには深く考えず、よくわからない球体をポケットに入れ、倒壊し、もう見る影もない住宅地へと駆け出した。
結局この日、僕にできることはほとんどなかった。がれきを持ち上げる力や、人を助けられる知識もない、できたことといえばけがをして動けない人たちへの水配りくらいだ。
” おい、お前、早く温かい所へ行け、寒くて死にそうだ。 ”
このさむがっているのか知らないが小刻みに震えている玉、津波から僕らを救ってくれた英雄かもしれない、、、、なんで僕はこんなの拾ったんだ、、
その日はもちろんのこと電車が動くわけがなく、2時間以上かけて歩いて帰った。僕の家は物置として使っていた離れが完全崩壊していたが、家自体は無事だった。
僕の近所も完全倒壊しておりなぜ僕の家だけ無事だったのかはよくわからない。
僕はとりあえず親に電話を掛けた、僕は今このだだっ広い家で一人暮らしだ。
母親は早くにしてなくなり、父親は海外で何かをしている。
詳しくは知らないが、毎月仕送りを送ってくれるので何らかの仕事をしているのだと思う。
何回か電話したが結局出ることはなかった。
息子が大震災にあったというのに電話やメッセージの一つもないのはどうなのだろうか。すべてが倒壊してるのに電話ができるわけないって?うるさーーい、そん時はいろいろおかしかったんだ!
日本、そしてアジア諸国の一部を襲った大地震、これだけでも全世界がアジアに関心を寄せるニュースだというのにそこへとんでもないものが降り立ったというのだから、竜のような見た目をした巨大生物。身長は80メートルを超え、口から謎の結界のようなものを出す生命体
ふぅ、、、それでいったいこれは何なんだ?
”お前広い家に住んでんだな、家族はどうしたんだ?”
この頭に直接デリカシーのかけらもなく踏み込んでくる質問をしてくる球は、、、
「いや、俺以外は全員海外だよ、っていうか君は誰?普通に持って帰ってきたけど」
もう、どうにでもなれ感満載で答えて、とりあえず正体を聞く
” 俺か?俺はこの地球の守護者であって創造者の一角、光龍のルスだ ”
もう今日は特に何も考えたくない、、、
結局その日は日本は大混乱の中、終わった。
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