第7話 まずは…
翌日、学校に着いた俺はまずやるべきことを始めた。
(確かこの辺に…)
居た。
「おい。」
俺が話をかけた人物がこちらを向く。
赤い髪。そしてとんでもない美貌。
そうだ。神楽 火織だ。
「……何かしらこんなところに?朝早くから。」
(それはこっちが聞きたい。なぜいつもこんなどんよりとした花壇の前の居るんだ…?)
「それと貴方が来るのはわかっていたわ。」
「は?」
「忘れてるの?私には【予知】があるわ。」
…完全に忘れていた。
「そ、そうだったな。忘れてなんかないぞ…?うん、絶対忘れていない。」
「どっちでもいいわ。それで何か用事があるの?」
そうだ。本題に入らなければ。
「ああ、そうだな。簡単に言えば昨日のことについてだ。」
「…貴方がやったことは能力の乱用、そして悪用よ。けどまぁ状況が状況だったことと、私は別にスパ集に所属していないことから、不問にしたわ。」
ホッとした俺。
「今回の件はあの男の記憶からも消しているわ。」
「それならいいんだ。ありがとな。」
「礼を言われる筋合いなんてないわ。」
そう言うと俺から視線を外し、本の続きを読み出した。
これでいいんだ。
「それじゃあな。」
「……まだ居たの?早くどこかに行きなさい。」
それから普通に授業を受け、普通に陽火と帰っていた時だった。
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