読めないし、書けない

 書けない。読めない。

 カクヨムに来ていて何事かと思われるかも知れないが、いや、全くもってその通りなのだから、弁解のしようも無い。

 人生で初めて長編というのを書き切って、搾りかすまで出し切った結果、どうも書く気力と読む気力が停滞してしまった。


 読みたいのに、楽しく読めない。

 じゃあ、書いてみるかと思えば何も思い付かない。

 いっそ書かないでいようかと思えば、なけなしの筆力が消えていきそうで、それも出来ない。

 全くもって難儀だ。


 物語が書けないなら、せめてエッセイでもと筆を取ってみた次第ではあるものの、まあ、溢れてくるのは同じ言葉ばかり。

 いやはや、参った。


 エッセイで書きたいことは沢山あったというのに、「さあ、自由にして良いよ」と投げ出された途端に、縮こまる。


 今は、小説も短編程度でお腹いっぱいになってしまう。

 勉強だと思えば良いのかも知れないが、それもまた求めているものとは異なる。

 書くことに対しての怯えが強いのか。


 けれども、短編を二つ読んで分かったことがある。


 話をまとめるという行為は、意外と強引なのだと言うことだ。端をクッと持って、クルリと丸める。丸めて仕舞えば、あとは形成。如何に体裁よく綺麗に仕上げるか。

 ああ、どこか卵焼きとも似てるかも知れない。いや、オムライスの卵を巻く勢いの良さとも通じるものがある。


 まとめるのが苦手な自分にとっては、少しだけ気が楽になった。多少は強引に行っても良いのだと。


 物語の始まりは、ふわふわと甘い芳香だ。

 そこで誘えなければ、何処かへ行ってしまうだろう。

 花に留まるだけでも困る。沢山、蜜を吸って貰わねば。その為には、中味も充分な味にしなければならないだろう。

 たっぷり蜜を吸っている間、脚に花粉を付けたいのが花と言うもの。

 その花粉がどこへ飛ぶかは知らないが、美しい身を結べば嬉しいことこの上ない。


 ぼんやりと綴ってみたものの、矢張り、どうにも読めないし、書けない。

 乱文なんぞよくあることよと、寛大なお心でお読みいただければ幸いなり。

 自分に出来るのは、あなたの執筆生活がより良いものとなりますよう、願うのみ。


 ああ、どうかお身体にはお気を付けて。

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