第52話 元カノの予感

「喜代、よろしくな!」

一朗太は笑いながら喜代が土日

泊まるホテルで喜代を降ろすと

またプハハハと思い出し笑いを

しながらマンションへと

帰って行った。



「ただい…ま!!。」

玄関から入ると味噌汁と煮付け

とご飯の炊けた匂いがする。

家庭の匂いだ。


テーブルには


「うまそう」


喜代の料理が並んでいた。

小さい頃からなれ親しんだ

喜代の家庭的な味。


ひとつまみすると、旨い!

おっ!!やっぱり

ちゃんとご飯も炊いてある。



しかし美奈が…

寝室に行くとスヤスヤ眠っていた。

喜代に絞られてクタクタってとこか?


美奈、美奈ただいま。

半分目を開け、また寝ぼけて

おぶさってくる。

まあ30分はこのままか。


美奈の唇の暖かさが歯と一緒に

首に軽くあたる。


くるくるした髪を撫でながら抱き

しめる。


駄目だ、我慢出来なくなった。

「可愛い、美奈可愛い。」


一郎太は基本美奈を見れば

発情する。

そんな年頃だから普通普通!!


一戦を終わる頃には美奈は

シッカリ目が覚めていた。

その後喜代の、悪口のオンパレ

多分母親も今喜代から美奈の悪口を

聞いているんだろうな。

        ふふふ


美奈も

「ウワッ,なにこれ美味しいー。」


一朗太はニコニコしながら

「美奈、あんまり無理するな。

 あした、大丈夫か?

俺大学休んでも

 いいし、つきあおうか?」

一郎太はご飯のオカワリを

よそいながら、スッと伸びて

来た美奈の🐰柄のお茶碗に

美奈のオカワリもよそう。


パクパクたべながら美奈は

「頭にきたけど、もっと喜代さんの

 料理たべたくなった。

 頑張る! 」

ズズズーっと味噌汁を煽り

「味噌汁には勝たんウマー」

一朗太はニコニコしながら


    「そう。」

と一言返した。




次の日

昼一時 喜代さんは昨日より気合い

入ってやってきた。


 今日のメニューは。



    五目春巻き

    ホイコーロ

    あんかけ焼きそば 

    中華スープ


美奈も昨日と違って真剣だ。


しかし喜代の悲鳴はあがりっぱなし。


然も、甜麺醤、コチュジャン、

豆板醤さえ、知らない美奈に

何をつくれる?

調味料の云々さえ美奈は知らぬ

チンプンカンプン

シナモン、オールスパイス?

何かのじゅもんか?



ニンニク、しょうが、醤油

砂糖、塩、味噌日本人なら

コレで料理すると美奈は思ってる。

さしすせそ!


ケチャップ、マヨネーズは

卓上に置いて食う時使う

と思ってる。

喜代も美奈も二人はお互い



 「しらないのか?」と喜代


 「なぜ此処までして料理

しなきゃいけないのか?」

と美奈



美奈と喜代は、首を掲げる仕草は

同じなのに別々の疑問を抱いている。


そんな毎日が続いていよいよ

12月の声をきく。



サンタクロースのバイクや

イルミネーションが

街を飾り始める頃

一朗太に同窓会の案内状が届いた。



大学の同級生も沢山来る。

いっも行かなかったらコイと友人

から やいのやいのの誘いが、

電話やメールに沢山だ。


「美奈、行ってもいいかな?」


  「うん。良いんじゃない。」

美奈は漫画を読みながらダラダラ

饅頭を食い食い答える。


「心配しないのか?」


何回も、うるさいなーと

言わんばかりにコーラをゴクツと

飲みながら

「だって!反応しないんでしょ。

 なら、大丈夫だよ。アハハハ」


「そだな、アハハハ。」

心配されない一郎太はちょっと

不満げに笑う。


ピコンピコン

「行くと言うまで鳴り止ま

ないな」


「グループラインだよ。ほら。」

美奈は一郎太の携帯の人型マーク

を指さす。


「ああそうだった。招待されてたな。

入ったっけ?」



「へへ、美奈が入れといた。」


  「じゃあ行くと言っといて。」


     「うん。」





グループラインをやり取り

する頃美奈は眠っていた。


谷口

「おう。一朗太くるのか?」

  

      一朗太

    「谷口か?久しぶり。」

山本

「おまえ!ご無沙汰過ぎ。」


   一朗太

    「マジだ、元気か?」

      

       阪下

  「おう。阪下だ元気だよ。」

谷口

「今度の同窓会、美音来るぞ!

 どうだ、一朗太嬉しすぎて

 眠れ無いだろ。 」


     一朗太

  「美音が来るのか?」

阪下

「おまえまだ独身ダロ?

 ヤケボックリになんとやらだ。」


    谷口

   「モノにするなら今だぞ。

    美音も独身らしいぞ。」

田中

「何だもう話したのか?

 一朗太ドッキリさせようか

したのに!口、かる~。」



  谷口

「まあまあ、そう言う事だから

 喜べ。」


  一朗太

「ありがとうよ。でも美音も

 彼氏いるさ。

今更だからハハハ」


美音と聞いて心が震える!

この感情はなんだろう。

      






       






 





    

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