第34話 ああ⤵そうなのか!!

5月23日から2日後、

一郎太からやっと、やっと連絡が

来る。

何してたのサ!!


「モシモシ奥さん。

 今日行くから何が食べたい?」


のんび~り、からかうような言い

回しに苛つきながらも、


(私は妻、私は妻!)


心で爆発しないように、妙な

呪文を呟く。


「中華?和食?イタリアン?

ロシア料理?

 etc…」

一郎太はノンビリと話かける。


「その前に聞きたい事…ある!! 

 23日帰ってたよね。

 何で連絡ナシナノだ?」



「・・・꒪꒳꒪;」


「なんで?」




 「ああ、ああ、ゴメンゴメン。

  メグが24日誕生日でサ

  23日学生とメグの誕生日の

お祝の準備してて忙しくて

帰れなかったんだ。

正直美奈はどう思うか分から

ないから言わなかったけど

ゴメンな。

  学生もいたし、変な事なんて

  してないから。」


ホーホゥ事後報告デスカ!!

美奈は目を最小限細めて

妖しい声を一郎太に向けた。


「じゃあ来年もその流れなの?」

ムカムカ💢



 「うん。多分!そうなるかな、

  美奈がどうしても嫌なら考える

    けど‥

やっぱり、いい気はしないか?

  元カノが気になるか?

  彼女には世話になってるから

  誕生日祝いは、したいんだよ。

  深い意味なんてないよ。」


は?は?はぁぁぁ

なーにノホホーンと言ってんだよ

あんたはバァーカか?



「来年もその次の年も‥

  続けるの?」

気を取り直して更に質問


すると、すっとぼけた事を

言いやがる。

「別れたけど頼りになる

助手なんだ。

誕生日だけは 祝ってあげたい。」


しばらく間が空いて美奈は言った。

ダメだこりゃ‼️

「ねえ…恵さんとは、

仕事やめてくれない?

 ダメ?ゴメンだけど、御願い。」



一郎太は絞る様な声で美奈を

説得するように言った。

「ウ~ン今は難しいな。

 美奈のヤキモチは嬉しいけど

 仕事となれば…チョット!

ゴメン。」



「・・・ ՞ ՞ ՞」


「あ、ああ、そのかわり

奥さんの好きな‥ごは

「ううん 、いい!!

 今日部屋中散らかってるから、

来ないで  顔見たくないよ。

お疲れでしょうから


 しばらくゆっくらしてちょ。

 じゃバイト行くから…」



そう夫婦になったからって

変わらない。

私はバイトも学校も休学して

一郎太の子供が欲しかった。


でも彼はどうだろう。



一朗太は変わりたくないんだ。

それが分かったから、

勿論自分から生活費も要らない

って言った。

だからバイトもする。


子供ができたら一緒に暮らしたい。

そうしたら家庭が出来るから

彼に堂々と養ってもらえる。

恵さんも離れていくだろう。

一朗太の親にも

認めて貰いたいの、そう思って

いた。


だけど彼は自分の嫁の

誕生日を知ってか知らずか、

恵さんを来年も 優先宣言。

結婚しても、元カノの誕生日は

朝から夜まで・・・

一緒。


25日をすっぽ抜けて24、25

を元カノにつかう?

せめて25日は切り上げて

彼女のトコ来いや💢ああД


美奈とは月何回かの関係。

後はずっと恵さんが面倒みてる。

仕事柄からんでる。


別れてってワガママなの?

仕事の為と言われたら

大人しく飲み込むしか無いの❓


恵さんと別れたって、

私より長い時間を

一緒にいるよね。


彼女としては面白くないのが

普通だよ〜

ん?何か変じゃない?

いまさらかよ~。

ヤッパリ変だしキッパリ別れても、

別かれる気なんてサラサラ

ないじゃん笑

イヤ!それはナイワ!!

妻帯者の自覚無しカヨ❌。




ずっとモヤモヤしながら生きて

行くのもしんどいな‥。


「それって!ダメでしょう!! 

先生の癖に嫁の嫌がる事を

率先してするのかよ。

有り得ない!」






う〜ん

昨日美奈から、怒もなく静かに

電話を切られた。


呆れたのか?

一郎太は違和感を覚えたが、

ま、いいか状態

別に気にする事もなく大人の

余裕か?


一郎太は朝からスーパーへ向かう。


彼女の好きな走りの

スイカとビワと焼き肉の

上等の肉を買った。


美奈が喜ぶ顔を思い浮かべ

ながら美奈の部屋へ合い鍵で入る。


仲直り作戦!


美奈がいないのは自転車が無いから

了承済み。


ドアを開けて(◎Д◎;)

散乱したケーキに割れたカップ

壁には点々とチョコレート


これは‥!!ぶり回さないと

チョコはこんな

飛ばない。


ジャケットに入れていた緑の

紙がない!

しかもジャケットには

チョコの手垢。


「何で??

こんなに荒れたのサー。」


こんなに散らかして、

どうしたんだよ。

生クリームベタベタのベッドに

ベットリと張り付いたカスタード

チョコ塗れのシーツを

剥ぎ取り洗濯。


飛び散った花瓶は割れて粉々。


出しっぱなしのしゃもじ?

生クリームらしいが

臭い物に変身している。


掃除機をかけ、拭き取りに洗浄


「ヤレヤレ、

お姫様が不機嫌ナノは

ヤッパリ妬きもちか?」



と思っているとカレンダーの23の

数字にケーキのマーク。

ん?

置き型カレンダーを手に取って

見る!!

二十歳!


しばらく目がテンになる。


( ꒪Д꒪)ヤバ…

20歳って誕生日?


ハアッ!フウッまじかー

一郎太は立ち尽くしたまま

頭の中グチャグチャ


ウワッ!

ペタンと座り込み


「や!! やらかしたポイ。」

と呟いた。


知らなかったとは言え今嫁より

元カノの

 誕生日を優先した!

 

 しかも二十歳!

 ビールの空き缶!

しかもノンアル!

 

 誤ってもすまない事をやっち

まったな~。


綺麗になった美奈の部屋は

一郎太に見切りをつけた美奈の

気持ちのように思えて

一郎太のメガネがずり落ちた。


ポトン⤵▭-▭


 

 

 





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