第18話 同類
「あなたは既婚者ですか?
美奈を幸せにできるのですか?」
「美奈幸せか?」
優しい目をしてパパが、美奈をみる
「うん。今はね。」
「ほら美奈は、幸せだって!」
ニンマリとして美奈をナデナデした。
「既婚者ですか?
質問に答えてくれませんか」
「勿論既婚者だよ。
美奈も承知している。」
先生は目をギラつかせ
叫ぶように言った。
「美奈、彼はやめておけ!家庭が
あるんだよ家庭を壊してまで
彼がほしいのか?」
「だって‥!」
美奈は、チラツとパパをみると
『まだだ、美奈は、黙ってなさい。』
と目で言った。
「美奈僕が嫌いならそれでもいい。
だけど彼には奥さんが
いるだろう。
家庭を壊してまで
やることじゃな い。」
彼はパパを睨んで
「奥さんと別れれるんですか?
じゃないなら
彼女は、諦めて下さい。
彼女は、僕の大事な人なんです。
諦めてもらえませんか?」
パパは、腕を組みなおし、暫く目を
瞑り考えていたが、彼にビールを注ぎながら
「そうか‥。
美奈は、先生の事どう
思って る ?好きか?」
「え、」
先生は、顔を上げて
寂しそうな目をして美奈を見た。
「パパ、ごめんなさい。
ヤッパリ先生が好きだよ。」
美奈の一言を聞きホッと安堵する
一郎太が、ん?違和感を感じ、
パツ‼ と顔を上げ
ガクガクと叫んだ。
「エッエッ!! パ、パパァ??
ど、ど、どうゆうことぉ!!」
「そうか‥。」
パパは、黙って静かに
ゴクゴクゴクと喉を鳴らした。
「そ、そうかってどう言うこと!!」
一郎太はアワアワしだした。
「先生
申し遅れましたが美奈の父親
です。若く見えますが
50歳超えています。
試したりして申し訳ない。
私も娘が心配だったので、
すまない。
あなたがそばに居てくれるなら
安心して東京に娘を置いて
帰れます。
どうか宜しく。一郎太君」
「えっ、えっお、お父さん?
あ~」
先生は、腰が抜けたように
フニャフニャと座り込んだ。
「先生!、
興信所変えたがいいよ、
幾ら払ったの?」
「40万2日張り付いてもらって。」
「バカじゃん。もったいな!
そんなお金あったら寄付
したらよかったのに!!」
「そ、そんなこと言ったって
僕がどれだけ探し回ったと
思ってんの!
急に居なくなるし、話きかな
いし、無視されるし、
挙げ句部屋まで借りるし!
マンションから30分もかかるし、
悪いけど‥解約して
帰ってきてくれ
ないか?」
「いや!!`ω´」
「なぜ?」
「先生のとこには学生くるし
あの女来るし!」
「女?」パパがピクッ
「女がいるのか?
聞き捨てならない
な‼ どうゆう付き合いだ!!」
「パパと受付の女の人みたいな
訳わかんないつき合いだよ。
パパも反省しなよ、先生と同類!!。
ママの気持ちもわかるよ。
ママに同情する!!」
父親も先生も暫く顔を見合わせて
いたが少しうなだれてパパが言った。
「仕事に関しては必要何だよ」
「じゃあ違う人雇ってよ」
今度は先生が、
「なかなか、仕事を理解して
こなしてくれる人材はみつから
ないんだよ。
何もかも
分かった人じゃないと‥」
「・・・そう、分かりました。
彼女はまだ先生と仕事するんだ。
パパもそうなの?」
「・・・急には無理だろう。
お金が、動くんだ!」
「ですよね。
僕もおなじですし‥!!」
二人は同類なのか、
妙に理解し合い
美奈の質問にも庇い合い
納得しあい、
美奈からみたら、わからん!
同類相憐れむ・・・
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