第8話今カノ元カノ

「そ、そうです。流石に

三時間経つし

 流石に家に着いてますって。」




「三時間ン~マジか‼」


この寒空にさ、3時間放置‼

アワアワしながら

一郎太は直ぐ美奈に電話をかけた。


ヴヴヴ、ヴヴヴ、ヴヴヴ、

美奈のポケットの中で携帯が

震える。


「先生?」

美奈は携帯を見て呟く。


   ヤッパリ先生だ・・・


プチッと拒否する。

もうPM9時を回った。

歩き疲れた美奈は

何処にも行く場所が無く

ホームレス状態だ。

部屋を借りたくても保証人も

いないしバックもマンションに

置きっぱ


「どおしょう。」


「手袋、もってくればよかった。」



ジンジンと手と足が痺れて来て

感覚がなくなってくる。


一郎太は美奈と合った公園へと

車を走らせた。



『来る確率は50%、来なかったら

警察に届けよう。

美奈の父親と約束したんだ

守るって‼』



そう決心してマンションを飛び

出した。




大きなドタンと閉まったドア音から

美奈を大切に思う気持ちが、

皆に伝わった。



ざわざわと学生達も慌てる。

「俺達が来たからかなぁ!!。」



「そんな事無いわよ。

私もきたし…。」


    「兎に角捜そう!!」



「恵さんは、居て、夜だし

帰って来るかもしれないから・・・」



ヴヴヴ ヴヴヴ ヴヴヴ ヴヴヴ


ずっと携帯はマナーモードのまま

ずっと震えてた。

仕方なく電話に出る、

充電ギレしたら暇な時間を

潰せない。



「もしもし…!!もう掛けないで。

ウルッサ━━━━━イ」




「美奈、何で出ない?

何で出て行く?」



「居る理由何て無いでしょ。」

ムカついた美奈は、遠慮なく怒る💢


「僕は君の保護者だ。帰って来い!!

 何処にいる?」


「ハイハイ保護者ね‼

寄り戻すんでしょ‥。

 カノジョと…。

 いいよ!

 ほっといて!!」


「さっきまで、可愛い笑顔見せ

てたじゃないか、なぜだ?」


ムカァ

「は?さっきまでは一郎太は、

カレシと思ってたし‼

 違ったんだし、まさか姪っ子とは

 思ってなかったから…。-_-#」


    「あっ、あれは💦…。

違うよ。」



「何があれは違うよだよ‼」

美奈は、一郎太のモノマネで返す


「あの女性、彼女でしょ。

いいよ!じゃあね(●`з´●)」


「まっ待て、待て、話しょう。

 説明させてくれ、話きけって、」



「ン~ッもう、寒いんだから切る。

 サイナラ~。」



「警察に届け出すから、」


は?ゲッ!!

  「あれは、先生が…。」



「とにかく!!今から警察に行く、

いいな、今どこにいるか言えば

迎えに行く、言わなければポリス

マンが迎えにいくだろう。


美奈はどっちを選ぶんだ?


警察か? おれか?」


[え、えっと💦‼



・・・先生を選ぶ。」 


  


フウ~ッと長いため息を

はいた後近くのバス停をみて

場所を教える。

初めて来たとこだし、

場所わかんない。



白い木目の長椅子に座り

先生を待っ。


3月中旬とは言えまだ桜も

咲いていない。 

花冷えと呼んでいいのか?


ブルブルブル寒い!


風邪引いたかも。

暖かい甘酒飲みたい。


カードを返したら晴れて自由の身

洋服とかは先生が買ってくれたし

他は使って無いでしょ。


しかも全部先生のマンションに

あるじゃん。


明細くれば証明出来るし捕まらな

いし。


ハア~ツフッフッハア~ツ

手に息をかけて足をモモから揺らす

寒い!寒い!



「早くきて~。

風邪ひいちゃうよ﹏w」



ガタガタ体を揺らして血の循環を

良くする。

漫画喫茶まで乗せてもらおう。

今日はひとまず眠たい。

その後の事は後で考えよう。



「うう~!! 寒いんだから!」



ちょっとの時間でも長く感じる。

やっと白いセダ〇が、

ライトをチカチカ

させて横付けして来た。



不機嫌な顔が美奈を冷たく見ながら



「早く乗りなさい。」



ム”ッとした美奈は財布からカード

を冷えた冷たい手で渡して、



「これで、警察にお世話になる

事ないし・・・ もうこれで用は

有りませんから!」



それだけ言うとクルッと向きを

かえて歩き出した。


»»»»



ドアの激しい音がして

振り向いた途端

先生の白いセータのフンワリした

甘い匂いが美奈を包み込んだ。


「いい香り。」

ってウットリするとおもうカッ‼



「ダロ!クリーニング屋さんが俺の

 後輩なんだ。

 だから匂いの研究で試して貰って

る。」



「先生って匂いの研究もやってるの?」

寒かったからつい気が緩む

サル🐒団子のような温かさが身を

包む。



「ああ、貧しい国の為に、花なら

 土壌次第でどうにかなるかと思

ってね。」



ギュッと抱きしめられた体は

暖かい。



「ハーイ!! 捕まえたぞ!!

 僕から逃げたからお仕置き!

 ご飯食べに行こうか。」


一郎太のコートで確保されながら

ヨタヨタと

押されるまま車の方へと

押され歩きをする。


 「先生 ՞ ՞彼女さん

が待ってるんじゃない?

帰ったがいいよ。」


一郎太は呆れたように

「元カノより、今カノ。当たり

前だろ。」



そう言うと先生は元カノさんに

電話して学生達には食事済んだら

帰るように、二時間したら帰るから

君も帰ってくれ

そう言って美奈を抱きしめた。



美奈は、心の中で

「最初からオンナ連れてくんな

ややこしい‼」

とプンプン怒りながら

車に乗るεプンプン!!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る