第9話 ああ、勘違い
車は街中へと向った。
賑やかな横丁みたいな狭い通路を
行くとラーメンやオデン、焼き魚の
匂いが漂う道に出た。
三角駐車場に止めて歩く。
先生は肘をクイクイして、
誘ってくる。
クスッ
仕方ないので腕を組んであげると
“むっ”とした顔から
デレデレな顔に急変する。
何か分かりやすくて(笑)
本当に先生か?
と美奈は一郎太を見上げる。
「先生カードは返しましたからね。
自分の分しか払えません。割り勘
ですよ。」
「ああ、頭に来てたからウッカリ
受け取ったけど、これはキミの
カードだから持っていなさい。」
「やだ、また警察沙汰に
されると困ります。」
「警察沙汰?何の事?」
一郎太は不思議そうな顔をして
美奈を見た。
美奈はキッと軽く睨んで
「先生、カード持って逃げたと
思って警察に言うつもり
だったんでしょう
ならカード
止めたら良かったのに~。」
それを聞いた一郎太はビックリ
「え!!俺は、捜索願いを出しに
警察へ行くと言ったんだよ。」
と含みを持った笑いをみせた。
「え~っ、そうなのぉ~。」
美奈は勘違いにガックリうなだれ
「もう!! 早くいってよ~」
先生は美奈の頭をなでながら
「なに勘違いしてんの!」
ハハハハハ
「でも、美奈が、
誤解したから捕まえられたか~
それは神様が俺の元に帰れって
言ってるんだよ。」
先生はまたニコニコしながら
笑った。
目がほっぺたまで
おちそうな優しい、たれ目は
笑うととてもかわいい♡。
キュンキュン
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます