オーナーとマグナ1
君は『マグナキッド伝説』を知っているか?
マグナ50(※マグナフィフティとも読む)
1982年、世界初の水冷V型4気筒の750ccエンジンが搭載された『VF750マグナ』が世界を股にかけるオートバイメーカー本田技研より誕生した。
時代は流れて1994年、アメリカンバイク人気に便乗する形で250ccという手頃に手に入り、楽しむことが可能な『Vツインマグナ(マグナ250とも)』も産み出された。
V型水冷2気筒という、日本の道路状況にも適応した都市型アメリカンはそのデザイン性も高く評価され、一躍人気のシリーズとなった。
そしてその翌年の1995年、矢継ぎ早にマグナシリーズの末妹として生を受けたのがマグナ50であった。
ヘッドライトからトップブリッジ、そしてスピードメーター、タンクキャップまで伸びるクロームメッキの羅列は陽光を受ければ当然のように輝きを返す。サングラスをかけても尚眩しいくらいにその存在感を誇示するだろう。
そしてメッキ処理の施されたエアクリーナーカバーの上にドカンと置かれる8Lのガソリンタンク。SR400と比べてもしっかりとした横への広がりを見せており、50ccクラスには有るまじき体躯の大きな要因でもある。
さらにエスカルゴフェンダーを装着することでその迫力に一層の磨きがかかるリアフェンダー部分。純正は純正では飾り過ぎないシンプルな形状に纏まっており、これまた原動機付自転車にあるまじき4.50-12インチリアタイヤの存在感を殺さずに素晴らしい。
そのリアタイヤの収まるホイールにはなんとクロムメッキのディッシュ(皿のようなディスクカバー)が装着されており、足回りの重厚感に至るまで一切の余念が無い。
そして、何と言っても右脇に供えられた純正のメガホン型マフラー。一度エンジンに火を焚べれば、最早50ccではあり得ない鼓動感と躍動感、そして迫力を詰め込んだサウンドを奏でる。
総じて鑑て良し・聴いて良し・走って良しと最高の逸品に仕上がっていた。
エンジンはあの世界的ベストセラーHONDAスーパーカブと同型の49cc空冷4ストロークSOHCエンジンを搭載しており、堅牢性・信頼性・燃費性能に於いて間違いなく世界一のエンジンと言って差し支えない。
そんな全てが50ccの枠に収まりきらないミッション付き原動機付自転車の最高峰、それがマグナ50であった。
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