第8話 期待どおりじゃダメなんだ。

カクヨムを離れていた間、何かと調子が悪く(悪かったから離れてしまった、とも言う)、すべてが停滞しているような状況だったここ数年(?)。

「数年」で合ってるかな?? もはや、どれくらい離れていたかすら、あいまいな状態で。


久しぶりに更新した先日、その停滞していた自分と向き合う意味でも、何がどうだったのか書いてみるとか言ってたけど、結局、その停滞を抜け出せてなかったらしく、その後も一文字も書かずに今年が終わろうとして……


……していました、が。


いや、それはあんまりだ!!

ひど過ぎる!!!


と反省し、なんとか年内に一文字でも書くぞ!! と一念発起。

ていうか、その前に、生活のすべてが逃避方向へ流される状態(=仕事だけは何とかするが、家事はしなくても死なないことはしない、先延ばしできる用事はすべて先延ばし)をさすがに何とかせねばと、1カ月くらい前ですか、重い腰を上げてもっと大枠での改善に乗り出しまして、ゲームもほどほどに抑え、ゲームはほどほどに抑え、ゲームとかほどほどに抑え……って、全部そこっ!?


ん、確かに、生活の中心がゲームになっていた。。。かも。。。


逃避の方向が、それしかなかったんですかねぇ。。。(カクヨムに逃避してもよかったはずなのに? 書くのに必要なエネルギーすらなかった??)


というわけで、なんで、ほかでもない今日この日、この時間に文章など書く気になったかって、夫のM夫くんが今日は帰りが遅いってことになってるからなのです。


で、今日の私は、ものすごく調子がよかったのです!!


まったく、期待を裏切らない女!!


今日の用事の第一番は、病院のMRI検査の予約を取りに行くってやつで、その病院は前回は新しく移転したばかりで、駐車場の入り口がわからずにグルグルグルグル敷地の周りを回りに回って、最後は救急車の入るところに入っちゃって、汗びっちょりでバックして出るなど、そりゃもう大変だったので、ゆうべ、夫のM夫くんに「あそこは、だいぶ手前から裏通りに入って、裏から入った方がいいんだったよね。そもそもオモテ側に駐車場こっちみたいな矢印もなかったもんね」と念を入れて確認。

M夫くんも、そうだね、って言っていたので、今朝は満を持して駐車場の敷地にさしかかる手前の道を左折。

で、最初は駐車場に沿って道が続いてたんだけど、何やらだんだん駐車場が遠くなっていく!?

ふと見れば、えっ、もしかして、これって川!?


川は水が流れてるものなので、もちろん橋があるところしか渡れないわけで、しかも敷地に対して斜めに流れてるらしく、気づけば病院の建物もはるか遠くへ遠のいていっている。。。(裏に川があるなんて知らないし)


しょうがないのでテキトーなところでUターンして、もと来た道に戻って、今度はおそるおそるもうちょっと病院の方へ進んでみたら、なんと、あれ以来、「駐車場こっち」の矢印の看板が新設されていたんですねー。

そういえば、看板ないって言っていたのは3年前だった。。。

素直に進んでおけばよかった。


さておき、前回から3年経っているので新患扱いってことで、受付に時間がかかる。それから科の外来に回され、ただの検査予約なんだけど、以前と同じ問診票を書かされ、待たされる。

そして、やっと呼ばれたと思ったら、ここで予約日を決めるのではなくて、予約できる日の候補が出たら後日電話さし上げるので、そこで日にちを選んでください、とのこと。

しかも、今日は新患受付したからってことで250円取られ、駐車場も100円だけど取られた。


なんだかなぁ。。。

用事が済んだようで、済んでない気分。


それから近くの百均に寄り、紙粘土を買おうとしたらなぜか腹痛に見舞われ、慣れてない店でトイレの場所がわからず、案内看板も見つけられず、店員を探すより隣のスーパーへ駆け込んだ方が早い!! と判断してダッシュ。


まぁ、それはコトなきを得たからいいんだけど。


てか、そこまでで十分に疲れたんだけど、本番はここからだったわけで。。。


郵便局の振替口座からお金を下ろして銀行へ入れるというミッションがありまして、窓口から8万円を受け取り、もらった現金封筒にお札を入れて車に乗り込みました。


で、これまた滅多に行かなくて駐車場がよくわからない銀行なので、検索してナビに入れまして、表示されたルートが短かったので、近そうでよかった、と出発。


なのに、出発したとたんに「目的地周辺です」って言うんですよ。

え、と思って、信号待ちの時にもう一度履歴から設定して、車を発進させたらまた「目的地周辺です」って。

あぁ! 郵便局までの誘導がまだ終わってなかったのね!?と気づいて、「目的地消去」を押して、また履歴から設定。

なのに、また目的地周辺とナビ!!


もう発進させちゃってるので、そのまま成り行きで走らせながら画面をよーく見たら、その郵便局のはす向かいに件の銀行がありまして。。。( ̄。 ̄ノ)ノ


(150mとか言われても、何メートルかわからないんで。。。)


しかたなく、そのままそのブロックを一周して、何とか駐車場にも入れて、さあ、あとは入金して振り込みして、M夫くんに頼まれた書類を窓口に出して、ミッション終了となるはず。


ATMは2台しかなくて、空いてる1台に陣取ってバッグからいろいろ出し始めたら、うしろに事務の制服を来たおネエさんが並んできたので、そこは先に譲って、ベンチに座って準備してから並ぼうと、さっきの郵便局の封筒を出して8万円を取り出したんですよ。


……そしたらね、3枚足りないわけですよ!!


あれ?? と思って、覚えはまったくないけれど、ATMの前でお金取り出したんだっけ? その時に3万円を機械のところに置き忘れたのかな?? と、制服のおネエさんの後ろに行って首を伸ばして様子をうかがったんだけど(←メッチャあやしい人)、特段変わった様子のないおネエさん。


まさか、しらっとネコババしたんじゃないでしょうね!?

と、ドキドキする気持ちを抑えて、どうしたらいいか考える私。


ほどなく用事を終えたおネエさんは振り向いて、私に気づくと、「譲ってくれてありがとう」みたいな笑顔で小さく会釈して立ち去ろうとするじゃあ、ありませんか。。。


あの笑顔の裏でネコババしてたとしたら、相当なもんだ。


と疑ってるうち、おネエさんは華麗に出口から出て行ってしまい、私はATMに駆け寄って痕跡を探るも、そこには何一つ、お札一枚ない。


もう一度記憶をたどって、車の中でお金を出さなかったかとか思い出してみたり。

郵便局の窓口では、しっかり8枚あることを確認した。そのあと、お金を分けてどこかにしまわなかったか? もしそうなら、そんな記憶がまったくないので、別の意味でこわい。。。


が、あれこれ思い出してみても、頭の中には「私、今、キツネにつままれてる!?」という言葉しか浮かんで来ない。


そこでハタとひらめいたのが、封筒に入れる時に落としたのでは!? ってことだった。


そしてすぐに、だったらもう誰かに拾われて持ち去られてしまったに違いない、と、ガーンと頭を殴られたような衝撃が走った。


とにかく電話してみようと、スマホで検索して郵便局に電話発信したら、ナビダイヤルにつながって、何の用事かと番号を押すように何度か言われ、こんなにチンタラしてたらお金が遠くへ行ってしまう! それに、ナビダイヤルって料金高く取られるヤツやん!! と気づき、はす向かいなんだから車を置いたまま走れ!! と思い立ち、泡食って走り出した。


そして、郵便局にすごい勢いで駆け込んだとたん、なんと、窓口のおネエさんが目を輝かせて全力でこちらに手を振ってきたじゃあ、ありませんか!!


そのまま駆け寄ると、「よかったですぅ〜、お金ですよねっ!?」って言われて、私はお金が無事だったことを察して「そうです!!!!」と。

もうね、おネエさんと、熱い抱擁を交わしたい気分でしたよ。

窓口の後ろのスペースの事務の方々(?)も、「わー、よかったですねー」と。


なんでもみんなで大騒ぎして、私の払い出し用紙の電話(自宅)に一生懸命電話してくれてたみたいで。


「3万円で間違いないですか?」

「間違いないです!!」


もう、食いつくようにトレイを引き寄せましたとも。


どこにありました? って訊いたら、床に落ちてたとのこと。

じゃあ、お客さんが拾ってくれたんですか? って訊いたら、そうだと。


なーんて、いい人なのでしょう。。。


今朝も、強盗だの何だののニュースを見て、日本も変わっちゃったなと思った矢先、「落とした財布が戻る国」は、場所によってはまだ生きてました!!


それから、ちょっとうれしい気分で(?)銀行に戻り、入金&振り込みをして、さて、通帳記帳しようかと差し込んだら、「磁気データを読み込めませんでした」と来たもんだ。。。


でも、さっきの大事件を乗り越えた私にとって、通帳の磁気が狂ってたことくらいでもないわけで、余裕で窓口へ持って行きました。

ついでに、M夫くんに頼まれた書類をどこへ出したらいいか訊けばいいよね、と。


そして、「磁気が……」と通帳を差し出したら、窓口の人が「あ、それ、ゆうちょの通帳ですよね?」と苦笑いで言ったんですよ。。。


目がテンになる私。


あは、あはは、そうですね。。。と通帳を引っ込め、早く話題を変えようと書類のことを訊くと、ここで受け付けるということで、そのおネエさんのところで恥ずかしいまま足止めされることになってしまったのだけど、待ってる間、今朝からのたたみ掛けるような数々のやらかしがフラッシュバックしてきて、可笑しくて可笑しくて、どんだけ期待を裏切らないんだと、むしろ感心しましたわ。


誰が期待するのか、って?

そりゃ、もちろん、M夫くんです。


たぶん、「やっぱり病院の駐車場の入るところがわからなくて、グルグルしちゃったんだよー」って、私が夜に報告するだろうとM夫くんは思っている。

しかし私は、その期待に見事にお応えしただけじゃなくて、期待以上の結果を出したわけだ。


自分でも、駐車場のことは想定内だった。

でも、そのあとのことは、小説に書いたら「やり過ぎ」って言われるレベルだ。


そんなことがリアルで起きちゃうなんて、ホント、生活をちゃんとすべく活動すると、ちゃんと調もんなんだなぁと思い知った今日でした。。。


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