第2話 いつもどおり
第2話
いつもどおりの朝だった。男はいつもどおりの時刻に起き、いつもどおりの朝のルーティーンをやって、大学に行った。レポートは諦めたようだ。たぶん、いやきっと必要ないと、必要なくなる。そんな予感があったのだろう。
家を出て、橋を渡る。正面から一人の中年男性が歩いているのに気がついた。
特に異常のない、いつもどおりのどこにでもある日常の光景。
ただ、一ついつもどおりではないことがあるとしたら、学生と男性がすれ違った瞬間、男性がその場で倒れたことだけだろう。
でも、騒ぐことはない、不思議がることはない。恐れることもない。
これが──────いつもどおりなのだから。
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