第3話相談のたいせつさ

お母さんは私が泣いている間ずっとそばにいてくれた。

そのおかげか少し気分が落ち着いてきた。

その後お母さんは医者に呼ばれ私の病気や事故の事を知って泣きながら出てきた。お母さんはさっきの医者から貰ったのか手に紙を持っていた。しばらくするとお母さん手に持った紙に文字を書いて見せてきた。

「これから毎日様子を見に来るからメールでもいいから悩み事があったら送りなさいね。」

と見たあとに頭を撫でられていると安心して寝てしまった。

朝起きるとまだそこは病室の中だった。

「昨日のことは全部夢じゃなかったんだ」

と考えると嫌になってしまった。

それから数日間の事はほぼ覚えていない、何もやることはなく音のない世界で紙に「気分はどうですか?」

と聞かれる毎日を過ごしているとあの医者が来て

「今日からリハビリはしなくても大丈夫だと思いますがしますか?」

と書かれた紙を見せてきたので私は首を横に振り断った。

「そうですか、じゃあ貴方のお母さんが来るまで待っていてください。退院おめでとうございます。」

と書かれた紙をみせてきたので紙に

「こちらこそありがとうございました。」

と書いた紙を見せた。その数分後、母が車に乗って病室に来てくれた。医者にお母さんがなにか言っていたが分からなかったが多分ありがとうございますとでも言っているんだと思った。

学校には行かずに事情を説明して休みにしてもらった。しかしその休ませてもらっている期間中はストレスが溜まりついには死んでしまった方が良いのではと思った程だった。そのことをお母さんに紙に書いて説明するとお母さんは泣きながらいつもより強い筆圧で「それだけは絶対にダメ、抱え込まないでしっかり書いて伝えなさい、もし室内にいるのが辛いんだったらどこかに連れて行ってあげるから。」

と書かれていた。それを見ていると何故か涙が出てきていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る