スローライフ?

 ゲイルは、名付けを断られた。

 理由は、前の異世界人に。

 名付けして貰ったのが、消えてしまうからだそうだ。


 気持ちの問題だろうな。


 もう死んでしまった人との繋がりを、そこまで大切にしてるなんて。

 少し、嫉妬してしまう。


 ゲイルの妻の予定の女性に、名前はゲイルに決めてもらう?


 そう言うと、女性は喜び。

 ゲイルには、睨まれた。


 1日がかりで、2人で決めた名前は。


 フジコに、決まりましたと女性が話すが。

 ゲイルは、いない。

 フジコ曰く、恥ずかしがって。

 部屋から出て来ないのだとか、体調不良と言っておけ。

 そう言われたが、多分違うと。


 フジコは、この村に来る時。

 俺に、惚れている見たいな子だったはずなのに。

 騙された?

 精霊さんが、良いけどダメってこう言う事?

 良くわからん。


 笑顔で、話していたが良いもんだ!

 俺には、ユカリさんがいるもんね!


 これで、皆の名前も決まり。

 この村のルール、言語は魔物語になるので。

 人族は、勉強して貰う。


 特に、ヨーミとミラは。

 腕っぷしは良いのだが。

 頭が弱いようで。

 ヨハはまだ、覚えられているが。

 ミラは、ポンコツのようだ。


 意外と、シャルは騎士団で偉っかったのか。

 言葉を、覚えるのが早く。

 逆に、読み書きを。

 教える側に、回っていた。


 暇を見つけては、憩いの場に行き。

 遊んでいるようだ。

 シシとララの護衛もしてくれているので、助かるのだが。


 お前って、何しに来たの?

 そんな事を、思ってしまう。


 リーラは、サクラ村。

 料理長として、頑張って貰っている。

 特に、ユカリさんは教えを乞う為。

 毎日一緒にいる。


 食堂も、設置して。

 皆、順番にお手伝いもして貰っている。


 結構、村として。

 機能しているが。

 食料を、全て精霊さん頼りなのが気になる。


 今後、もし精霊さんが居なくなったら。

 食べ物確保が、難しくなる。


 その為、人族の街との交易を考えている。

 こちらは、ミスリルを。

 提供して、食料をお願いする取引。


 これには、1度あちらに赴かなければならないと。

 思っていたのだが、シャルが頻繁に憩いの場に行っていたら。


 部下が、様子を見に。

 度々来ていると聞き、貿易の話を頼んでみたら。


 是非にと、言われ馬車で。

 かなりの量の、食料が届けられた。


 これに関しては、迷惑料と口止め料が含まれ。

 ミスリルの、残りのお金は。

 取りに来れば、渡すらしい。


 まぁ、1度はこい的な感じらしい。


 ただ、俺は行きたいけど。

 やる事が、多すぎて後回しにしている。


 元からいた、スピードやチカ達が。

 新しく来た村人達に、嫉妬?して。

 俺のそばを、離れないのもあるが。


 物作りスキルで、テーブルやイス。

 カーテン、戸棚。


 スコップや、ツルハシ等を作成している。

 金属は、全てミスリル製だ。


 ゲイルが、あり得ない!

 そう言っているが、ミスリルしか無いんだし。

 こうなるのは、必然?だろう。


 作るのが、楽しすぎて。

 頼られるのが、楽しすぎて。

 毎日、物作り作業に。

 没頭している。


 そんな中、ヒヨが毎日狩りをしていたせいか。

 レベル100になり。

 悪魔に、なれた。


 皆で、食事している最中。

 突然光だし。

 全裸の、美女が現れ。

 俺は、口の中の物を吹き出し。

 周りも、ビックリしていた。


 ヒヨは、自分に起きた事を理解するまでに。

 10秒位、固まっていたが。

 理解した、途端に。

 俺に、飛びつき。


 「ユウさん!やっと、同じになったよ!子作りしようね!」


 全裸の美女が、抱き着きながら。

 そんな事を、言われれば。

 俺は、我慢できずに。

 抱きしめ返すと、無理矢理ユカリさんに引っ剥がされた。


 ヒヨの、首根っこを掴み。

 引きずりながら、食堂から連れて行く時の。

 ユカリさんの、怖い目は。

 忘れられない。


 気を付けなければ、殺られてしまう。


 と言っても、俺は誰とも男女の関係にはなっていない。


 ヘタレな俺は、ユカリさんとも進展なく。

 他の人と、進展しそうな時は。

 ユカリさんに阻まれてしまう。


 俺にとって、生殺しじゃ無いか?

 と、思わざるを得ない。



 それは、さて置き。

 ブー太郎は、物作りが好きだと言っていたが。

 俺の、物作りスキルを見て。

 おらには、無理です。


 俺の理不尽な、物作りの様子を見て自信を無くしてしまったようだ。


 でも、俺に取って。

 何でも作れる、そう思っていたが。

 たまに、作れない時があるし。

 それに、この世界の物も知らないので。


 ブー太郎には、物作り担当者になって欲しいと思っている。


 取引品に、なりそうな物とか。


 ブー太郎は、意外と細かい作業が得意で。

 電車と線路を、絵に書き。

 模型が作れないか頼むと、簡単に作ってしまった。


 それも、手のひらサイズの物を。

 気を削り、結構リアルだ。

 こうなると、絵の具が欲しくなるが。


 そういった物は、高価で。

 自分達で、森の木のみを潰したり。

 葉っぱをすり潰したりして、色を作っているそうだ。


 今後、物作りスキルも検証が必要だが。


 シャルと一緒に、憩いの場に行き。

 交易品になりそうな物を、ブー太郎に作ってもらう予定だ。


 ピクシーの名前の、女性魔物は。

 1人で、空を飛び。

 出歩いている。

 小さい翼で、よく飛べるものだと思うのだが。


 他にも、飛べる魔物は多いのだとか。

 ちなみに、ダンは仲良く無いのだが。

 ピクシーの後ろを、飛びながら。

 よくついて行っている。

 何でも、自由過ぎて。

 心配なんだとか?

 鶏なのに、飛んで。

 しっかり者の、ダン。


 毎日卵を、持ってきてくれる。


 チカ達も、毎日牛乳を届けてくれる。


 何というか、今まで争いが多かったが。


 これで、のんびりとスローライフが遅れる気がする。


 みんなの事は、ユカリさんに任せて。

 交易は、シャル。

 何かあれば、精霊さんが教えてくれる。


 好き勝手に、物作りしたり。

 頼まれたりした物を、作ったり。

 毎日楽しい。


 サクラ村を作って、良かった。


 突然異世界に来て、精霊さんのおかげで生活できて。


 蜘蛛の、ユカリさんと一緒の生活。


 魔物や悪魔、人族を、受け入れた時は。

 色々、心配だったが。


 正解だったようだ。


 シシとララの存在は、この村のアイドルみたいで。

 癒やされる。


 こんな時間が、ずっと続いて欲しいと。

 本気で、思っていた。


 そのうち、恋人が出来て。

 ハーレムも、あるかも?


 それは、ダメだろう。

 ユカリさん一筋にしないと。

 殺されてしまう!


 まだ、告白さえしてないけど。



 いつか、告白して。


 結婚したい。


 いつしか、そう思っていた。

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