マイペース
ユカリさんとの件は、何とか誤魔化した。
進化してから、成長が著しく。
言語だけでなく。
素早さ。
体力。
知力。
パワー!
何か、俺より凄いんじゃない?
そう思えてしまう位。
早いし、力強い。
これで、悪魔は2人になった。
見た目は、人族と変わらない。
悪魔と人族の違いって、何なのだろう?
ユカリさんは、悪魔になっても糸を出してくれる。
ただ、変わったのは。
恥じらっているせいか、目の前では出さなくなった。
どこから出しているかなど。
人族の体になった、ユカリさんに聞けるはずもない。
「ユウさん。今日は、教わった。プリンを作ってみました」
アーリアさんは最近、子供にせがまれるせいか。
デザートに、凝っている。
「凄いですね!このカラメルは、精霊さんが持ってきた砂糖を煮詰めたものですか?」
「はい。色が茶色目の物を使い。白いのは、別にしてあります」
俺が、白いのと茶色いのとを別にしていて。
それを見て、そのようにしたのかもしれない。
「ありがとう。アーリアさん。とても、美味しいよ」
「良かったです。では、シシとララにも。食べさせてきますね」
スキップでもしそうな、楽しそうな笑顔で行ってしまった。
俺は、毒味だったらしい。
ちょっと、ショックだ。
アーリアは、ガドムと距離を置きながらも。
言葉を、教わるために。
一緒にいる事が、結構あった。
それに、シシが悪魔なんてカッコいい。
と、仲良くしている為。
俺より、ガドムに教わる時間が長く思えた。
少し、ジェラシー?
チサ、チヨ、チカの3人は、俺に乳を飲ませ。
どれが1番美味しいか、聞いてくる。
1度チカのかな?と答えたら。
喧嘩になり、大変だったので。
どれが美味しいか聞く事を、禁止した。
でも、いつも吟味していたせいか。
一口飲むと、誰のかわかってしまうのだが。
それは、内緒にした。
スピードとの約束通り。
背に乗り散歩した時は、感動した。
多少振動があるが、スピードが気を使ってくれてるせいか。
振動も心地良い。
長い時間乗ると、流石にお尻が痛いが。
夢のような、時間だ。
前世でも、馬に乗っていれば良かった。
でも、太ってたから。
勝手に、諦めていた。
何でも、挑戦する事は大事なんだなと。
思う。
亀さんは、男前だ。
ダンディな、男性て感じがする。
亀なのに、早いし。
亀なのに、しようと思えば二足歩行できる。
亀なのに、力持ちで。
われに、任せると良いとか言う。
そのうち、悪魔になったら。
カッコいい、人族になるのだろう。
羨ましいです。
マーク、ダン、マルの!3人は。
狩りで、力を発揮している。
マークは、元々強いが。
ダンとマルは、戦闘から逃げてばかりいたらしい。
でも、マークが一緒に狩りの仕方を教え。
マルは、ハリを飛ばしたり。
身を丸めて、相手めがけて転がったりして攻撃出来るようになったとか。
ダンは、嘴で攻撃。
それ以外無理かな?なんて思ったが。
なんと!!!
飛べるように、なったそうだ!
ビックリ!
イヤイヤ?なぜ?鶏が飛べるの?
空を飛び、鳥を捕まえる練習をしているそうだ。
いつか、俺を乗せて。
空を飛んでくれないかな?
最高だろうな!
ヒヨは、足が早く。
周りと、連携が上手く取れないそうなので。
人族の所に行って、何の情報でもいいので。
無理をしないで、集めて貰っている。
特に、ヨーミの事だ。
行方不明ともなれば。
偉い人の、息子らしいし。
迷いの森と、呼ばれているが。
捜索隊が、出されてもおかしくない。
その為。
ヒヨに頼んだ。
人族の奴隷となり。
嫌な思いもしただろうに。
有り難い。
何かあっては、困るので。
精霊さんの、1人について行ってもらっている。
泊まりはなし。
必ず帰ってくる。
そう約束しているので。
日替わりで、精霊さんには頼んでいる。
暫らくは、のんびりできる事を、願う。
また、1週間がたったある日。
ヒヨさんの話だと、捜索隊が組まれ。
迷いの森に、多数の人間と。
たくさんの奴隷達が、向かっていると言われた。
来たか。
予想は、していたが。
聞いた話だと。
率いているのは、トバー公爵家に仕える者達。
バリーの父親も、いるそうだ。
その数、人族25人。
予想より多い。
奴隷に関しては、人族20人。
魔物50人。
そして、悪魔が5人。
奴隷全部で、75人。
100人近くの、大部隊だ。
王家の次に、偉い。
とか言ってた、気がするから。
これ位、普通なのかも知れない。
ここは、迷いの森なんて呼ばれているみたいだし。
精霊さんが、怒っているが。
戦いになれば、戦場には現れないだろう。
さて、どうすっかな?
奴隷達は、助けて解放してあげたいけど。
誰が、どの人の奴隷とかわからないし。
全員助けるなんて無理だろう。
報告を受け。
疲れているヒヨに、申し訳無いが。
皆を集めて貰う。
入り口付近の、広場に円になり座ってもらう。
「今。ヒヨから報告を受けたが。こちらに、ヨーミ捜索隊が向かって来ている。何か、いい案はないだろうか?」
「そんなの簡単ヨーミの亡骸を、掘り起こし。入り口に出して置けば、解決!」
ダンがそう言うが、そんな簡単だろうか?
「ヨーミの亡骸を見れば、報復として。魔物の殲滅。奴隷となった、俺達の捜索。亡骸では、意味が無いだろう」
ガドムの、言う通りだろう。
「ヨーミの父上は、お優しく。頭の良いお方です。私が説明すれば、理解してくれると思います」
アーリアは、ヨーミの父親と面識があるようだ。
「却下だ。その人物が、有能で理解ある人なら。俺や、アーリア達が奴隷になる事は無かった。それに、ヨーミの仲間は腐っている。父親まで、たどり着けずに殺されるだろう」
ガドムが、反論する。
正論だな。
上が有能でも、下がクズなら意味が無いだろう。
今回は、父親は来てないようだし。
「ここは、周りから見えないです!見つからないです。ここに立て籠もり。飽きるのを、待つです」
ヒヨが、ドヤ顔だ。
「飽きるのは、いつになる?食料だって、どうなるかわからないし。応援部隊も、来るかもしれない。奴隷の首輪を使い。奴隷を、増やす可能性も高い」
俺は、ヒヨの案で行こうと思っていたが。
ダメなようだ。
安全だし、良いと思ったんだけど。
年単位で、捜索されたら。
森を、切り開かれて行けば。
無くはないのか?
ウ~ン。
どうすっかな?
「さっきから、何なのです!反対ばかりで!それなら、お前が、何かいい案を、出すです!」
皆が、ガドムを見る。
「知らん」
皆の、目が。
呆れていた。
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