今後の話

 魔族は、強いのだろうか?

 レベル110の力は?

 俺は、レベル50だけど。

 対抗出来るだろうか?


 返事が無いので、戦闘になる事も考えながら。

 もう1度問いかける。


 「もう1度、聞きますが。貴方は、何故ここに?人族の!奴隷になっているのですか?」


 「お前は、悪魔なのか?」


 返事は来た。

 どうやら、会話をしてくれるようだ。

 カンだが、この人は信じられる。

 そう思っていた。

 奴隷から、開放されても逃げない。

 抵抗しない。

 人族を、心配してるようにも見える。

 小声で精霊に、この悪魔は安全と聞いたら。

 悪魔なのに、安全らしい。

 大丈夫という気持ちが、伝わってきたからだ。


 「私の名前は、ユウイチと言い。人族です。戦闘するつもりはありませんが。攻撃してくるのであれば、反撃します」


 慌てる事も無く。

 「人族と言うのが、信じられぬ。何故この言葉を、知っている?」


 「私には、全ての言葉がわかるスキルがございます」


 驚かれた。

 次に、嘘つきを見るような目をされる。

 「わしは、馬鹿ではない。そんな、戯言を信じるとでも?」


 「事実ですので、仕方ありません。人族や魔物と、俺が話していた言葉を理解されていますか?」


 「悪魔は、人語。魔物語。悪魔語。を、理解出来る存在だ」


 なる程。

 だから俺を、悪魔と勘違いしているのか。

 「どう説明すれば、理解して頂けるかわかりませんが。俺は、ここの魔物達と。人族達を、保護しようと考えている人族。ただ、強制するつもりはありません」


 俺が、嘘を言っているのでは?

 疑っているようだ。

 暫く、睨み合っていると。


 隣に、ユカリさんが来ていた。

 「ユウさん。先程から、何と言っているのですか?」


 どう答えていいか悩んでいると。


 魔物の、言葉で。

 「その姿なのにお主は、まだ理解出来ぬか。さっき話してたのは、悪魔語だ。コヤツは、本当に人か?信用できるのか?」


 魔物達は、それを聞き悪魔?と騒ぎ出す。

 悪魔は、俺に。

 お前は、喋るなと言う視線を送ってくる。


 「ユウさんは信用できますし、人?ですよ多分」


 そこは、人だと言い切って欲しかった。

 神様と、呼ばれるよりましか。


 「ガハハハ」

 すると悪魔は、笑い出す。


 「まぁ、いいさ。怪我を、そんな簡単に治したり。スゲー魔法を使ったり。全ての言葉を話。人なのに、魔物を保護しよう等と言う存在。他にいない!面白い。信用してやろう」


 どうにか、解決?出来たようだ。

 「が、この人族達は。わしの恩人だ。ヨーミに、難癖つけられてる所に。助けに入って、巻き込まれ。奴隷と皆、なったのだ。小奴らが、安全に生活出来るか確かめさせてもらう」


 「構わない。そういった理由があるなら一緒に来れば良い」


 「それと、魔物達と言ったが全員か?1部は、辞めたほうがいいと思うが?」


 「?1部とは?」


 バラバラではあるが、数人で集まっている塊がある。

 クマさん達、3人みたいに。


 顎で、1つの集まりを示唆する。


 あれは、多分俺の腹に風穴開けたユニコーン?

 その周りに、狼のような魔物達がいる。


 「俺を、攻撃したユニコーンの事?」


 「違う。お主が、恨んでいるならその者もだがな」


 て事は、周りの魔物?

 オススメしないって感じだから悪さでもするのかな?

 小声で、精霊に狼共を連れ帰る事に。

 賛成なら、右手を。

 反対なら、左手を引いて。

 と言うと。

 左手を、引かれた。


 改めて、魔物達を見る。


 ユニコーンとその周りに、3人。

 狼のような魔物達と。

 クマさん3人組。

 猫さんと、うさぎのような魔物2人。

 牛のような魔物3人組。

 これで、13人。

 後は、1人ずつ。

 ハリネズのような魔物。

 亀のような魔物。

 リスのような魔物。

 鶏のような魔物。


 合計17人


 さて、どうするか?


 まず人族に、

 「で、決まった?一応この男性と一緒に俺の村に来る?」

 「村?ですか?」


 「信じるかは、君に任せるよ」


 「まだ、悩むなら先に魔物達に決めてもらう。その間に、決めてくれ。俺としては、君達に帰る場所があるならそれでいい」


 さて、悪魔が言っていた連中は。

 ユニコーンに、乗ろうとしている。

 俺から見て、ユニコーンは嫌そうだ。


 「魔物達!みんな集まれ!そこの、ユニコーンも!全員だ!」


 強めの口調で、集まるよう。

 呼びかける。

 だんだんに、集まってくる。


 「さて、君達の今後の話だが。約束を守らず悪さをする。そんな人達を、俺は許さない」


 「ただ、ルールを守り生活するなら。俺の村に来る事を、認める」


 「選ぶのは、自由だ。ただ、そこのユニコーン?さんかな?君は、俺の村に来て貰う」


 ユニコーン?に指を向け、伝える。


 「それは、横暴じゃないか?こいつは俺達と、来ることになっている」

 狼のような奴その1

 「ソーダ!ソーダ!本人の意思を、尊重しろ!」

 狼のような奴その2

 「今まで、奴隷になっていたんだぞ。苦しんだ奴を!また、奴隷にする気か?」

 狼のような奴その3


 狼のような奴らが、ニヤニヤしながら反対して来る。

 奴隷に、なって苦しんだ。

 そう言われると、辛いのだが。


 「俺は、殺されかけた。そして、今なら逆に、殺す事も出来る。それを、理解して言っているのか?」


 今度は、反論して来ない。

 殺すつもりは無い。


 申し訳なく思い。

 誤りたいが、言い出せない。

 そんな風に見えるユニコーン?と、俺は友達になりたい。

 そう思えていた。

 ファンタジー世界のように、白く美しい。

 そんな存在と、仲良くなれたら楽しそうだ。


 「あのう?」


 「質問なら、遠慮なくどうぞ」


 猫さんとうさぎ?2人が

 「私達は奴隷に、またなりますか?」

 「働かされるのですか?」

 「彼女はいますか?」


 「?奴隷には、しない。約束する。多少は、働いて貰うかもだけど。無理に何か、させるつもりは無いよ。彼女は、いないけど?」


 すると、3人は話し合い。

 「私達を、あなた様の村に連れて行って下さい」


 「正気か?こいつは、化け物だぞ!信用なんて、出来ないだろう?何かの縁だ。ここの皆で、他に行こう」


 何を企んでいるのか?わからないが。

 この狼共は、信用ならなそうだ。


 「さっきも、言ったが選ぶのは自由だ。ただ、お前らは連れて行かない」


 狼共を、指差し睨みつける。


 「おかしな話じゃないか?自分の都合を、押し付けて。反対する奴は、いらない。やっぱり人族は、信用ならねぇ。皆。そうだろ?」


 「狼共!サッサと消えろ」


 と言って、想像魔法で水を

 そいつらの足元から、吹き出すようイメージする。

 すると、水と一緒に飛んるでいく!


 「あいつの言うとおりかも知れない。判断は、任せる。ただ俺は、約束を守る」

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