登場人物・用語まとめ【探偵騎士団編】

【登場人物紹介】


 ラト・クリスタル


 頭脳明晰ずのうめいせき、記憶力抜群。

 ささいな人のしぐさや表情からその人物の心の機微きびを読み取ることができる。しかしながら奇行が多く、趣味である打楽器の演奏がカーネリアン邸の安眠を妨害している。

 探偵のレガリアを駆使くしして事件を解決する我らが名探偵。



 クリフ・アキシナイト


 本名はクリフ・アンダリュサイト。

 ハゲワシのイエルクの息子、オスヴィンの第四子。

 幼い頃からイエルクに殺人や暴力の技術を教え込まれて育つが、それを捨て、人として正しく生きることを心から願っている。



~ペリドット侯爵家~

・《戯曲探偵ぎきょくたんてい》ジェイネル・ペリドット

 ペリドット侯爵家の主人にしてラトの父親。通称パパ卿。

 心のレガリアを使い、犯人たちの心理をたくみに操る。

 若い頃は金色の髪に優しげな緑色の瞳をした美男子で、アルタモント卿から勧誘されて探偵騎士になった。

 ラトの育ての親。


・エメリーン・ペリドット

 故人。

 ジェイネルの妻にして、探偵助手。

 男装の麗人れいじん。犯人に殺害された。


~オブシディアン家~

 代々宰相職さいしょうしょくつとめ、王国の権謀術数けんぼうじっすう中枢ちゅうすうにいる《影の貴族》である。


・アルタモント・オブシディアン

 オブシディアン家のあるじはグラスラーバであるため、アルタモント卿と呼ばれる。グラスラーバの姉、オプシアノスの末子まっし

 探偵騎士団団長。

 なにごとにも抜け目のない策略家である。

 ジェイネル・ペリドットに探偵としての才覚さいかくを見出し、探偵騎士にした。

 妻子を殺されて意気消沈いきしょうちんしていたジェイネルにまだ赤ん坊だったラトを預けた人物でもある。

 漆黒しっこくのレガリアを持つ。


・グラスラーバ・オブシディアン。

 子供がいないため、アルタモントを姉オプシアノスから引き取って養子にした。

 ロンズデーライト王国宰相。


~探偵騎士たち~


・《武闘探偵ぶとうたんてい》クドー・ドラバイト

 探偵騎士のひとり。ドラバイト卿。

 すぐれた洞察力や推理をかして戦う格闘家であり、医者。

 こと武術に関しては探偵騎士団最強の男である。

 信じられないことだが、医者として王都の繁華街の片隅であらくれ者や貧者ひんじゃを相手に治療院を運営している。ただし彼の病院にやって来るのはほとんどが奇妙な死をげた患者だけなので、治療より解剖かいぼうや実験をしている時間の方が長い。

 実は人づきあいが苦手で友達が少ないのを気にしている。


・ロー・カン

 サーペンティンの民と呼ばれる《サーペンティン移動医師団》の構成員。

 事件をきっかけにドラバイト卿の助手となる。 

 すぐれた狙撃手で、狩人。薬を調合する天才。

 無口で目つきも悪いが、意外と人づきあいがいい。


・《お調子者の》リーズモット・スティルバイト

 スティルバイト卿。派手好きで楽しいことが大好きな憲兵隊隊長。

 秘密組織という響きがかっこいいと感じたので探偵騎士になった。

 しかしその生来のお気楽さゆえに、アルタモント卿やほかの探偵騎士とはあまり性格が合わない。

 ロー・カンとはときどき飲みに行くが、そのことはドラバイト卿には黙っておいたほうがいいだろうと感じている。


・《紫婦人むらさきふじん》デリー夫人

 紫色のヴェールで顔を隠した小柄な老婦人。

 探偵騎士団の字引じびきであり、アルタモント卿にも何かと頼られている。

 豊富な人生経験を活かした推理を行う。


【用語紹介】


・探偵騎士団

 その天才的な知力や洞察力、観察力によって王家を支え、王国の民を守護することを目的につくられた秘密組織。しかしアルタモント卿とペリドット卿の活躍により、その秘密は公然のものとなりつつある。


・探偵騎士

 探偵騎士団に所属する騎士たちのこと。

 それぞれの得意分野に沿ったスキルを有するレガリアの杖を持つ。

 ただし、《探偵のレガリア》を持つのはラトだけである。


・探偵の館

 頭に探偵とつけておけば何でも許されるだろうと思ったやからによって命名された館。

 探偵騎士たちの拠点であり、すべての探偵騎士たちの記録の集積所である。


・探偵裁判

 ドラバイト卿は「何でも探偵とつければいいわけではない」といさめたが、アルタモント卿のネーミングセンスが死んでいるのでこの名前になった。

 そのどこかしら愉快ゆかいな響きにくらべて、内容はとんでもない。


サーペンティンの民

 王国の内外ないがい流浪るろうする医師集団。

 彼らが行う治療は民間療法的なものが多い(とされている)。

 また、彼らの生活文化はロンズデーライト王国のそれとはかけはなれている。

 生活のかてを得るため、または流民るみんを嫌う領主との争いにそなえるため、その構成員はすぐれた狩りの腕前を持つ。

 薬のほか、毒の調合などもうとされている。

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