すべてが水に溶ける
第17話 あぶない葉っぱ
冒険者の仕事はいつだって危険なものだ。
迷宮内部で死んでも女神の
そもそも、死体が発見されるかどうかという問題も大きい。
迷宮の深部で命を失えば、その肉体を誰かが蘇生術師のいるエリアに引き上げてくれないかぎり、蘇生ができなくなる。危険と
だからかもしれない。冒険から
ここのところのクリフはというと、
これは立派な《
迷宮の深層にもぐってレガリアを手に入れるためには、どうしても仲間が必要だ。それも信頼できる仲間が。
けれど、それは思ったよりも
かといって、中小のクランに声をかけると、今度は信頼からかけ離れていく。
今も、目的のクランがよく出入りしているという噂の酒場に
この町の遊びはどうやら酒や女ばかりではないようだ。
目的のクランの連中は
しかも、それをクリフにも
この
緊張や冒険者の仕事の不安を酒や何かで
あまり良いニュースを得られないまま、クリフはカーネリアン邸に
どうしたものか。
はかったかのようなタイミングで
カーネリアン夫人が何とも言えず切ない表情をしているので、クリフはどきりとした。夫人には少ない収入の大半を
しかし、夫人が言い出したのは家賃うんぬんのことではなかった。
「ラトさんの様子を見てあげてくれないかしら。ランチにもお
「ラトをランチに誘っているんですか?」
ラトと顔を
それで、
「おい、ラト。夫人が心配していたぞ。いやだと言っても、開けるからな」
クリフは扉を開けた。
その瞬間、顔面に嫌な
「やあ、クリフくん。
部屋はカーテンも閉め切られていた。確かに、ラトはいた。
ソファに
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