迷宮産ミイラの謎
第9話 女装趣味・上
冒険者ギルドの業務は
迷宮街アレキサンドーラは
それは体の内側におそろしい
そうならないようギルドは定期的に冒険者たちを集め、
いわゆる大掃除の仕事だった。
ただし、いくら街の
ラト・クリスタルがエストレイ・カーネリアンの死の
そのことはラトと共に事件に関わったクリフ・アキシナイトにとって
クリフは迷宮街の
ギルドで冒険者登録をし、どこかのクランにもぐり込んでレガリア
だから、噂が広まったのは彼にとって非常に
なにしろ、今やラトは《冒険者殺し》というとんでもない
もちろん本当の冒険者殺しはガルシアという
クリフは噂が落ち着くのを待ち、そのあいだのつなぎとして《迷宮第三階層にはびこる
第三迷宮、通称・《ガルドルフ
ここは入口が
この迷宮はその呼び名のとおり、第一階層から第三階層が《
何を
内部には
この迷宮は大商人ガルドルフの「迷宮内部で生活しながら商売もできる」という
ただし、現在でも
それというのも、ある
そんな栄光と思い上がりが
クリフたちが仕事場として
そこは、ほかの場所よりも通路が
クリフは
じきに
クリフは体の前に立てた
そうしていると
クリフの父親は
最初の
故郷を離れてよかったことは、最初の獲物を自分のものにできる点だろう。
逃げ道を失った魔物が真正面に来る
どんなに
クリフが
死の
倒れた仲間の背中を
クリフは弓を
ここまでは予定通りだ。
「ん?」
突然の来客はそれで終わりではなかった。
もう一匹、
「おい、約束がちがう。エルウィン!」
クリフは
一匹か、二匹か。
小鬼は力の弱い魔物だが、石や
おまけに
すっかり
しかし
小鬼はテーブルに飛び上がり、食器を足で
攻撃を
すかさず
クリフは
地面にしゃがんだまま振り返る。
ねらったとおり、二匹目の小鬼が真正面に来る。
反撃のタイミングだった。
これを
すぐさま
「ギャッ!」
小鬼は
クリフは右手に持った剣を
手首の反動をうまく使って剣を片手で
続いて緑色の血が
もう一匹が
クリフは
そして、両手に
今度はタイミングよく、
小鬼はしばらく
首を
三体とも
「ごめーん、
「どういうことだ? お前たちが一匹ずつやるって
「だってぇ、服が
思わず、
安い
これだけ
どうにか
低階層の大掃除の仕事は
そのあいだ、エルウィンはあちこちの
「
クリフは
聞いているのか、いないのか。
エルウィンが声を上げた。
「ねえ、見て。何か
「――――はあ? こんな
エルウィンは
近づいてみると、果たして、奥のほうからか
「高く売れたら、
クリフは残されていた
クリフは手を
思いっきり
暖炉を詰まらせていたものの正体を目にして、エルウィンは悲鳴を上げた。
「きゃあああっ! 死体よ!!」
彼女が言う通り、落ちて来たのは死体だった。
全身が
かなり時間が
全身が
身に着けている
非常に
「
クリフは大声を出した。
迷宮で死んだ者の
暖炉の
それから一時間後。
クリフ・アキシナイトは
「……………なんで?」
彼は自分が置かれた状況を
理解できるのは、自分の目の前には確かに
そして、鉄格子を
「まったく。こんな
ラトは
「……………………………本当に
何故、ラト・クリスタルは
クリフには目の前で起きているとんでもない二つの
もちろん、どちらかといえば、理解したくなかったのだ。
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