第2話 投獄
この世界は
世界のはじまりに四つの約束を
そのうちのひとりであるアンドレアス・アレキサンドライトは冒険者で、彼が女神の栄光と共に
日が
昼の
彼らの足音は美しい街のその、さらに奥深く、
石組で
それも、冒険者ギルドのギルドハウスの地下にある牢屋である。
「僕は何ひとつまちがったことはしていない。そう、この
ラトは
その両手には重たい
手枷からは
まごうことなき、
牢屋に
しかしその嘆きの内容は、ラトの場合は明らかに
彼の話ぶりを同じ
彼の名前はクリフ・アキシナイト。
やや長い髪は頭の横で
迷宮街ならどこにでもいる、いかにも
「
クリフはゆっくりと
必要以上にゆっくりと言葉を
ラトはかぶりを
「殺してはいない。彼らを殺したのは第四階層、《
「たとえそうだとしても、お前さんは死んだ仲間の遺体を……」
「わかりきったことを何度も
問題はある。
迷宮内での事件と冒険者の
じきに、ラトは裁判にかけられる。そうなれば
「それだけのことをしたら一生牢屋から出れないぞ。へたをしたら
「何故? この
人類はそれほど知性に
もしも同じ秤にかけたとしても、倫理が
知性が
しかし、それらのことを言葉にはしないで、クリフはにっこりとほほ
ラトは
「もちろん、お前を
クリフはあくまでも紳士的に言って、
「誰か、助けてくれ! 気が
そして
それからラトのほうをいかにも
「悪いんだが、今日は隣の
「人の心ってものが
クリフは助かりたい
このまま
もちろんラトは
「まあまあ、君。落ち着きなよ。あれは必要があってやったことであって、僕は殺人鬼ではないし、死刑にもならない。裁判だって開かれることはない。
「
彼らは
そうそう簡単に牢屋を抜け出されては
「いいや。そこの彼がこの手紙をカーネリアン邸に
ラトは白い
クリフは
「なぜ俺がそんなことをしなくちゃならない?」
ラトは何も
しかし不思議と
「アロン領グーテンガルト。君の出身地だ」
クリフはどきりとした。
ラトが
「どうしてそのことを……?」
「大したことじゃない。
クリフは思わず
「だが、しかるべき
わかるはずがない、とクリフは自分自身に言い聞かせた。
ラトには
しかしラトの
「次に君の家族構成を当ててみせよう。まずは父親と、母親。母親はおそらく
「な、
「いろいろと要素はあるけれど、
と、ラトは
「君がつけてる
クリフは冷静を
「僕の
「冒険者たちは元兵士という
「俺はただの
クリフは
「それはない」
ラトはあっさりとうそを
「何しろ、ここは冒険者ギルド
ラトはそう言ってあくびをし、クリフの
「やるの? やらないの?」
クリフはじっと封筒を見つめている。
封筒の向こうでは、やたら
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