W-3 11.1 スキルの組み合わせは自由自在!!
「さて!場所は変わってリン選手とヒカリ選手!こちらも激しい弾幕が周りを彩っています!」
「近接物理タイプのヒカリ、そんなヒカリとは反対に後方支援タイプのリン選手。一見、リン選手が不利でアルが…頑張って欲しいアル」
「だから!解説が肩入れするなー!」
握らかな実況解説だが、それに負けないくらい2人のバトルも激しい。近づいて一撃あわよくば連撃したいヒカリと、近づかれたらほぼ終了なので全力で進路妨害用の弾幕を張りやり過ごすリン。
『ん』
『ッ!?足止めも限界ですか…』
「あっ!!!ヒカリ選手の間合いだァ!これはリン選手落ちたか!?」
『〘已札(すでふだ)〙【煌雅ノ符(こうがノふ)】』
ーーーー
スキル:已札
カテゴリー:設置系
ランク:銀
発動:プリセット
概要:予め詠唱し発動直前で技を保管しておく。戦闘時詠唱をスキップできるが同時に保管できる詠唱はひとつまでで1度使うと消失する。
ーーーー
ヒカリの射程に入ったと同時に振り返り、詠唱をガン無視していきなり技を発動させたリン。リンの前に出てきた小さな何かと透明な板のようなものが即座に七色の光線を弾幕にしてヒカリに放つ。
「レーザー!?」
その虹色の光線は綺麗なグラデーションでも描くように等角度で扇状に広がっていく。
至近距離まで来ていたヒカリは不意打ちをくらい胴体に被弾。少なくないダメージ。ヒカリの〔解説〕とアルの〔解説〕が技のスキルを弾き出すのはほぼ同時だった。
「技には〔偏光〕〔放出〕〔振り向き〕〔鏡〕〔連動〕〔指定〕〔追走〕が使われてるアル!」
「なんか動力…。攻撃は何か装備か何かが出しているのでしょうか?そのスキル構成だと多分〔光〕かそれに近しいスキルだと思われるのですが!」
「珍しく冴えてるアル。あの小さな装備…。武器なのかな?あれが攻撃の元となる光を光線として放っていると思うアル」
「なるほど…ん?ちょ、なんかバカにされてる?」
「だから今リン選手が使った技はその攻撃の外部補助だと思うアル。あの周りの板が〔鏡〕アル!」
リンの攻撃は高火力の光線を偏光させ虹を作ることから始まる。プリズムに近い光の表れ方を応用しさらにそれを7つに色ごとで束ねることで七色の光線弾幕としていた。
これだけなら別に簡単な呪文も要らず、そもそも光線発生源を武器にする必要も無いのだが、それだと如何に意力が高い〔光〕の光線だとしても威力に欠けるのだ。
故に外部補助。モジュールに近い形に仕上げた武器を袖に忍ばせていたリン。
さらに技を変えたり、〔已札〕をし直せばその攻撃は如何様にも変化する。唯一の難点は…
『やはりあまり巫女っぽくはありませんね…。数珠玉イメージなのですけど…』
見た目にまでこだわると大型化して持てなくなるよ。レンのそのセリフに泣く泣く機構むき出し球体を持つ羽目になったことぐらいだ。
ーーーー
スキル:偏光
カテゴリー:撮影系
ランク:白
発動:プリセット
概要:光を〔偏光〕させる。させたい色、角度、位置をイメージするだけで自動で偏光する。
ーーーー
スキル:鏡
カテゴリー:精製系
ランク:青
発動:アクティブ
概要:鏡そのものを生み出すのではなく。鏡面を擬似的につくる。割れるとそのまま消える
ーーーー
スキル:指定
カテゴリー:条件系
ランク:白
発動:アクティブ
概要:技を構成する上で外部の武器、攻撃、乗り物を〔指定〕条件にすることができるようになる。このスキルが無くとも〔条件〕には組み込めるが、より複雑な機構や命令には追加で指定する物が増えるため実質2個目の〔条件〕スキルとなる
ーーーー
「おっとリン選手、ヒカリ選手とは別にナユカ選手とビュア選手も戦闘を開始!こちらもビュア選手が何やら不思議な魔弾を身の回りに浮かばせております!!」
「あの魔弾使用スキル数エグいアル。というかなんで生き物みたいな動きしてるアル?」
「あらら。アルが技見逃した?」
「ありすぎてともかくいっぱいとしか言えないアル」
「おっと!?ほんとにあの魔弾。分裂したり魔弾が魔弾発射し始めました!すげぇ!」
「あ、ユキ選手がナユカ選手の方に行くアル!!」
ほぼ同時。〔遠見〕スキルでナユカを発見したユキ。伏線も貼り終えたがそもそも闘技場に張ったのは最終局面まで使わない。
「そしてビュア選手!消えました!これがストーカーの起源にして原点!!これにはナユカ選手も動揺!!」
「あれは〔透明化〕じゃなくて〔ステレス〕アル。透明化は姿だけ消すアルが、ステレスは匂いやその他も消してかなり厄介アル」
ーーーー
スキル:透明化
カテゴリー:効果系
ランク:黒
発動:アクティブ
概要:MPを継続的に消費することにより自身の姿を〔透明化〕することができる。ただし透明化するだけで、温度、音、匂い、その他に関することには干渉出来ない。
ーーーー
スキル:ステレス
カテゴリー:効果系
ランク:赤
発動:アクティブ
概要:MPを継続的に消費することにより自身を〔ステレス〕状態へと移行させる。ステレス状態では姿、音、匂い、温度、その他自身が発する情報を有機物に対して完全に遮断する。ただし、機械的、スキルによって間接的に見た場合効果が反映されない。
ーーーー
「おっとここでナユカ選手!思い切って逃亡!!」
「これは…」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます