EC:201  「お前」に問いかける!



「ユキーーーーーッ!!!!?」



 嘘…。ユキのぇ…、HPがぁ…。



「クッ!?」


 男は構わずに今度は私に弾幕を飛ばす。未だ透明化のまま。

 〔透明化〕はどっかの詐欺師小さな魔弾と違い、隠密系のスキル。ジャンルが違うためか、私の目でも男の姿を捉えることはできない。


 〔ジャンプ〕と〔スーパーアクセル〕で最大限距離を取ろうとするが…。MPが底を…。え!?MPが!!



CP


-5├─────╂┼──────┤5




 なっ!!なんで!!


「ッ!?」



 途端に加速が切れる私。MP切れだ。

 ユキがやられたことに動揺したのか、世界中の人々の士気が下がってるんだ!


 MPが切れたということは、飛行も解除される。そのまま落ちていく私。



 そこまで高度は高くないため、着地と同時に〔ジャンプ〕で何とか前進する。


 …痛い。着地の瞬間少しダメージを食らった。



「ッ!?」



 そんなピンチな私に次々に襲い来る弾幕。しかも…。



「火炎弾ッ!!?」


 上空から飛来する火炎弾は、私以外。地面に着弾し、辺りを火の海に変えていく。


「ンく…」


 何とか最後の高級魔力回復薬を飲み干した!


 これでMPは全回復する。ついでに、水弾を私を起点に噴水のようにばら撒きあたりの火を鎮火!



CP

-5├──────╂──────┤5



 戻った!!!!



「【小流星群「アビストラベラー」】!」


 これは〔星〕型の流星群が辺りに散らばり、プラネタリウムのように空中に星をその場で〔止める〕ことで私の小規模な領域を作る。


 この星はただの星じゃない!!


「【一閃流星「アクセルスター」】!」


 さらに追加で技を発動!


 そのまま領域内を縦横無尽に駆け巡る!!



 私が領域内にある星(弾幕)に体を当てると、〔ジャンプ〕が発動。そのまま急に角度を変えつつ、さらにその星から〔魔法陣〕が飛び出す。



[魔弾生成20。属性〔光〕〔風〕。方角=対角方面にランダム。大きさ=普通。形状〔星〕。〔条件〕はプレイヤーの接触。内容1。この〔魔法陣〕を展開。内容2。1m範囲内の敵プレイヤーに〔拍手〕1回]




 ばら撒かれる弾幕。私はさらに星から星へ、移り進む。


 さらにばら撒かれる弾幕。さすがに透明化をしてても当たり判定はある。

 私を追いかけてその領域に入ったら最後、回避だけでは間に合わない。


 男の弾幕(遠隔発射)と、私の弾幕が、あれよあれよと、まるで嵐のように交差する。


 私は星をジャンプ台に、さらに必要ならば、自分で自前の〔ジャンプ〕で男の弾幕を躱す。




 私はここ一番、集中し、辺りを見渡していく。



 相手が透明化でも、弾幕を防げば、その弾幕が消えた瞬間わかる!!!



「ッ!そこぉっ!!」


 ひとつの弾幕が何も無く消えた。その先にいるであろう男を目掛けて飛び出す!


 ただ飛び出して扇子で斬り掛かるのはさすがに無謀。相手もカウンターをしっかり当ててきそうなので、ある程度、一緒に弾幕〔風〕を飛ばしながら突き進み。魔弾の消えたポイントで足の裏を下に向けたまま下半身を先行。ポイント直下で〔ジャンプ〕!宙返りしながら真横両サイドに爆破弾を飛ばす!



 左側から爆破音と〔拍手〕が鳴り響く。見つけた!!さらに爆破弾に仕込んだ〔設置〕〔赤〕を視界に〔表示〕することで敵の位置が赤く点灯しだした。


 これで見える!


 投げナイフで牽制しつつも、弾幕をさらに濃く、的確に当てていく。


 本来ならもう既に何回も死んでいるであろうダメージを連続で叩き込むがまったく倒れる気配がない。




 両者一旦距離をとる。




 束の間に現れた静寂。これを壊したのは以外にもナユカの方であった。




「あなたに聞きたい。何が目的?何がしたい?なんで…。私より焦ってるの?」



「っ!?」


 無表情が少しゆらぎ、目が大きく開かれる。



「あなたは誰に従っているの?」



 ナユカは問いかける。男はゆっくりと自信を落ち着かせるようにこっそりと息を吐いた。


「何が言いたい?私は自分の意思でここにいるに決まっているだろう?現地民。我々はお前らを奴隷にしたいだけだ」


「奴隷ね…。じゃあ、君はその奴隷なわけか…」



「なっ!?何を」



「いいよ…。終わらせる。…さっきからうるさいっ!!!!!!」


 途端にどこかに叫びながら、扇子を構えるナユカ。



 瞳は今まで以上に怪しく煌めき、その瞳孔は開き切っていた。


 飛び出すナユカ、猛攻!





 辺りに桜を散らしながら縦横無尽に駆け巡る。さらに加速。その相手を切り刻み始めた。




 しかし、男は一旦冷静になり、彼女を剣で払う。またもや開く距離。


「私の親友は渡さないッ!聞けッ!お前が敵だ!私達の敵。だから許さない。大人しくそこで待っていろっ!!」



「一体お前は誰にッ!?」


 またもや、獄速で飛び出すナユカ。男の首を斬る。が、未だに無くならないHP。



ガンッ!!



 男の攻撃がナユカを捉える。片足を相手の剣の腹に添えながら〔防御〕。そのまま手首を扇子で打つ。


 しかし、躱されたと判断した男も黙ってはいない。そのままナユカの無防備なお腹に強烈な蹴りを

入れる。


「かはっ!?」


 男と違いそれだけで致命傷足りうるナユカはまたもや吹き飛ぶ。



 吹き飛んだ先の壁にめり込み、前のめりに倒れ込むナユカ。



「…。終わりだ」



 ナユカは起き上がれない。




状態異常:気絶





 無慈悲な状態異常。迫り来る男の剣がナユカを捉えた。








ステータス



●ーーーー■ー◆ーーー●ーー●ー1●ー■ーーー



名前 ナユカ


職業「アイドル」

所持金 199 958 300G

ギルド「力の解放」

ランキング:85 003 408 597位

ランク:R


HP

0├─╂─────────┤


MP

0├─╂─────────┤


SP

0 ├╂──────────┤


GP

0 ├─────╂─────┤✕


EP

A ├──────╂────┤可能出力100V


WP

0├╂──────────┤10 〇


CP

-5├─────┼─╂───┤5


称号「回避の極意」「覇者」「半公式プレイヤー」




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力 気力 霊力 電力 妖力 魅力 


「強化系」

体力強化 魔力強化 職業強化


「生活系」

食べる 家事 計量


「感覚系」

暗視


「突破系」

飽和限界突破


『アクティブ』


「属性系」

火 光 風 水 土


「変化系」

火炎 爆発


「鑑定系」

植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定


「色彩系」

赤 青 緑 紫


「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾 緩急


「設置系」

魔法陣 設置


「音響系」

歌唱 効果音 録音


「表示系」

地図 表示 隠蔽 掲載


「部位系」

足 手


「命名系」

技名 合技


「技術系」

短剣術 剣術 槍術 弓術


「造形系」

星 針 魚 桜 獅子


「体術系」

叩く スーパーアクセル 蹴る


「防御系」

防護 受け身


「装備系」

装備


「生産系」

鍛治 裁縫 調理


「飛行系」

ジャンプ 飛行 フライ


「状況系」

逆境 鼓舞


「行動系」

拍手 笑顔 投擲 与える 微笑 ポーズ


「?」

念話 アイドル





ーー◆♡◆●◆ーー●ーー■ーー■ー■■◆ーー■


状態


・防御力上昇

・攻撃力上昇

・移動速度上昇

・物理耐性上昇

・魔力耐性上昇

・気力耐性上昇

・魔力特定回復

・体力特定回復


・気絶

・右腕使用不可

・全身強打


所持アイテム


・姿隠しのカプセル×5

・攻撃強化カプセル×2




【煌星流姫「ペンタゴンスター」】


【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】


【昇華星林「トゥインクリング ナイトフラワー」】


【赤眼発動「ワールドビュー」】


【君と咲かせよう】


【弾幕響鳴「スピリチュアルビューティ」】


【月降翔姫「バンブーロケット」】


【一閃流星「アクセルスター」】


【星屑散華「アステロード」】


【小流星群「アビストラベラー」】







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