EC:200 そんな戦いの中で私は、
最悪の事態は、相手に回復手段があること。それが1番の懸念(けねん)事項だけど、今のところそれは大丈夫なのか、HPが回復した素振りはないらしい。
凍傷の状態異常が入ったお陰で、男は少し動きにくそうだ。ここぞとばかりに私もユキも弾幕をぶち当てていく。
なるほど、やっぱり。耐性は強いし、防御力もかなりあるけど、少しづつならダメージが入っているようで、若干、回避運動を取り出した。
が、やはり、それは微々たるものらしく、私たちへの攻撃はやめない。むしろどんどん強くなっていく。
「【星屑散華(ほしくずさんか)「アステロード」】」
私が飛ばす弾幕は、細かい星屑のように、私を中心に回り出す。やがてグルグルと回りながら速度を増していき、その男目掛けて横殴りの弾幕となった。
弾幕としては数が多く。被弾すればなかなかダメージを与えられるだろう。
男も回避行動をとるが、そう簡単には逃がしはしない。
この弾幕は1番近いプレイヤーを中心に回り出すため、私から離れた弾幕は、男に向かって行きながら、まるで重力に惹き付けられるように向かっていく。
回避しなければ当たるが、回避しても当たる。
男は咄嗟の判断か、弾幕を真正面から剣を盾替わりにして受け止めた。受け止めきれなかった弾幕が、その周りを回り出し、男に少しづつダメージを与えていくが、先程に比べて少ない。
なるほど、物理的に真正面から防がれたら、弾幕のほとんどを防ぐことが出来るのか…。咄嗟にそれを判断して行動するあたり頭いいね!
ユキもその頃、黙っておらず。
「【凍える世界】!」
少しだけだけど、上空でいつものを発動させていた。上はバグのせいであまり上がれないから、ほんの少した高いかな?程度ではあるけれども、ないよりはマシだ。それに既に凍傷になっている男の行動力をさらに削ぐことが出来るのは素直に勝率が上がる。
どんどんCPが上がっていくためHPもMPもだいぶ回復して余裕がある。
これなら…。
そんなことを考えた矢先の話。
男は新たな行動をしだす。
私達の目の前でスっと、音もなく消えていったのだ。
『消えた!?』
『ナユカっ!〔透明化〕だよっ!注意!!』
「キャッ!?」
咄嗟のユキの警告に、何とか間に合った〔防御〕。だがしかし、首を狙って来た剣が、右腕を切り裂いた。
変なグロ表記はない代わりに、私の視界に現れる「右腕使用不可」の状態異常。さらに男は未だ消えたままだ。
このままだとまずい!
私は体制を大きく崩しているため、回避仕様にも動きに遅れが出る。
「ナユカっ!!!【氷の心】!!」
ユキが技を発動させるも、凍傷とはいえまだ初期段階の男相手に【氷の心】は早すぎたのか。ほとんど意味を成さないが…。ほんの少しだけ、男の輪郭が、付着した氷のお陰で見える。
そこに向かって、氷弾を連続で飛ばしながら、タガーで私を守ろうと滑り込んでくるユキ。
しかし…。
「っ!?」
「ユキっ!?」
男は構わず、振りかぶっていた剣でユキを切り飛ばした!!
吹き飛ばされるユキ。ユキの状態が気になるが、
そうこう言ってられない。一応、HPゲージは残っているので大丈夫だと思うが、〔念話〕が無い。
ユキをどかした男はそのまままたもや消えていき、私を攻撃せんと剣を払ってくる。
ユキのお陰で少し見えている氷を目安に〔ジャンプ〕して攻撃を躱したのだが…。
「なっ!?」
そのまま、その剣から放たれた斬撃!
〔飛撃〕かっ!!しかもその方角はユキが吹き飛ばされた方で…。
『ユキっ!危ないっ!!』
何とか〔飛撃〕を相殺しようと、攻撃を当てようとするが、間に合わない!
そのまま〔飛撃〕は、ユキの突っ込んだであろう壁にぶち当たり。
「ユキーーーっ!!!!!!!!」
私の視界に浮かぶユキのHPゲージがゼロになったのだった。
ステータス
●ーーーー■ー◆ーーー●ーー●ーーーー■ーーー
名前 ナユカ
職業「アイドル」
所持金 199 958 300G
ギルド「力の解放」
ランキング:85 003 408 597位
ランク:R
HP
0├─────╂─────┤
MP
0├─────────╂─┤
SP
0 ├───╂───────┤
GP
0 ├──────╂────┤✕
EP
A ├──────╂────┤可能出力100V
WP
0├─╂─────────┤10 〇
CP
-5├─────┼──╂──┤5
称号「回避の極意」「覇者」「半公式プレイヤー」
《スキル》
『パッシブ』
「原型」
魔力 気力 霊力 電力 妖力 魅力
「強化系」
体力強化 魔力強化 職業強化
「生活系」
食べる 家事 計量
「感覚系」
暗視
「突破系」
飽和限界突破
『アクティブ』
「属性系」
火 光 風 水 土
「変化系」
火炎 爆発
「鑑定系」
植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定
「色彩系」
赤 青 緑 紫
「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾 緩急
「設置系」
魔法陣 設置
「音響系」
歌唱 効果音 録音
「表示系」
地図 表示 隠蔽 掲載
「部位系」
足 手
「命名系」
技名 合技
「技術系」
短剣術 剣術 槍術 弓術
「造形系」
星 針 魚 桜 獅子
「体術系」
叩く スーパーアクセル 蹴る
「防御系」
防護 受け身
「装備系」
装備
「生産系」
鍛治 裁縫 調理
「飛行系」
ジャンプ 飛行 フライ
「状況系」
逆境 鼓舞
「行動系」
拍手 笑顔 投擲 与える 微笑 ポーズ
「?」
念話 アイドル
ーー◆ーー●◆ーー●ーー■ーー■ー■■◆ーー■
状態
・防御力上昇
・攻撃力上昇
・移動速度上昇
・物理耐性上昇
・魔力耐性上昇
・気力耐性上昇
・魔力特定回復
・体力特定回復
所持アイテム
・姿隠しのカプセル×5
・高級魔力回復薬×1
・攻撃強化カプセル×2
技
【煌星流姫「ペンタゴンスター」】
【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】
【昇華星林「トゥインクリング ナイトフラワー」】
【赤眼発動「ワールドビュー」】
【君と咲かせよう】
【弾幕響鳴「スピリチュアルビューティ」】
【月降翔姫「バンブーロケット」】
【一閃流星「アクセルスター」】
【星屑散華「アステロード」】
作者コメント
200話です!!ここまでお付き合いいただきありがとうございます!
さてあと約10話ほど、第4章は続きます。
4章はどちらかと言うとリアルサイドのお話だったのですが、第5章では、今後のRBGの立ち位置と、今回の事件のとりあえずの終息。そして、中途半端で終わっていたゲーム内容の話に戻ります。
まあ、第4章は今後重要になるお話ではあるのですが、ずっとこう…、殺伐とした空気感はナユカには似合いませんからね。
予告としましてはRBGというゲームはなぜ産まれたのか、という根本の部分にもあたる章になるかも知れません。成らないかもしれませんw
まだまだ続きます、「Reality barrage gamers」どうか引き続き、読んでいただけると幸いです。
今後とも、よろしくお願い致します。
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