EC:158 あっ!ユキにボコボコにされた人!!
闘技場からの帰り道。私たちはそのまま博物館に向かって飛んでいたのだが…
私の瞳に映る赤い光が1つ。ん?あれは…
「ユキ…。あれってオーブ?」
「ん?…んー…。うん!!ナユカ行っけ〜!!話は取ってからだ〜!!」
「お、おうぅお?!」
いきなり耳元で大きな声で叫ばないでよ!!びっくりして落ちそうになったじゃん!
その赤い光は空を飛んで移動している私達よりも更に
私もただ偶然見つけたわけだし。それとも「花の約束」のおかげ?いや、まあ、偶然ですな。
今回も私が見つけたので私が取っていいよとユキは目で訴えてくるけど。
「いいの?あれ…。レアじゃないの?」
「いいよ〜。私は赤オーブも何回も取ってるから」
ユキがこの調子なので素直に貰うことにした。進路を上にオーブ目掛けて加速する。が…
誰か私たちと同じようにオーブの存在に気づいてる人がいるみたいだね。オーブを中心に逆サイドにもう1人プレイヤーがオーブ目掛けて飛んできていた。
「ナユカ!」
「うん。いくよ!!【君と咲かせよう】」
「【私と一緒に踊りましょう?】」
私は先陣切って〔フライ〕で高速飛行プラス〔スーパーアクセル〕を使いさらに加速。
しかし、元々の距離が相手の方が近かったため、なかなか追いつけない。このままだと先に取られちゃいそう。
段々と距離が近くなるにつれ、相手はほとんど垂直飛行のように進路を上にしながら登っていく。
というかオーブのある高度が思った見た目より高っ!!
「珍しいね〜?あの高さ」
「高速階層より上だ!」
そんな会話中に私達もオーブの高さ故にどんどん垂直上昇になっていく。
他プレイヤーより速度はこちらの方が早いらしく攻撃射程圏内に入った。
ただ。普通に弾幕を放つのは上昇速度の問題上不利となってしまう。相手から見たら弾幕が遅く見えるからね。
ということで真上に放つなら私の持つスキル最速を
ーーーー
スキル:打ち上げ
カテゴリー:動作系
ランク:緑
発動:アクティブ
概要:魔弾や物体を重力に対して垂直にあげる速度を通常より3倍速く〔打ち上げ〕る。
ーーーー
「【赤眼発動「ワールドビュー」】プラス…。【昇華星林「トゥインクリング ナイトフラワー」】」
〔打ち上げ〕を使ったノーマルな弾幕と、同じくそれに紛れる様に打ち上がっていく花火は、そのプレイヤーを追い
「あれ?これ。どこかで…」
相手は何か言いながら何発か被弾する。がそこまでHPを削ることなく速度はそのままに振り返り、今度はこちらに反撃を仕掛けてきた。
上空から降り注ぐ弾幕。高速で上昇しているため、自分の視界ではとてつもないスピードで迫ってきているが…
見えてるなら躱せる!
冷静にかつ迅速に。
自分の逃げ道を導き出し、そこに向かって進行方向を少しずらす。
途中〔ジャンプ〕を1回挟むも、その弾幕をほとんど減速無しで切り抜けた。
「なっ!?」
私が無傷で切り抜けたことに
むしろ攻撃の弾速を早めて命中率をあげてくる。
速度が上がっても大丈夫だね!見える。
私はまたもやしっかり見定めて、隙間を縫うように〔ジャンプ〕を使い回避していく。
今度は避けられることを考慮してその回避先にも攻撃が仕掛けられているが、私は
「ナユカ!!危ない!」
「え?」
いきなりの衝撃とHPが半分ほどに減っている。その攻撃は相殺したかに見えたが、私の魔弾をすり抜けるようにして私に直撃してしまった。
何とか体制は立て直したけど、更に追撃が飛んできている。今度は全部回避に切り替え相手がいる上方に視界を保った。
その相手からの攻撃を見ながら思う。
あれ?…これどっかで見たことある攻撃だねー?
「ナユカ!〔飛撃〕はMP依存のくせに斬撃物理のスキルだよ!物理の攻撃は魔弾じゃ相殺できないから気をつけて!」
ーーーー
スキル:飛撃
カテゴリー:体術系
ランク:黒
発動:アクティブ
概要:SPを消費して物理の遠距離斬撃攻撃を飛ばす。この攻撃は武器にSPを纏い媒体とすると攻撃力が1.1倍になる。刃物にSPを纏いながら媒体とすると斬撃攻撃力が2倍になる。
ーーーー
あれ?〔飛撃〕って確か…。そう思いながら相手プレイヤーを見ると、どこかで…。見たような…
「あっ!ユキにボコボコにされた人!」
「その覚え方は酷くない!?」
スピードで勝る私が会話できるほど接近していたのに驚きつつ。相手選手はびっくりしながらも私にツッコミを入れた。あれ?選手…?
「ん〜?あ〜…。ナユカの知り合いの人〜?」
「本人には覚えられてすらないっ!?」
私は覚えてるよー?初めて見たバトルが確か。そう…。えーーーと…。名前は…
「あ…。あー…。アリス?」
「何処の夢の国かな?ホントに覚えてます?その名前だと僕。たぶん性別違いますよ…?」
「じゃー!〔飛撃〕の人!」
「アツキです!!わかっててやってるんですかね!?」
「あ、ごめん…」
「もっと傷付く回答がきたっ!?」
うん。でも覚えてる覚えて…ますです。はい。アツキ選手!!
「もういいです。でもオーブは僕がいただきますよ」
そんな
「そんな話してたらすぐに追いつかれちゃうよ〜?」
「っ!?」
ユキがいつの間にか上昇してきていたのか…
「「アイストラップ」と〜。「スノートラップ」〜」
あれ?私達より早く上がってきたね?スキルかな?
そんなユキは右手を振りかざし、アツキ選手…。さんに向かって、いかにも冷たそうなオーラを放つ〔魔法〕をチャージしていく。
「っ!?でもこの距離なら僕の勝ちですっ!」
途端に
「同じスキルを使うのはよろしくないよ〜?先読みされちゃうからね〜」
「んなっ…!!」
たぶん〔瞬間移動〕か何かしたアツキさんだが、それを読まれていたのか。ユキによって、〔遠隔設置〕された先程の〔魔法〕の餌食になっていた。オーブ直前で動けず凍結するアツキ選…。さん。
右手はブラフである。
ーーーー
スキル:瞬間移動
カテゴリー:体術系
ランク:赤
発動:アクティブ
概要:MPかSPを消費して25m射程圏内に直線移動する。強制的に視界方向に進む。慣性は乗らないがしっかりと移動経路が存在するため間に障害物があるとぶつかる。
ーーーー
「2度目の人には良く効くんだよ〜。魔法とか〜」
「なるほど…。あ、貰うね!」
「どぞ〜」
こうしてアツキ…さん!は無事HP0で消えていきましたとさ。
ステータス
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前 ナユカ
職業「アイドル」
所持金 199 958 300G
ギルド「力の解放」
ランキング:85 003 408 597位
ランク:R
HP
0├─────╂─────┤
MP
0├─────╂─────┤
SP
0 ├───────────┨
GP
0 ├───────────┨✕
EP
A ┠───────────┤可能出力100V
WP
0┠───────────┤10 〇
CP
-5├─────┼╂────┤5
称号「回避の極意」「覇者」「半公式プレイヤー」
《スキル》
『パッシブ』
「原型」
魔力 気力 霊力 電力 妖力 魅力
「強化系」
体力強化 魔力強化 職業強化
「生活系」
食べる 家事 計量
「感覚系」
暗視
『アクティブ』
「属性系」
火 光 風 水 土
「変化系」
火炎 爆発
「鑑定系」
植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定
「色彩系」
赤 青 緑 紫
「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾 緩急
「設置系」
魔法陣 設置
「音響系」
歌唱 効果音 録音
「表示系」
地図 表示 隠蔽 掲載
「部位系」
足 手
「命名系」
技名 合技
「技術系」
短剣術 剣術 槍術 弓術
「造形系」
星 針 魚 桜 獅子
「体術系」
叩く スーパーアクセル 蹴る
「防御系」
防護 受け身
「装備系」
装備
「生産系」
鍛治 裁縫 調理
「飛行系」
ジャンプ 飛行 フライ
「状況系」
逆境 鼓舞
「行動系」
拍手 笑顔 投擲 与える 微笑 ポーズ
「?」
念話 アイドル
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
技
【煌星流姫「ペンタゴンスター」】
【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】
【昇華星林「トゥインクリング ナイトフラワー」】
【赤眼発動「ワールドビュー」】
【君と咲かせよう】
【弾幕響鳴「スピリチュアルビューティ」】
【月降翔姫「バンブーロケット」】
【一閃流星「アクセルスター」】
状態
MP特定微回復
攻撃力微上昇
出血(停止)
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