V1.04  竹降物語


『ナユカ…!聞こえる!!』


『聞こえるよ!!』


 モンスターとの交戦中。ユキから念話が飛んでくる。


『今のミカのおかげで敵の動きがわかったのと、それぞれ発見済みの「ノア」の位置がわかったから〜、そのうち他のプレイヤーもこっちに来るはずなんだよね〜』


『うん』


『地図見たら青い点が3つ、先んじてこっちに来てるでしょ〜?あれがビュア達だから、それが近づいてきたらもう全力でいいよ〜』


『わかった!!』



 ということあと少しで着くね!地図上だともうすぐそこだし。


「【赤眼発動「ワールドビュー」】」


 もう、MPは気にしなくてもいい!んじゃ。目の前のモンスターをいっぱいシバくぞー!





*>>ビュア視点




「あれ…、これ俺らいるか?」


「ユキさんの方には要らなさそうですわね…」


 現場に到着した私達が見たのは、半分はナユカさんが片っ端からモンスターをなぎ払い。もう半分は大半が氷像と化したモンスター…


「ナユカさんの方には、私とアリアさんで向かいましょう。ユキさんの方にはハルトさんがお願いします」


「「了解!」ですわ」


「私は生配信を開始しますので後方に。アリアさんはナユカさんに合わせる感じで」


「上から行きますわ!」


 私はとりあえず配信を開始し、ナユカさんとアリアさんをその画角に収まるように立ち回ります。もちろん絶好のチャンス!!こんなイベント次はいつあるか分からないのです!ならばここで配信を抜けない配信者は居ない!!


『配信乙』

『乙』

『これどういう状況?』


「ユキさんとナユカさんが「ノアII」に接触したようですね。そこで、そのノアを守るために集合した感じです」


『で、下の惨劇は?』

『ここだけ災害起きた?』

『後ろに見えてるのがノア?』


「ユキさんの方はいつものことですのでお気になさらず、ナユカさんは…。これからですかね」


 配信画面には、たくさんのモンスターをバッサバッサと切り倒しているナユカさん。

 それは扇子と一緒に舞い、そこで殺戮さくりくなどあたかも起きていませんよ〜。と言いたげな可憐な振る舞いだが、現実はゴブリンをすぎ去り際、首を斬って虐殺ぎゃくさつしていることにほかならない。



「【私はカメラに彼らを捉える】」


 とりあえず私はその後ろからナユカさんとアリアさんにバフを飛ばす。バフはナユカさんの〔魅力〕の方が効率的かもしれないが重複しないバフを付け加えておく。続いてアリアさんもモンスターの大軍の上空へ移動。そこで技を発動させた。しっかり画角に収めておく!


「【豪雨「レインボーアステロイド」】」


空から降り注ぐ虹色の弾幕がモンスターを襲う。これは黒龍戦の前、アリアがハルトとナユカに向けて使った技であり、降ってくる弾幕の属性は多岐に渡る。あるモンスターは燃え、あるモンスターは岩に押しつぶされ、あるモンスターは降ってきた赤点滅しているいかにも「危ないです!」アピールをしている魔弾に直撃し、爆発四散する。


「アリアさん!ビュアさん!」



 こちらの存在に気付いたナユカさんが、私たちに声を飛ばしてきました。


「ナユカさんには私たちがフォローに回ります。ユキさんにはハルトさんが向かいました」


「よし!じゃあ始めますか!!」


 まだナユカさんの中では始まってすらいなかったんですね…。そうして上空に移動するナユカさん。


「【月降翔姫「バンブーロケット」】!」


 しかもいきなり新技から始めましたよ。まあ、動画ばえするからグッジョブです!!

 上空から放たれる弾幕は広範囲に広がって落ちていく。

 あれは…。でかい…、と言うよりも長い棒状の弾幕が落下。半分が地面に突き刺さり。もう半分はギリギリで停止。


ピカーーン!!


 ま、眩しい!!?唐突に視界が消えました!?


「ちょっ!!?ナユカーーー!!」


「あ、ごめん言うの忘れてた…」


 私とアリアさんは眩い閃光に目をつぶられました。状態異常も付与されしばらく視界がほぼ白です。

 あっ…この動画見てた人も目を潰されましたね。コメント止まったもん。




 しばらくして何とか目が復活してきたのですが、そこに広がっていたのはまたもやその目潰しをされたモンスター。…をほふっているナユカさん。

 モンスター達はまだ目が治っておらず、あたふたするだけです。

 そこにナユカさんが一閃していき次々にモンスターはポリゴンとなって消えていきました。これポリゴンじゃなかったら相当スプラッターなことになってますよ?



 先程閃光を放った弾幕は未だ地面すれすれにある。この技、光り輝く棒…。いや、筒状と呼んだほうがいいでしょうそれは、景色的にもしかすると「かぐや姫」モチーフの技ですかね?

 さらにそのままその竹であろうものは、「ゴゴゴゴゴ」と音を立て始めている。さらにどこから音源を取ってきたのか「3」「2」「1」とそれっぽいカウントダウンが…あれ?かぐや姫ってこんなカウントダウンあったっけ?


 ふとナユカさんを見ればいつの間にかその竹林地帯から退避しており、カウントダウンがゼロを数えたその次には…


「発射♪」

 

 それはそれは満面な笑みで言い放ったナユカさん。その発射の合図で飛び立つ竹。もはやロケットだろうそれは空高く〔打ち上げ〕られる。何本も…何本も…


『なにこれ?』

『竹ロケット?』

『かぐや姫乗ってないじゃん!』

『下はすごいことに…』


 コメントを見てはっ!と下を見れば、そこには既に何も無く地面が黒く…。ちゃんと発射する時下に〔火〕でも炊いたのでしょうか?あ、よく見たら〔火炎〕が継続的に追従してる感じですかね?


「うわぁー…」


 さらに。そのロケットは途中までは高速で上昇。そこから今度は方角をゆっくりらし曲がっていく。


 ロケットの下部から出ていた〔火炎〕の炎はいつの間にかロケットから切り離されて落ちてくる。

 動力を失ったロケットも少し進んでいきなり降下しだしました!!



ヒューーーーーー



 〔効果音〕だけは立派に鳴っていますが、全部モンスターに降り注ぐそれ。今度はロケット改めミサイルのように、地上を爆発の雨が襲っていました。



『うわぁー…』

『あ…(察し)』

『流れ星→竹→ロケット→ミサイル』

『ナーニコレ?』

『地獄絵図かな?』


「んー。まだまだ改良の余地ありかなー」


 ナユカさんのそんな声が聞こえたような?…きっと気の所為に違いないのです。ええ、きっと。



ーーーー

スキル:火


カテゴリー:属性系

ランク:白

発動:アクティブ

概要:火をMP消費で発現させ、魔弾として飛ばすことができる。火弾は物体着弾後、燃え広がることなく鎮火する。


ーーーー


スキル:火炎


カテゴリー:変化系

ランク:白

発動:アクティブ

概要:MP消費して火炎弾を飛ばすことが出来る。火炎弾は火弾と違い。当たった場所を燃やす。可燃性なら永続的に、非可燃性ならば一定時間燃える。液体で鎮火可能。また、接触した自魔弾も可燃する。妖力使用で敵魔弾も可燃させることが出来る。


ーーーー



ステータス



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



名前 ナユカ


所持金 200218300G



HP 0├──────────╂┤


MP 0├─────────╂─┤


CP-5 ├─────┼──╂──┤5


称号「回避の極意」「覇者」




《スキル》


『パッシブ』


「原型」

魔力 魅力


「強化系」

体力強化 魔力強化


「生活系」

食べる


『アクティブ』


「属性系」

火 光 風 水 土


「変化系」

火炎 爆発


「鑑定系」

植物鑑定 鉱石鑑定 物品鑑定


「色彩系」

赤 青 緑 紫


「動作系」躱す 回す 伸ばす 直角 止める 減速 連動 集合 舞う 帰還 条件 打ち上げ 曲げる 振りまく 追尾


「設置系」

魔法陣 設置


「音響系」

歌唱 効果音


「表示系」

地図 表示 隠蔽 掲載


「部位系」

足 手


「命名系」

技名 合技


「技術系」

短剣術 剣術 槍術 弓術


「造形系」

星 針 魚 桜


「体術系」

叩く スーパーアクセル 蹴る


「防御系」

防護 受け身


「装備系」

装備


「生産系」

鍛治 裁縫 調理


「飛行系」

ジャンプ 飛行


「状況系」

逆境 鼓舞


「行動系」

拍手 笑顔 投擲 与える


「?」

念話


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【煌星流姫「ペンタゴンスター」】


【舞戦扇武「ダンスフィンブレード」】


【昇華星林「トゥインクリング ナイトフラワー」】


【赤眼発動「ワールドビュー」】


【君と咲かせよう】


【弾幕響鳴「スピリチュアルビューティ」】


【月降翔姫「バンブーロケット」】


状態

・魔力特定回復

・魅力値上昇

・クリティカルダメージ上昇

・攻撃力上昇

・飛行速度上昇

・攻撃力上昇

・水中移動速度上昇


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