263:バンバン

作者がやらかしていた……という笑えないコピペミスでありました。

申し訳ありませんでした。

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「確か、渋谷の……牧野の息子のビルから拳銃を数挺持って来てあるけど。弾丸もかなりあったハズ」


「あ。いえ、大丈夫です。今の戦闘では使いませんでしたけど……これがございます」


 と。その手には……細い指に似合わない、ゴツイ拳銃。それは……。


「二人とも、グロッグの……これは19でしたかね。を使用しています。長年使い慣れてますし、動作も安定していますから。牧野興産の隠し財産を隠蔽した際に、倉庫の中身丸々奪ってきましたので、二人で一生撃ち尽くせないくらい弾丸もございます。この鞭もそこから」


 森下もいつの間にか、銃を手にしていた。ああ、まあ、そうか。そっちの仕事、長かったもんな。


「でも、君ら……鞭に、拳銃に、ナイフも持ってるよね。確か。さらに、メリケンサックもか。重くない?」


 さらに、弾倉、マガジンかも幾つかくっ付いてるね。それ。

 

「いえ? これくらいでしたら」


 そもそも……鞭もなんかスゴイ。革製とかじゃないもんな。これ。何らかの……樹脂に金属片の様な物が埋め込まれている。


「その鞭も特製?」


「はい。強化されたファイバー素材と、新素材の融合で、さらに、それを凶悪にするために、鋭利な金属片も入れ込んであります。加減しなければ、今の様に、肉だけでなく、骨を抉り削る事が可能です」


「んじゃ、今みたいな中型の魔物は鞭でも良いとして。これ以上大型になったらどうする? 拳銃でそれなりなダメージは与えられるかもしれないけど、よっぽどじゃ無いと致命傷は……厳しい気がするな。目に当たって何とか……くらい?」


「あの……確か、向こうで……美香さんを陰陽寮の施設から救出した時。撃ち込まれていた弾丸が、特殊な……なんか、炸裂するような感じの弾丸だったじゃないですか。ああいう弾丸とか無いですかね?」


 ああ、確かに、森下の言うとおり。通常の弾丸じゃどうにもならなくても……。


「確かに。俺も錬金術士なんだから、それは工夫しようか」


「ありがとうございます……それにしてもさっきの以上に巨大な敵となりますと……カールグスタフとか欲しくなりますね」


 それなんだっけ……無反動砲、対戦車ロケットだっけ? 


「でかくない?」


「魔術の使える御主人様は今以上の魔物も脅威では無いのかもしれませんが……普通は対戦車レベルの攻撃力が必要では無いでしょうか? 敵の大きさ的にも」


 ……確かに。戦車を立てて歩かせたら……ああ、そんな感じのロボット物のアニメあったな。ああ、うん。アレに人間が対抗しようと思ったら、そういうのが必要か。


「理解した。というか、魔物とか大物と戦うのは君ら二人の分野じゃないってことだな。大きいのは俺が。君たちは主に人と戦ってもらおう。


「はい。護衛としてもそれが正しい在り方では無いかと」


「了解です。あ、あ。でも、自分はクレイモアとか振り回してみたいです!」


 ああ、そうか。森下は憧れてたろうしな。えっと確か……。DPで購入出来るアイテムの中に……。「鋼の両手剣」があったな。迷宮創造主ダンジョンマスターのレベルアップと共にちょっとずつ増えてる感じか。


「んじゃこれな」


 無造作に両手剣を森下に渡す。固い革の鞘は背負えるタイプのベルトが付いている。


「お、おお……両手剣……だ……本物だ……」


「ただの鋼の両手剣だけど、ちゃんと刃が立ってるから、気をつけろよ? ちょっと重さをかければ、指くらいすっ飛んでいくぞ?」


「はい!」


 とりあえず、鞘から抜いた剣を両手で握る森下。


「確か……日本刀じゃ無いから……」


 握る両手の拳はくっ付けて……手首を回す感じで、遠心力で剣を振り回す。確か、剣の重心が、剣先にあるんだっけか。おお。結構、様になってる……。というか……メイドズ二人とも運動能力高いな。


 まあ……そりゃそうか、元々実力のみで公安に引き抜かれたって言ってたし、じゃなきゃ闇の組織、しかも能力者、化者カノモノの護衛なんて出来ないか。牧野興産は女を薬漬けで売り飛ばすなんてこともしてたみたいだし……そうしていなかった=実力有りって事だもんな。


「サイトでかなり見てましたからね……。西洋剣術の動画。まあ、全部、模造剣同士の戦いでしたから、切れ味とかそういうのは確認出来ませんでしたけど」


「んじゃ実戦いってみようか」


 次の部屋に向かう。


「す、スパルタ!」


 目の前に、オークが二匹。まあ、習うより慣れろってことで。とはいえ。


「松戸。銃がどんな感じか確認して」


「はい」


「よかったな、森下。一匹で済むぞ」


「了解です!」


パン


 まずは一発。手前のオークは既に森下に襲いかかっている。両手剣を斜め上に振りかぶりながら、それを避けている。


 松戸の撃った弾丸はオークの肩に命中した。


「……ストッピングパワーって。まあ……意味ないな……こりゃ」


「9mmですからそこそこ……人には脅威なんですけどね。これ」


パンパンパンパン


 松戸は淡々と銃を撃ち続ける。まるで射撃練習場で訓練しているかの様だ。肩に力が入ってないし、身体全体がリラックスしている。


パンパンパンパンパンパンパンパンパンパン


「いけますね」


「ああ……」


 オークは……鞭で頭を削られたとき以上に……頭部に穴が空いていた。いやいやいやいや、あんな的確に一極集中できるものなの? 射撃って。

 全弾……あの。左から順番に、〇〇〇〇〇……って感じで頭に穴が空いていくって……精密射撃ってそんな感じだっけ? いや違う。……んな馬鹿な。


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