248:魔術・肆

----レベルアップ----


 魔術士のレベルがアップしました。スキル【魔術・肆】を習得しました。


迷宮創造主ダンジョンマスターのレベルがアップしました。


「魔術士のレベルが65になりました。迷宮創造主ダンジョンマスターのレベルが37になりました。これによりシステム、配偶者機能が開放されました」


名前 村野久伸むらの ひさのぶ

種族 ハイエルフ


天職 魔術士

階位 57→65

体力 100 魔力 150


天職スキル:【平静】【魔術肆】【魔増】【復唱】【輪唱】


=隠蔽=========

天職 迷宮創造主ダンジョンマスター

階位 35→37

体力 30 魔力 145 


天職スキル:【迷宮】【結界】【鑑定】【倉庫】【収納】

【異界接続】【渡界資格】【言語理解】【次元扉】


習得スキル:

【気配】【剣術】【盾術】【受流】【反撃】【隠形】【加速】【棒術】【拳闘】【魔術】【手加減】【周辺視】

=隠蔽=========


 なんか、気になるシステムが開放された気がするんだけど……。


「とりあえず、今回、必要になる睡眠は約二日間程度と考えられます。居室のベッドでお休みになられますか?」


「ああ……そうだね。スゲー気になるシステムが……まあ、いいや。起きてからだ。現状、両方の世界共に、接触は?」


「ございません」


 ハルバスさんには一週間程度、留守にすると伝えてある。もしも、ディーベルス様がお戻りになっても、それで通じるだろう。


「じゃあ……まあ、起きないかもだけど、何かあったら知らせて」


「畏まりました。大丈夫です。女神以外は休息中の迷宮創造主マスターを覚醒させることは不可能ですから。御安心を」


「それ、全然大丈夫じゃないよね?」


 そんなに起きれないのか……超弱点じゃん……。


【回復】【洗浄】【修復】……水を飲み、トイレを済ませてベッドに向かう。食事は迷宮に入る前、朝起きてちゃんと食べたので、まあ、問題無い。


 どうせ、この強制睡眠の最中って生理現象が省かれるみたいだしな。とはいえ、お願いすれば一瞬で身ぎれいになる【洗浄】はありがたい。慣れてくると、最終的にはお風呂にはいりたくなるけどさ。


 ベッドに入りそんな事を考えていたら……いつの間にか意識を失っていた……様だ。


 そもそも、この強制睡眠は、激しいレベルアップに伴う……のではなくて、レベルアップした際に得られた能力、スキル、システム等が膨大になると発生するらしい。


「レベルアップによって許可されたデータを、ダウンロードし、インストールしているのが睡眠と考えていただければ」


 とシロが言っていた様に、迷宮創造主ダンジョンマスターのレベルが上がったから強制睡眠ではなくて、レベルが上がって、今回で言えば新しいシステムが使用可能になったから、強制睡眠が必要になった……ということなのだろう。


「おはよう……シロ」


「おはようございます。お休みになってから約、41時間が経過しております。二日弱といったところでしょうか」


「うん……よく寝た」


 身体の……疲れは取れている。そんな長時間寝てたのに、良く、身体が痛くならないよな……俺。


「何か連絡は? あった?」


「ございません。問題無い様です」


 よかった。王都でなんかよからぬ事になっていたり……なんて思ったりもして。心配性か。俺。


 あ。そうか。レベルアップだ。気になってた部分が……部分が……。まずはあれか、メインのレベルアップで……。


【魔術肆】

地:硬化

水:水流操作

火:-

風:風罠


「硬化」:とにかく固める……らしい。ってこれはアレだ。これまで「大地操作」で行っていた土に関する各種作業。そのうちの固める……という行為が楽ちんになる感じ……かな。


 ということで、拠点地下の扉部屋に出て、部屋の側面を少々拡張する。まあ、当然だけど、普通に土だ。これを……「硬化」させる。


おお……。


 声が漏れてしまうくらい、劇的に……まるで大理石かのような鏡面の壁に仕上がってしまった。正直、魔力を使用した感覚すら無い。

 アレだ、今後、拠点地下にこの手の扉部屋を作成する際に、もの凄く消費魔力が少なくて済む……うえに、綺麗に出来る……って感じか。


 ちなみに、壁をつるつるにさっきの大理石のように。床は珪藻土の様な感じで、水を吸い込み、温かみのある……と想定して「施行」……してみると、あっという間に、その通りになってしまった。


 俺のDIY能力が爆上がりした気がする。


 カンパルラの城壁は多分、「大地操作」で硬質化させている。何となくだけど、この「硬化」は使われていない気がするんだよなぁ……。うん。ディーベルス様が帰ってきたら許可もらって施行してみよう。


「水流操作」:これはもう、「大地操作」の水……版だ。これまでも何となく、水を操作することは出来なくなかったが、やろうとすれば、かなりの魔力を消費しただろうし、少なくとも効率は悪かった。必要無かったからやらなかったけど。


 が。それが……一挙解消というか。


 船で川を遡上するのも簡単だし……やろうと思えば、水流の安定調整で、高速艇レベルのスピードも出せてしまうだろう。いや、それ以前に……上手いことすれば、渦巻きや嵐、津波なんていう水を使った天災、脅威を「作成」することも可能じゃ無いだろうか? 時間は掛かりそうだけど。


「風罠」:……これは他の二つに比べると、なんとなく地味な……というか、なんとなく使い所が判らないというか。


 罠だ。


 スゴいところは……設置した場所にほぼ魔力を感じない点か。仕掛けた俺にはハッキリと判る様になっている。まあ、だから、俺が引っかかることは無い……かな。多分。

 って恐る恐る、わざと引っかかってみたら「発生させた者」でスイッチは入らない。様だ。


 仕掛けた周辺に足を踏み込むと、罠が発動するらしい。通常は風牢と呼ばれる、風の囲いが発生してそこから出れなくなる。

 まあ、俺の場合……発動するのを「正式」にしておけば、壊せない逃げられない強力な罠が作成できるのかな? あ、でも、そうすると、折角魔力の消費が低いっていう長所を潰しちゃうのか。


 悩み所。

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