第12話ソースは御多福に決まり。
今日はマルク達が学園祭で出している屋台の様子見に来た。
「入園の付き添い以来だけどやっぱり広いわね」
「運動場の回りにも屋台が一杯だな」
「5番目の校舎の裏庭って言ってたわよ」
「一年の校舎だね」
「あっ、いい匂い」
「御多福ソースがたまんねえ」
「いらっしゃい・・・なんだアルミとリィファさんじゃないの」
「なんだとはご挨拶な、折角来てやったのに」
「あはは、焼きそば食べる」
「いただくわ、二人前頂戴」
「へいまいど、二人前ね」
「おお、堂に入ってる」
「3日間練習したからね。まあクラスの皆が勘弁してくれって成ったけど」
「あはは、3日も焼きそばじゃあね」
クラスメイトが笑って応えていた。
「あっ、マヨネーズの上にケッチャプかけてね」
「オーロラテン子?」
「いやオーロラソースな」
俺たちは焼きそばを貰うと近くのベンチで食べ始めた。
「美味しい」
「あいつ俺より料理うめえな」
「多分アルミより料理の上手い人はこの世界に星の数以上いるわ」
「・・・自覚してます」
前世でも俺はスーパーの弁当ばっかりだった。
「キャベツにもやしとニラもあるな。肉はオークかな。ソースが甘口でいかにも御多福って感じだ」
「そう言えば旅先で色んなお菓子出してたわよね。あれってこのソースと同じスーパーってので買ったの」
「うんストレージ内でコインと交換した」
「どんなのが有るの?」
「食品は日持ちするものが殆どで生鮮はわずか。後は日用品とかかな」
「ん~・・・私には見れないのが残念ね」
「見れるよ」
「えっ?」
「カタログが有るよ。ほらこれ」
俺はカタログをパチスロスーパーから貰ってリィファに見せた。
「・・・これ、貰っていい」
「いいよ、欲しいの有ったら言って」
「有り難う」
夕方少し前に息を切らしてマルクがやって来た。
「中華そばが無くなっちゃうよ」
予想以上に売れたらしい。
「あー、中華そば余り無いなあ。お好み焼きの素も小麦粉も屋台をやる程無い」
「どうしょう」
「う~ん・・・お菓子なら一杯有るけどねえ」
とりあえず五千円相当を交換して出してみる。
「こっこれなにー!?」
焼きそば無くなったらこれを売るかとマルクに言うと。
ブンブンと首を縦に振った。
その日の内に30万円相当のお菓子を交換したが、本当のパチ屋なら1万円以内の景品としか交換出来ない。
神様パチスロならではだが、またシコッてコイン出さないといけない。
あと三千枚(6万円相当)しか無くなってしまった。
次の日学園祭2日目だが、マルク達の屋台は今日までで、明日は保護者達のバザーになるらしい。
俺達夫婦は例の件で旅に出てたから話は来なかった。
取り合えず屋台の後ろで、トレーの上に包装を解いたお菓子を並べて行く。
プラスチック包装を見せない為だ。
紙の袋と箱まで交換品として有ったのが幸いだった。
午後から噂が噂を呼び、あっと言う間に売れて終了予定2時間前くらいに屋台を撤収した。
学園祭終了後に学園に問い合わせが殺到したとの事で、学園側に謝り倒した。
う~ん、リィファとお菓子屋やろうかと相談してたけど諦めた。
これはではお菓子の調達が無理と判断したからだ。
想像以上の人気だった。
俺が干からびてしまうがなこれ。
俺の方は時たまの護衛依頼でも高額なので、食い扶持は回りに誤魔化せる。
リィファは暇だ。
結婚を機に兄弟パーティーを解消してるので、護衛依頼について来るくらいだ。
家事も勿論しているが暇らしい。
「あっ、いい。そこ」
「はあはあ、出る出ちゃう」
「ふう~」
「ごめんねなかなか妊娠しなくて」
「別にリィファのせいじゃないよ。こればっかりは神様の領域だからね」
「ずっと子ども出来なかったら私離縁されちゃうかな」
「馬鹿な事言うなよ。するわけ無いだろう。俺、俺リィファいなかったら生きていけない」
「本当?」
「本当に決まってる」
・・・・・・♪
「アルミ」
「リィファ」
「あっああー。あっあっあっ」
本日二回戦目突入。
「あっ、あふっ、っん」
「リィファ─────」ドピュッ。
────────────────
昔々の日本はセックスにおおらかだった。
幼児が直ぐ死んでしまう背景も有ったと思う。
ラブホも無いから田舎なら割りと青姦も多かっただろう。
江戸の町なら出会い茶屋なんてのも有ったけど田舎はね。
だから河原で岩の影に隠れてなんて話を以前に書いてみた。
古代の家では大家族が暮らすので、青姦でもしなけりゃ子作りやりづらいかと思うよ。
だ㎀㎁㎁から結構セックス場面を書いているのだけどね。
「えっ、趣味・・・◈⊙うん」
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