第9話総員ハイチに着く。
ニヤリと笑って黒太郎とギザパンを召還。
同時にコインで絶対障壁破壊雷撃と唱えた。
爆音と共にヨンセルの障壁を破壊した俺は、コインで拘束解除と唱えイバンの蜘蛛の糸を溶かした。
さあ、全軍進撃開始。
チビは嫁さんの所にいるけどね。
イバンのブレス炸裂。
兵の大半はギザパンの幻想魔法で踊っている。
流石は痩せても枯れても伯爵のドナヴェル。
自ら魔法で身体強化と障壁を掛けていた。
黒太郎はヨンセルの黒土蜘蛛と交戦中だが、明らかに黒太郎の優勢。
何故ならヨンセルの黒土蜘蛛は身体にブレスを受けフラフラだから。
みるみる間に糸で拘束されていた。
ドナヴェルはイバンとギザパンに睨まれた蛙の如くだ。
他の兵士は意識は有っても手が出ないし、出すと死ぬと分かっている。
あとはアホみたいに踊る兵士。
涎を垂らして倒れ込む者もいる。
「あはは、ギザミパンサーに黒土蜘蛛とワイバーンが召喚獣・・・あははは」
ヨンセルは風を纏い空へ飛びだった・・・が、足には黒太郎の糸が絡んでいた。
「でかした黒太郎」
俺はコインで、「冷凍拘束」と唱えヨンセルを拘束。
念のため「黒太郎の糸でぐるぐる巻きにして」と黒太郎にお願い。
更に絶対障壁拘束を掛けた。
「・・・なっ何故だ!」
コイたからに決まってんだろ。
声をあげたドナヴェルに言ってやったら。
「はあ?」
そりゃそうだ。
檻をコイン魔法で出し絶対障壁拘束を掛けて、エミルさんの所へ向かったけど、「有り難うイバン」イバンの脚で掴まれて、俺とギザパンは空を行く、そして黒太郎はイバンの背中に糸でつかまっている。
「見えた、イバンあそこに降りて」
降下していくと五百ぐらいの兵士や傭兵らしき者がいたが、半数は倒されていた。
「えっ、ワイバーン?」
「ぎっギザミパンサーだよなあれ」
「黒土蜘蛛って・・・」
俺は大声で怒鳴った。「まだ交戦するか!、すらなら皆殺しにするが良いか!!」
ガシャ、ガシャガシャ。
膝を着く者、立ち尽くす者いずれも武器を手前に投げ出した。
「魔法でここまで殺られて無理だ」
「俺も降伏する」
「「「「オラも、ワイも」」」」
次々に武器は投げ捨てられた。
「悪いけど暫し拘束させて貰うよ。黒太郎お願い」
馬車からに出てきたエミルさんが、「有り難う」と、声を掛けて来たが。俺は「嫁さんが心配なので町へ行きます」えっ、とエミルさんの声も聞かず黒太郎とギザパンにこの場を任せ、イバンに町まで送ってもらった。
突如現れたワイバーンに町は騒然と成ったが構わず家に向かった。
「アリャリャ・・・ひいふうみい十三人も殺っちゃったのか嫁さん。つえーな」
「なにいってんの、貴方のコインとバリヤー(絶対障壁)のおかげよ」
剣すら使う必要が無かったらしく、絶対障壁に魔法を放った返りの衝撃で数人、更にコイン魔法で全員倒したらしい。
手加減が分からなくて生き残ったのは3人だった。
可哀想に、その3人も瀕死だよ。
憲兵が駆け付け屍体等片付けながら事情を聞いて来た。
イバンにびびっていたので召喚した。
「いっ今のは?」
「俺の召喚獣だよ」
「ははっあははワイバーンが・・・ですか」
「そう」
「えっとこいつらは何者ですかね」
エミル伯爵を叔父のドナヴェル伯爵が領地簒奪の為襲った顛末を話し、あの丘の檻に居る彼らと、降伏したドナヴェル伯爵軍の兵士を捕らえて貰うべく、町の領主に軍を要請した。
マルクが一時的に帰宅を許され帰って来た頃、俺は体勢の整った軍八百と共に鉱山村の街道へと出た。
行く前にマルクの頭を撫でて「心配ない。大丈夫」だと言っておいた。
途中の丘でドナヴェル伯爵と兵士を拘束して、軍の一部が町へ帰った。
ヨンセルは凍死していた。
兵士が「こいつ元特級傭兵のヨンセルじゃないか」と言った。
「良かったな死んでて、生きていたら危なかった」
「・・・そんなに危険何ですか?」
「特級傭兵は軍1万に相当するからね」
「・・・えっ、マジで」
「マジで」
冷や汗がその時初めて出た。
「あんた3級みたいだけど、特級倒すって化け物クラスかよ」
「いやいや勘弁して下さいよ」
「あはは、まあ国王様から何かしら打診は有るだろうね」
「ええー」
「心配ないよ、軍に入れとか無いからさ。特級越えは自由人だから」
軍六百はそのまま鉱山村へ入った。
「これはこれは、エミル・フォン・ハミルトン様。誠に御苦労様です」
「そこのアルミが助けてくれたのよ」
「俺は殆ど終わってた所へ行っただけですよ」
「何を言ってるの、あれが有ったからあそこまで出来たのよ。それに蜘蛛・・・」
「ん、クモがどうかしましたか?」
その時建物の後ろに隠れていた黒太郎が顔を出してしまった。
「おわっ!」
慌てて槍を構える兵士に、俺は間に入って制止する。
「これ、俺の召喚獣です」
「本当に?」
「本当に」
召還と言って黒太郎を仕舞った。
「ワイバーンに黒土蜘蛛ですか、あはあはは」
黒太郎がいた所からギザパンが出て来て、兵士は倒れてしまった。
やっと起きた兵士と建物の中で話をしている。
「えっと、ワイバーンに黒土蜘蛛とギザミパンサーですか。これら召喚獣で間違いないですね」
「それとチビがいます」
「チビ?、そっそれはどんな魔物かお聞きしてよろしいでしょうか」
兵士さん兵士さん、顔が歪んでますから、それ逆に怖いですから。
「ミニマムボアです」
「みっミニマムボア・・・はぁ~」
兵士さんは力が抜けた様に椅子にへたり込んで一言。
「やっとまともな召喚獣が出てきて良かった」
「いや皆可愛いですから」
さっきは村中大騒ぎだったけど、子供達は三匹を撫で回してたのに、何故ゆえに兵士さんは怖がる。
三匹かて子供には勝てない。
世の中そんなもんさ。
その後騒ぎは終息。
ドナヴェルの領地はエミルの領地に併合された。
エミルさんはこれでまた縁が遠退いたとぼやいていると聞いた。
話してくれたエミルの執事さんは、辺りを見渡して小声で、「エミル様は貴方を何処かの貴族の養子にして、婿に迎えようとしてましたが、奥様の話を聞いて遅かったと」
「へっ・・・」
執事さんが帰った後で、ベッドメイクしてたリィファを後ろから抱き締めた。
「やっぱ、リィファさんが最高」
「こっこら、まだ明るいわよ」
そんなリィファさんが嬉しくて、俺は彼女のスカートを捲って下着を下ろしていた。
「もう、仕方無いわね。坊やは」
あっあっあっ。
パンパンパン。
「わっ、私。あっ。あっ、子ども早く欲しいな。あっ、ああ」
「うん、おっ俺頑張る。っ・・・あふっ!。」ビク、ビクビク。「リィファ・・・大好き」
「ふう~ありがと」
「あっ、あれ?何を」
「もう一回」
俺はリィファさんを仰向けにベッドに寝かして、正常位でゆっくり愛撫した。
その日は、明日から王都ヘ謁見の為に行くので1ヶ月くらいは逢えない。
とてもリィファさんが愛おしくて3回も愛しあってしまった。
夜中にこっそり二人で遅い夕食をとり、何もしないけど抱き合って眠った。
朝、リィファの足が俺の腹に乗ってた。
うう、重い。
そう幸せとは重いモノなのだ。
守るべき重いモノなのだ。
「王様が良い人だといいな」
俺はボソッと呟いた。
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