第3話・不調なアリシアの普通の依頼
赤狼団やエルダーゴブリンジェネラルを討伐したアリシアにとっては5匹程度のゴブリンは敵ではない。しかし、アリシアも慎重な性格なので未だ死角となっている森の中で遠距離からの魔法で攻撃を開始する。
アリシアが手を前に突き出し魔力を手の平に貯めていく、徐々に熱を持ち始めた手の平を一度引いて、突き出すと同時に魔法を放つ。
「ファイアーボール!」
子供一人をすっぽり覆える位の巨大な火の玉が五つ現れ、ゴブリン目掛けて飛んでいった。
ズドドドドドドォォォォォォォン!
ファイアーボールは火魔法の基本的な魔法で、バスケットボール大の火の玉を高速で撃ち出して対象にぶつけて燃やす。
ちなみに練度と魔力量によって玉の数や大きさはかわる。
倒したゴブリンからプラナの光が溢れてアリシアを包み込んだ。そして、ゴブリン5匹討伐して溶けたゴブリンソードや魔石を手に入れた。
「あ、やり過ぎました師匠?」(うん、これはオーバーキルではなかろうか?)
《ほら、だから言っただろ?今は力の加減が出来てないんだから慎重にしないと森が消えるぞ》
「分かりました師匠」
5匹のゴブリンは炭化して、ゴブリンソードと魔石を取り出すとぼろぼろに崩れ落ちた。
完全にオーバーキルで有るは仕方ない。
現在のアリシアはエルダーゴブリンジェネラル討伐後に急激にレベルアップしたものの、ゴブリン討伐時に闘気などを使い過ぎた為に一時的に各種ステータスが低下しており、さらに身体的にも急成長した結果、間合いが掴めず魔法の力加減が微妙だった。
もしも、森の中でファイアーボールを撃っていれば大惨事となるところでは有るのだが、今回は拓けた場所で助かった。
アリシアは胸を撫で下ろすと共に、のんびりと水源地を目指して歩き出す。
「はあ……着いたー。綺麗な場所……」
小川を遡る事、約1時間程……アリシアは小さな泉に辿り着いた。
泉には特に問題は無く、そこを暫く掃除して昼食のサンドイッチを食べた。透き通った泉の水は冷たくて綺麗だったので、アイテム作成スキルを使ってアイテムボックス内の木材から樽を製作して冷たい水を大量に手に入れた。
これにより、アイテム作成、調薬調剤、アイテム消費抑制、アイテム補修、濃縮スキル入手、錬成スキル入手、アイテム変換などのスキルを得た。
先ずは木材500本と鉄のインゴットを50本使って巨大な樽を100個作成して冷たい水が入った100樽をアイテムルームへ。
次に普通ランク傷薬と薬草から中級ランクの傷薬を50個作成して上級ランクポーションをさらにハーブや上薬草を混ぜ込み特上ランクのポーションを100個作成する。
ここまで僅か1時間、次は大量にエルダーゴブリンジェネラルの巣で手に入れたマジックバックから乾燥した薬草とハーブを取り出した。
巨大な容器を無属性魔法で創り出すと乾燥した薬草は5000枚近くあり、それを乾燥したハーブ8000枚と調薬調剤スキルを駆使して普通ランクの傷薬を3万個作り出しそれを濃縮して15000個の普通ランク+の傷薬を作り出した。
更に1時間が経過し、次は乾燥した上薬草3000枚と乾燥したヒールハーブ2000枚を調薬調剤して普通品質+ランクのポーションを20000本作成する。
どうやら乾燥した薬草などは効果が下がるようで濃縮してやっと本来の薬効を引き出せるようだった。
また1時間が経過した辺りで乾燥した毒消し草2000枚を調薬調剤して普通ランクの毒消しポーションを大量に造って濃縮に濃縮を重ね、特上ランクの毒消しのポーションを1000本近く造り出す。
この時、アイテムルームもといインベントリ空間は物資で溢れ、師匠は次々とインベントリ内のルームを区分けして対応した。
ある程度の薬剤制作が終わると次は鉄鉱石の精製をしてみる。
五千トンに届く大量の鉄鉱石を錬成して一キログラムの鉄のインゴットを三千本近くと石材二千トンに錬成した。
ぼろぼろのテントは約三百張り程あり、これを古いテント約百張りと共に補修して一般的なテントよる四百張りを造り出すと×ボロボロの革を千枚ほどを使って補修し、丈夫なテントを四百張り錬成し、それに工夫を加えて快適な大テントが四百張り出来上がる。
更に集中するアリシアは壊れた馬車や古い馬車を錬成して大きな馬車を五十台ほど造り出すと、大量の鉄のインゴットと木材+ボロボロの革で更に錬成→頑丈な快適な馬車を生み出した。
インベントリ内で色々とアイテムを作成出来るようになったアリシアは、大量の物資を効率良く合成して新しいアイテムを作成していった。
その結果、新しいスキルを入手したり、スキルがレベルアップしたりと有意義な時を過ごせたアリシアは再びのんびりと水源地からエレノの町に向かって歩き出す。
今後も頑張って更新していきますので、ここまで読んで面白い!続きが気になると思っていただけたら、小説のフォローや下の↓♥、レビュー★★★などお願いします!
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