第2話 愚痴
麗子は優香の愚痴を沢山聞かされた時は、単身赴任中の夫に電話して、思いっきり吐き出すようにしている。
麗子の夫はとても優しく、どこかぼーっとしていてはいるが、麗子の愚痴をしっかり聞いてくれるのだ。
「優香ちゃんは少し我慢が足らないかもね」
電話越しから夫の優しい声が聞こえる。
「やっぱりそう思うよね?どうしたら良いと思う?」
「うーん、難しいね。でも、今日見たYouTubeでは、我慢する力が低い人は脳の前頭前野が弱いって言ってたなぁ。自己制御を司っている部位みたいで、ここを鍛えたら我慢出来るようになるかもね」
「その前頭前野って簡単に鍛えられるの?」
「どうなんだろうね。脳トレとかでいけるのかなぁ。あっ、そう言えば、次の旅行で麗子が行きたいって言ったカフェさ、移転したみたいだよ」
優香の話題はそこそこにして私達は計画中の旅行の話をし始めた。
夫との電話を終えると、麗子は夫の言っていた前頭前野を鍛えるという話が気になってきた。
早速スマホで「前頭前野 鍛え方」で検索した。
すると、脳トレガチャというアプリがトップに表示されており、麗子は思わずタップした。
アプリはすぐに麗子のスマホにダウンロードされた。
麗子はそのアプリを迷うことなく開いてみた。
このアプリは脳トレガチャアプリといいます。
メイン画面でガチャガチャを回すと、ランダムに脳トレゲームが当たります。
脳トレゲームは言語能力を鍛えるものや計算能力、空間認知、自己制御など様々なゲームがあります。
どれが当たるかはお楽しみ。
これは凄い。
もし自己制御が当たれば、自己制御能力が上がって忍耐強くなるかも知れない。
これは優香ちゃんにおすすめしないと。
そう思った麗子は、まずは自分がやってみようと思い、画面上のガチャガチャを回した。
すると、言語能力アップのトレーニングというゲームが当たった。
麗子はゲームをやってみることにした。
パッと見た感じはただのパズルゲームのようだった。
麗子はゲームを終えると眠くなってきたので、寝ることにした。
言語能力上がったら良いなぁと思いながら眠りについた。
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