手紙『3』
君には、感謝しかありません。
海音、
こんな俺を、見捨てないでくれてありがとう。
生きろと言ってくれてありがとう。
生きる理由をくれてありがとう。
ありがとう、ありがとう、ありがとう。
何度言っても、何度伝えても、足りないくらい、感謝の気持ちしかありません。
さて、
長々とこうして手紙を綴ってきたけど、俺の想いは伝わっただろうか?
俺にとって、君といられた時間はかけがえのないものになりました。
心残りのないように生きてきたつもりだったけれど、
それでも心残りはできてしまうもので、
海音、君のことが気掛かりです。
俺がいなくなっても、君なら大丈夫。
君の周りには、君を助けてくれるひとたちがいる。
君を愛してくれるひとがいる。
だから、気負いすることはないよ。
そして、最後に伝えたいことが三つあるんだ。
聞いてくれるだろうか? ――
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