第二章 恋愛至上主義に学ぶ恋愛のイロハ
第17話 彼氏が欲しい理由と理想の男性像
あの数学の時間以降、動揺と恋愛が結びつくのかどうか、考えあぐねては悶々とした日々を過ごしました。土日の休日は特にやることもなかったので、彼氏が欲しい理由と、自分の理想の男性像を紙に書き出してみたのです。
物事は整理しながら進めていくことが大切だと、私はおばあちゃんから学びました。
〈私が彼氏を欲する理由〉
①皆彼氏がいるから。
(中二病というのは、凄いものです。中二病を言い換えるならば、恋愛中毒病でもあるのではないかと思われます。みな誰かしらとお付き合いをし、楽しい日々を送っていますから。三人目でようやく、という恋愛至上主義者がいれば、好きな異性一人にただ真っすぐ、猪突猛進突き進む人だっています)
②皆に置いて行かれるような気がするから。
(どうやら、恋愛をしていなかったのは私だけのようです。松本さんだって吉田さんだって恋愛について語ることができます。私は一人ぽっち置いて行かれたような気がしてしまい、どうにも恋愛をしたくてしたくてたまらなくなっています)
③安心感が欲しいから。
(前の席の根崎さんが言っていました。「彼氏って言うのは、私の一番の味方なの。彼氏がいれば、私はこの世界の皆が敵になったって大丈夫よ」。世界が中二病という疫病で侵されてもきっと、彼氏彼女がいる人は生き延びることが出来るでしょう)
④純粋に恋愛を楽しみたいから。
(私だって十四歳です。好きな男の子と恋愛をたしなむのにうってつけの時期だと思うのです。映画館に行ったり、お洋服を選んだり、喫茶店で苦い珈琲を試しに飲んでみたり、そんな甘酸っぱい思いを、何故私は経験出来ないのでしょうか)
〈理想の男性像〉
①優しい
②話が合う
③気を遣わない
ここまで書き出して、理想の男性像がある程度クラスメイトに当てはまると感じたのです。小野君だって優しいし、普通にお話すれば話も合うし、気も遣いません。でも絶対に嫌なのです。何故なのでしょうか。
④中二病じゃない
一番大切なものを忘れていたようでした。中二病じゃない、という部分が大切です。そうすると、クラスの中で言えばやはり、田中君なのでしょうか?
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