サプリメント、日常診療でも悩みますね。
よく「サプリメント飲んでいいですか?」と聞かれます。
私は「基本的には、効果は期待しない方がいいですよ。もし飲むなら、しっかりした信頼できる会社のもので、不自然に安かったり、高かったりしないものにした方がいいです。サプリメントでも副作用が出るのは珍しくないので、飲んで調子が悪くなったら、すぐやめてくださいね」と伝えています。
外来患者さんは高齢の方が多いので、大概、グルコサミンやコンドロイチンのサプリメントのことを聞いてきます。「ハリソン内科学」はさすがで、そのような「代替医療」についてもしっかり文献に基づいて記載があります。コンドロイチンは原著論文にもあたった記憶がありますが、確か、一日に数十グラム摂取しないと効果がなかったと記憶しています。サプリだけでおなかが一杯です(笑)。
薬と絡めて、こんな話も患者さんにします。
「一つの薬を作るのに数百億円のお金がかかりますが、その薬がヒットすれば、数千億円の儲けになります。薬を作るのに、一番時間とお金がかかるのが、薬としての効果がある薬の基となる「リード化合物」を見つけることです。なので、製薬会社は「ハイエナ」(製薬会社の人、すみません)のように、薬の基となるリード化合物を探しています。なので、本当に効果のある物質なら、製薬会社が見逃さず、薬にしています。なので、薬になっていない物質は、基本的には「効果がない」と思ってください。だから、サプリメントは基本的には効果は期待できないですよ」と。
作者からの返信
コメントをありがとうございます。
サプリメントに関して先生はかなりはっきりとおっしゃるのですね。勉強になります。
サプリメントを愛用している方もみえるので、私は患者さんにとってのサプリとの距離感を伺いながらお話をしています。
最近困るのは、筋肉トレーニングをしている若い方で過剰なたんぱく質やアミノ酸のサプリを取っている方です。尿酸値、肝機能、腎機能は運動によるとしても、LDLなどコレステロールも上昇してくると治療したくなります。
健康に必須の栄養素と、サプリメント=文字通り補足するもの、について
中高生のうちに、理科や生物化学で教えてあげたらよいのに、と思ったりします。
「今日覚えた亜鉛のはなしは、家でお母さんやおじいちゃん、
おばあちゃんに伝えるように~。テストに出すから、ヒトに教えて復習すると、一石二鳥だぞ~」ってのどうでしょうか。
実は家庭内コミュニケーションもとれて、三鳥目も狙おうという作戦(*´︶`*)✿
作者からの返信
コメントをありがとうございます。せっかくコメントをいただいてましたのにお返事が遅くなり申し訳ありません。
義務教育である小中学生の間に、この知識があるともっと生きやすくなる!というような事柄をいろいろと学べるとよいのになと思います。
確かに、そんな風になると家庭内コミュニケーションもとれてとてもいいですね!