健康診断時のあれこれ（健康診断を受けるときガイド）

前日・当日のサプリメントや健康食品

　毎日健康のためにサプリメントや健康食品をとっている方もみえると思います。実は、健康診断の前は飲んではいけないものがあることをご存知でしょうか。

　ビタミンC（アスコルビン酸）が含まれているものは注意が必要です。サプリメント、健康食品、栄養ドリンク、清涼飲料水いろいろなものに含まれています。このビタミンC、たくさん食べすぎても水溶性なのでいらない分は尿に捨てられていきます。そのため尿検査に影響がでてしまうことがあるのです。

　尿検査の潜血、ブドウ糖、ビリルビン、亜硝酸塩といった項目で、もし異常があったとしても、ビタミンCのせいですべて異常なしとしてしまう可能性があるのです。これを偽陰性といいます。病気があっても見つからなくなってしまうのです。せっかくの健康診断の意味がなくなってしまいます。

　ビタミンCの濃度が高いと１日たっても影響が出てしまうこともあるので、サプリメントや健康食品は数日前からやめて、健康診断を受けるようにしてください。

　今のところ私は偽陰性で困った方に出会っていないのですが、病気に気づかないままにいるのかもしれません。それはそれで怖いです。

　サプリメントや健康食品で、肝機能の異常が出る人もいます。ビタミンCよりは異常として出るのでよくみかけます。薬剤性肝機能障害といって、サプリメントや健康食品のせいで本当に肝臓に異常がでている状態です。飲んでいるサプリメントや健康食品をすべてやめてもらって１～２週間してから採血をしなおすときれいによくなっていることが多いです。

　たとえサプリメントでも何かに特化して栄養を取りすぎると体に負担がかかりすぎることがありますので気を付けてくださいね。

　医師の中でもサプリメントの好き嫌いは分かれます。妊娠希望の女性の葉酸など、必要なサプリメントもあると思うので、個人的には健康診断の採血で値をみながら上手につきあっていただければと思います。