　健康診断を受ける方の中には、毎日お薬をのんでいらっしゃる方もみえると思います。よく健康診断の診察の時に「お薬やめてきたのですがよかったですかねぇ」と質問されるのですが、受ける前に、定期通院の時に主治医の先生に確認していただくのが一番です！その人の病状にあわせて決めることがあります。まずは主治医の先生に確認をとりましょう。

　とはいえ、聞きそびれてしまったときに備え、一般的なお話をここから書いておきます。

　健康診断前日までは基本的にはいつも通りお薬を飲んでください。

　当日の朝の内服は注意が必要です。当日の朝は食事をしないからと飲まないでいらっしゃる方が実は大半です。そして大体のくすりは昼にずらして飲んでもあまり問題はないと思います。しかし、高血圧、けいれん発作、心筋梗塞や脳梗塞予防といったお薬は、健康診断当日でも内服を止めない方がいい場合があります。

　とくに高血圧の方に多いのですが、胃カメラなどの検査で血圧が上がりすぎると、安全に検査ができないので、検査そのものが中止になってしまうことがあります。健康診断の案内に、朝の早い時間にコップ１杯のお水を飲んでよいですと書かれている場合は、食事をとっていなくても高血圧のお薬をのんでいただいた方がよいことがあります。いつも健康診断のとき、高血圧の薬を飲まないから血圧が高くなってしまう――なんて方は、一度かかりつけの先生に高血圧の薬を朝に飲むかどうか相談をしてみてくださいね。血圧はいつも安定した値にすることをおすすめします。

　糖尿病の飲み薬に関しては、当日の朝は食事をとらないので、基本的には飲んではいけません。前日の夕食時に長く効くタイプのお薬を飲んでいる方は、翌朝食事をしないでいると低血糖を起こすかもしれないので、前日も中止する必要がある場合があります。糖尿病のインスリンには食事を食べないとき打ってはいけないタイプと、食事を食べなくても打つ必要があるタイプのものがあります。糖尿病の薬に関しては低血糖、逆に異常な高血糖をおこしてしまう可能性があるので、主治医の先生に必ず健康診断での対応を確認してくださいね。

　健康診断の前後はいつものお薬でも飲み方に気を付けて、安全に受けてくださいね。普段の病状を詳しく知らない健康診断の医師に聞かれても、残念ながら正確にお答えできません。

長くなったので、サプリメントはまた別に記載します。