義経と剣 著:@pandapure
花摘みする人寄っといで🌺⭐
さて、いつもの前座から。
非常に久々の感想書きであるため、実は結構緊張している。
感想を書くだけなのに、何を緊張することがあるのか、と思う人もいるだろう。
まあ、確かにその通りだ。
けれど、私の書く感想には確実に読者がいるのだ。
誰が見るか分からない、けれど誰も見ない可能性もあるツイッターなどの呟きとは違う。
依頼者がいる。作者様が読むのだ。
まあ、依頼者無しのもやりたいなあとは思うがそっちはケこうセンシティブな気がしてまだ触れていない。
さて、そろそろ本題に入ろうか。
本作は非常に特殊な文体で書かれている。
一部分だけを抜き出そう。
◇
山の中だけにして宜しいかェァ~。
舞踊るのはヒミツ。
Secretォ‼🤐
◇
彗星『お宝が眠って居てね~。
お爺ちゃんの遺影に善く似た僕の顔。
ホームズ君。』
僕『そーリーワトソン君、』
乱麻「ご愁傷様。」
◇
別箇所の文章を抜き出してみたが、これだけでも普通とは違う、というのは想像できるだろう。
上はほぼ見覚えのない絵文字。
下では、ソーリーの文体が統一されていない。
一単語の中でひらがなとカタカナを併用するというのは残念ながら見たことがない。
内容の感想についても語りたいところだが、本作の内容の感想を語るのはかなり難しい。
意味が分からないわけでもなかったが、感想を語るタイプの作品ではないだろう。
というわけで、文体について極端に言及する。
正直、ここまで尖ったものは初めて見た。
作品の内容自体に尖った文章が絡んでくる、という作品は昔見た。行数が横で常にカウントされ、0になると作品が終わる、という作品。これも、だいぶ尖ったシステムで構築されていると思う。
しかし、今回はギミック的な尖り方ではない。全体的にギャルの文章などを彷彿とさせるような変化球。
正直な話をすると、最初の感想は「なんだこれ」だった。
けれど、読み進めていくにつれ、これは非常に強い個性の付け方で、意外と強みになるんじゃないか、なんて思った。
キャラの区別がつきにくい小説において「そーリー」なんて話し方をする人間がいると、すぐに判別がつくし、後ろにつく絵文字がキャラによって違えば、これもまたすぐに判別できる(本作では地の文で補佐があるが)。
さて、こんなものだろうか。
非常に斬新で、刺激を貰えた。
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