会話
人と話すと頭がガチャガチャする。
頭の中の糸みたいななにかが誰かと話すたびに複雑に絡まっていく。
そのうち、自分の言いたいことがわからなくなる。
なんの話をしたいのかもわからなくなって、黙る。
それの繰り返し。
「お腹痛い。」
友達がそう言ったとする。
普通、どう返すだろうか。
私には普通がわからない。
「大丈夫?」
そう返すのもいいが、きつくて大丈夫じゃないから言ったのではと考えてしまう。
「保健室行く?」
そう返すのだろうか。でも、それは少し大袈裟だろうか。
いつもそんなことを延々と頭の中で考えてしまう。
結局なにも言えない。
うまい返答の仕方が全く浮かんで来ない。
私は、頭でっかちだろうか。
私は、相手の求めているような返答をしようとしすぎてるのだろうか。
普通の人は、どんな風に会話するんだろう。
なんでそんな口からどんどんと言葉が出てくるのだろうか。
相手が言ったことへの正しい返答の仕方について書かれた本が欲しい。
『相手が、体調が悪いた時は○○○と言いなさい。』
そんな本があったら、私は丸暗記する。
そうすれば私もうまく会話できるようになるだろうか。
私は3人とか4人とか複数人との会話が特に苦手だ。
私には発言数の調整ができない。
いつも100か0か。
100の時は大体、好き勝手に自分の好きなものとか話す時。
相手のことを考えてないから、糸が絡まっていく感覚は少ない。
ただ、ほとんど誰も聞いてなかったりする。
それで場がしらける。
0の時は大体、会話が盛り上がってる。
最初のうちは、
「まじで。」
「すご。」
「おー。」
でなんとか話の輪に入ったりするがそのうち飽きてくる。
それで、結局、空を見たり、車のナンバーを素因数分解したり、、。
私は普通の人のように会話したりできない。
だけど、周りの視線を気にせず好き勝手できるような変人でもない。
多くは望まない。ただ、どっちかになりたい。
青春の青い部分 星野雨 @hoshinoame
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。青春の青い部分の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます