第109話階層移動迷宮攻略 中編
敢えて代わる必要無いと思うんだけど、自由に代えれる用に成った事に寄って色々と吹っ切れたのだろう。
暴れたいお年頃なのだ。⋯⋯あれ?わたしって人格だから年齢ってあるのかな?
あれ?わたしって何歳なの!
「変な思考を入れるな!」
もうこうなったら特に私に出来る事ないんだよね。
適当に周りでも見ておくかな。
「ちょ、右目だけ動くんだけど」
多分、今左目は真っ直ぐ向いて右目は下を向いている様な気がする。
第三者から見たらキモイよ。
「下かッ!」
全てリンクしている事からわたしが瞬時に判断して跳躍して躱そうとする。
「さっきから相手の動きが小さい割に大きい奴と同じくらいに遅かった理由はこれかッ!」
地面から太い筒状の物が伸びて上に行く程鋭く成っており、天井に当たると私に向かって伸びて来る。
しかも地面に居た小さなゴーレムの動きも良くなって下に入り込み腕を伸ばして来る。
「岩の体の渡りに収縮自在とか有りかよ!」
鎌を振るい伸びて来た腕に当てると少し引っ込み再び伸びる。
背後からは大きな針、下からは複数の腕。
「にゃ!⋯⋯はぁ!」
ネマちゃんが人間の体に成って尻尾の先端を槍に、両手を剣の刃にした。
その全てをゴーレムの外皮の岩の隙間に刺して大ダメージを与える。
「ギャラー!」
「マナ殿はボスの眼をお願いします!大きのはボスが操ってます!」
私のわたしの意見は一致した。『なんで分かるの?』と。
「イサは私と共に数を減らしてください!主様の為に頑張りますよ!カル殿は魔力の温存を、ハクとクロ殿は対象系の能力はタイミングを見て使ってください!攻撃が当たらないように!」
私よりもリーダーっぽいんですが!
「と、言うか任せ切りに成ってたまるか!」
地面に着地して大きな針を潜り抜けて全身して、目の前から迫り来る腕に向かって鎌を構える。
「風断流大鎌術、断ち車!巫女の舞、第一節、【四天竜の舞】」
第一節の舞は回転が基礎となった舞である。回転斬りの断ち車と重ねがけ出来る。
ま、断ち車は1度だけど、舞の方は少し持続するのだが。
腕を払い、前方に前進して再び回転して腕を払う。
腕がゴムのようにうねり少し空けた空間が出来る。
途中から攻撃を与えると戻るのでは無く曲がるようだ。
そして、近くのゴーレムに接近した。
「風連弾、展開」
近距離で風の弾を連続で放ち全て命中させる。
連続で命中して体がほんの僅かだが仰け反り、腕を戻すのは阻害出来ているようだが、あまりダメージが無いように見える。
「風断流大鎌術、風上り」
外皮の隙間の首筋に向かって鎌を振り上げて、そのまま頭を外す。
STRが進化で上昇してバフによって2倍くらい上昇している現状の近接攻撃はかなり高いようだ。
「ガル!」
背後から来た腕をイサちゃんが自分の体を使って防いでくれる。
【
「助かった!」
「モフリさんってあんな口調でしたっけ?」
「ん〜何か違うような?でも、聞いた話時の話し方とも違うような?」
「イサ!ダークネスクロー!」
「ガル!」
イサちゃんの爪に黒紫の光が覆い被さるように伸びて来る。
見た目通りに射程距離と攻撃力が上昇している。
近くに居たゴーレムまで走ってその爪を振るう。
が、その前にネマちゃんが倒してしまう。
「あ、すみません」
「ガル〜」
効果時間が切れて元に戻るイサちゃんの爪。無念だね。
普通にMPが無駄に成ったからね。
「スキルの影響か?さっきから戦闘能力や勘が鋭くないか?太い針も無いし」
【殺戮魔】の力は相当の物のようだ。
私よりも倒している数が多いのも良い証拠だ。
「ま、元々召喚士って召喚獣に頼ってなんぼだし。うん。悲しくない」
少し悔しいけどね。
さて、次は再び本命へ⋯⋯マナちゃんが【加速】を使って旋回や急ブレーキや急加速等を使って巨人の体から伸びる針を躱している。
1人でも辛い状態なのに目潰ししてくれているようだ。
ありがたい限りだね。
「だな。さっさと行くか」
ネマちゃんは再び猫になって私の肩に乗る。
あれ?尻尾が無いよ?
ま、良いか。HP減ってないし。
巨人に向かって接近して【風足】を使って跳び、巨人の腕に乗って走って登る。
腕の外皮の形状が変わり真っ直ぐ伸びて来る。
ステップしながら躱すが伸びている針が急停止して九十度に曲がり、再び伸びる。
「もう何でも有りだな!」
イサちゃんは登るのは諦めて足の所を爪で攻撃しているがそこでも針が伸びて居るようで防いでいる。
「ぬ?あの盾にもVITあるのか?ダメージ受けてないな」
あの針ってもしかしてあんまりダメージ無い?
いや、イサちゃんの防御力と私の防御力を比べては成らぬ。
外皮の隙間ならここでも攻撃出来るだろうけど、やはりもう少し柔らかい部分の方がダメージが出る。
だから目等を狙いたい。
だけど、それでもターゲットが固定されてしまうし目を瞑られたら面倒だ。
「目⋯⋯あ、目か」
どったの?
「アレは目で目視してあの太い針を伸ばしていた」
伸びて来る針を躱し、受け流し登りながら話している。
現在わたしは右目くらいしか動かせない状況である。
急に代わるから色々とセーブが失敗して右目だけである。
「で、今本体の目はマナに釘付けになっている。と、言う事はこの体は動かせない。結論を言えば、他にも目がある!」
成る程、体に目があると。怖いやん。
「或いは目型のモンスターが空を飛んでいるのか」
特にそれらしいのは居ないけどね。
「右目の視覚がグワングワン動くんだけど」
シャーない。
うん。特に空を飛んでいるモンスターは見当たらないね。
そして巨人の体もザックリ見ている見ているけど特にそれらしい物や模様は無い。
わたしの導き出した理論は間違いなのかな?いや、でもかなりそれっぽいし。
──もしかして、丸い外皮が目?
「だとしたら」
答えは目の前にある。
停止して振り返り伸びて来る針に向かって鎌を構える。
「巫女の舞、第五節、【速龍の舞】」
両足に力を入れて蹴り直線上に速攻で移動して鎌を一閃して振るう。
一つだけ針を切る事に成功する。
細い分硬い外皮が斬り易く成っていた。
針の先端から出て来るのは切断面とそれを表すダメージエフェクト。
「ビンゴ。──伸びて来る針を全部壊せぇ!」
「ガルガア!」「フォーン」
「ネマ、手助けよろしくな」
「ニャン!」
私は再び針に向かって接近する。
それでもマナちゃん1人に負担が大きいので片目は潰したいけど、まずはこの針をどうにかしないと。
「にゃ」
背後からも来ているようだ。どうなってんのこの体。
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