第69話真なるマナ
パキパキと卵のからヒビが入り割れて行く。
「マナちゃん!」
「ついにか?」
パキパキ、パカーン。
卵が割れて中から綺麗な羽毛を持ったマナちゃんが生まれた。
「キャラー」
「マナ、ちゃん。私の事分かる?」
「キャラー!」
マナちゃんが殻から出て来て私の頭の上に乗る。
「よ、かったよーマナちゃん〜〜」
私はしばしの間泣いた。
───────
鳳凰(幼体)Lv1
名前:マナ
HP:10/10
MP:5/5
STR:5
DEX:5
VIT:5
AGI:5
INT:5
MND:5
スキル:【加速成長】【応召不可】
加速成長:成熟するまで自動的に経験値が貰える。このスキルがある限り成熟しておらず、スキルは固定となる
応召不可:このスキルがある限り応召は出来ない
───────
「鳳凰?」
中国のフェニックスと呼ばれるアレ?
まぁ、成熟しない限りは何とも言えないけどね。
取り敢えず師匠の空間で遊ぶ事にした。
今回用意したのは『小物屋』から購入したフリスビーだ。
「マナちゃん、これを取って来てね」
「キャラー!」
マナちゃんのAGIに合わせてゆっくりと近くに飛ばして、マナちゃんは飛んで口でキャッチして私に渡してくれる。
「ありがとう〜」
「キャラー!」
頭を撫でてフリスビーを受け取り、他の皆も召喚して師匠が氷の妖術で作った滑り台で滑る。
それからも何時間と師匠や皆と遊んで行くと目に見える成長をマナちゃんはしていた。
そして、ついに成熟した。
様々な色の羽で構築された羽。綺麗に虹色に光る体。暖かくも眠くならない体温。私達を守ってくれるような凛々しい顔になった。
皆からの嫉妬の目線をマナちゃんは受けている。
「大きくなったね」
「キリアー」
マナちゃんの背中に乗って師匠の空間を飛び回る。
「気持ちいいな〜」
風に煽られて私は眠る。
───────
鳳凰Lv1
名前:マナ
HP:200/200
MP:200/200
STR:100
DEX:100
VIT:300
AGI:300
INT:300
MND:300
スキル:【鳥王】【
鳥王:鳥類の中でも頂点クラスの強さを持つ証明。鳥類のモンスターから恐れられる
加速:加速出来る。消費MPによって加速上昇が増加する
自己再生・極:自身を高速で再生させるその際にMPは消費されない。フェニックス種にのみ備わる能力
再生魔法・極:極めた回復、再生を使える魔法
成長:レベルが一定に達する度に能力が増える
───────
「わー家族に言ったらインフレ言われますね」
あ、皆にか。
鳳凰が成熟した瞬間に私もいくつかスキルと称号が手に入った。
───────
召喚獣との絆を結晶化させてアイテムを生成させる。消費MPは自身100、召喚獣200必要とする
───────
───────
伝説を生み出した者
伝説に名を残す存在を生み出した存在に名乗る事を許された称号
───────
幻獣召喚
幻獣と契約して召喚する事可能にした存在に名乗る事を許された称号
───────
王を従えし者
王の名を持つ存在を仲間にした証拠
───────
「じゃあ、レベル上げ行ってきます」
「あいよー」
◆
A「えーピンチ」
B「どった?」
A「Kさんが6次進化のモンスターを手に入れた」
B「そっか。2人目だね6次進化を従えている者」
A「違うねん。フェンリルならまだ現段階では良いよ?だいぶ最終進化やカンストした人出て来たし。だけどね。Kさん鳳凰やねん。フェニックスの最終形態版に用意したモンスターやねん」
B「は?」
C「⋯⋯」
S「まじかよ。再生チート手にしたん?早くない?確かにお詫びの特典として『銀の羽』は渡したけど。あれってまずは銀翼に進化させてそっから32回同レベル進化させてようやく成る鳳凰だよね?いや、無理じゃない?まだ1ヶ月も経ってないよ?確かに虹の羽って抜け道あるけどさ。あれもかなり難しいよ?下手したら進化繰り返しよりも難しいよ?」
G「ちょっと確認しますね〜」
F「あぁ。成程」
FG「おいコラC」
ABS「え?」
C「マッジすみませんでしたぁ!アイテムナンバー1003の『銀の羽』と1004の『虹の羽』間違えました!」
ABSFG「⋯⋯」
A「ま、まぁ、まぁレベル上がり難いだろうし⋯⋯はは」
B「てか、それと同等にやばい事がある」
F「百鬼夜行?」
B「そう、ソレ。超難易度にしたアレってもう普通に攻略不可だと判断して阿呆みたいな報酬にしたやん?」
F「せやな」
B「クリアされたんだけど」
静まり返る運営。
A「ま、まぁ。Kとマナスとクラン一緒に成らない事を祈るか?」
S「リアルで仲良いみたいだし⋯⋯無理じゃね?」
F「はは、オワタ。ゲームバランスどしよ」
S「他の上位プレイヤーに頑張って貰うしかないね」
A「既に5次進化している人だって居るんだ!きっとK達を踏破してくれるだろう。うん」
C「Kは黒巫女」
A「超越者の知り合い」
B「回復無かったのに回復の力を手に入れた」
S「もうすぐ黒巫女のレベルも12になるだろうし」
F「あはは」
G「魔王⋯⋯」
A「うっし!称号:魔王の準備するか?それで上手く弱体化を測ろう」
A以外全員「賛成!」
運営は思った。モフリはいずれ魔王になると。
思った、では無く悟った。
そろそろクランコンテンツを追加しようと考えていた運営はABCの部隊にクラン機能と3層の見直し等を任せて、他は現在あるコンテンツ等の見直しと上位プレイヤー達の行動をAIで計算しどうなるかを予測してメモする(大抵意味が無い)。そしてKへの対策を練る。
A「このセカイってプレイヤーもちょっとやばくない?」
B「確かに。どうしてKの周りはそんなポンポン激レアイベントに当たるんですか?!」
S「KのKはカオスのK」
C「マナスに鬼王に⋯⋯はは。まだ増えそう」
F「このメルってプレイヤーもアイテム作成のみでの経験値で育ち、そろそろ60レベルだよ畜生」
G「どうします?完全に同じクランに成りそうな流れなんだけど?強さ偏りがある事ない?」
A「信じろ。信じなさい。きっと、上位プレイヤーがどうにかしてくれる。プレイヤーの希望になってくれる」
B「フェンリルの人とKがパーティ組んだらどうする?」
C「成らないだろ?あの人は既にクランメンバーを揃えてますし」
G「それは安心だな」
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