第52話新たな出会い
ログインするとメッセージ通知のウィンドウが目の前にあった。
「えーとなになに。すみませんこちらの手違いでプレイヤーさんに迷惑をお掛けしてしまい。既に『バグ』の修正を終えておりますのでもう一度お願いします。お手数お掛けします。謝罪としては味気ないですが特典をお渡します。今後ともNewWorldFrontierをお楽しみください⋯⋯⋯⋯か」
そっか。そうか。
「ぐふ、ふははは!」
そうか!そうですか!
「バグなんだね!なら私の体質が働くのは相手の召喚獣とあの式神空間だけなんだね!やった!バグなんだ!」
町中なのに喜びが頂点に達したせいで叫んでしまう。
仕方ないだろう。だって、もしかしたら私の体質のせいで転職出来ないと思っていたのが、まさか『バグ』だなんて。
嬉しい事もあるもんだね。
「さて、なら行きますか!」
着きます。頼みます。
「すみません」
さて、受注する⋯⋯すみません?
「1度失敗した方には二度と挑戦権は与えられません」
「どうしてですか!運営からはもう一度お願いしますと言われたんですよ!なのに、なんで⋯⋯」
「大変失礼だとは思いますが、貴女には召喚士としての才能が無かったのです。諦めてください」
「そんな⋯⋯」
なんでよ。確かにお願いしますと言っても出来るとは言って無いもんね。
「じゃ、じゃあ最後の契約枠を使わせてください」
「それなら、了承します」
畜生。
黒巫女の契約枠は増えないし転職出来ない。つまり召喚獣の進化の限界が突破出来ない。
「さて、何にしようかな?」
やっぱり海かな。
「海洋生物で」
「魚類では無く?」
「はい、範囲を広げます」
転職のランダムはこれも含むようだ。
さてさて、誰が来るかな。
来たのは、亀でした。
「うぅ〜」
「可愛い」
私の
宿に戻って来て名付けの時間がやって来た。
「さて、私達の最後のお仲間さんの亀さんだね。さて、皆からも意見ある?」
他の召喚獣達からも意見を行く。勿論亀さんからもだ。
様々な中から選ばれたのはハムちゃんが考えた名前【カル】になった。
「これからよろしくねカルちゃん」
「うぅ〜」
苦しそうに聞こえるかもだが普通の鳴き声だ。
亀の鳴き声って初めて聞いたけど鳴くのかな?
まぁ良いだろう。
さて、自分のステータスの確認を含めてカルちゃんも調べよう。
───────
名前:モフリLv100
種族:屍食鬼
職業:召喚士Lv10
サブ:黒巫女Lv10
称号:【超越者の弟子】【楽しむ者】【裸の踏破者】【初の伝説】【スライムを憎みし者】【
HP:120/120(+100)
MP:240/240(+120)
STR:18
DEX:25
VIT:70(+60)
AGI:125(+100)
INT:105
MND:80(+60)
SP:0
スキル:【召喚】【応召】【契約】【意思疎通】【妖術】【霊符作成】【棒の心得Lv6】【妖術操作Lv7】【霊符操作Lv8】【多重妖術Lv2】【結合妖術Lv2】【縮地Lv3】【MP回復速度向上Lv3】【自己再生Lv2】【キックLv1】【挑発耐性Lv1】【人喰らい】
特性:【死体残し】
契約5/5:『ハムスター:ハムLv1』『猫:ネマLv1』『犬:イサLv1』『小鳥:マナ』『子亀:カル』
式神2/2『妖狐:ハク』『妖狐:クロ』
───────
子亀Lv1
名前:カル
HP:3/3
MP:5/5
STR:1
DEX:1
VIT:5
AGI:1
INT:5
MND:3
スキル:水泡
内容:MPを消費して水を飛ばせる。威力は本個体のINTに依存する
───────
まさかの魔法攻撃タイプだった!
「と、今日は用事があるんだった」
移動して来ました。
「オレンちゃんイメチェンした?髪も目の服も白いけど」
「色々あったんだよ。聞いて」
オレンちゃんから長時間の戦闘を聞いた。
だからご飯の時間になっても全く来る気配が無かったのか。
「それでどうしたの?」
「実は私の職業の小道具作成用に誰か生産職知らないかと思って⋯⋯」
「あ、そっか。お父さんとお母さんは別でやってるし、ムニンちゃんは今日はゲーム大会だったね」
銃撃のバトルロイヤルゲームの個人大会に桃ちゃんは行っている。
「誰か知らない?」
「ん〜あ、1人だけ」
教えて貰った所に向かってみる。
「お姉ちゃん進化しないの?」
「ん〜なんか私だけ進化して皆が進化出来ないってなると、なんかね」
「皆1度は進化しているよね」
「まぁ、そうなんだけどね」
「ま、ゲームの楽しみ方は人それぞれだしね」
「そうだね」
移動して目に入ったのは数々の武器だった。
私の知らない武器もある。
「凄い精密に作られているね。まさか模様1つ1つ丁寧だよ」
「私にはよく分からないな」
カンカンと音が聞こえて来て、その方向に向かうと、武器を作成しているメルちゃんとそれを見守っているおじさんが居た。
「速い」
「沢山武器を作っていた証拠かもね」
「メルちゃんてどのくらいモンスターを倒したんだろ?」
「⋯⋯⋯⋯ん?モフリさんに、連絡して会いたいって言っていたオレンさんですか?」
「メル、知り合いか?」
「友達です」
メルちゃんは手を止めてこちらに向かって来る。
「あ、邪魔しちゃったね」
「いえいえ、お気になさらず、あ、自己紹介しますね」
ちなみにオレンちゃんは私の背後に隠れている。ゲーム内でも人見知りは発動中のようだ。
NPC相手には多少会話出来るようだがプレイヤー相手は無理らしい。
「お、オレンです。お願いします」
「はい。私も気になってます。あ、私の自己紹介ですね。ゴホン、では」
1度深呼吸してメルちゃんは戦隊ヒーロー的なポーズを取りながら自己紹介を始める。
「メル、それは辞めろと⋯⋯」
「私は鍛冶師のメル!実はモフリさんにも正確に言っていませんでしたが、ここに来たのって実は寄生プレイです!私のモンスター討伐数はゼロであり!鍛冶のみで経験値を貯めてきて今は1度進化して49レベルです!」
「すご」
オレンちゃんが前に出る。
「作成のみでそこまで上げるって⋯⋯生産職ってモンスター討伐の方がレベル上げ速いって聞くけど⋯⋯」
「そうですよ。1度進化すると経験値が減ってモンスター討伐の方が速いです。それが難しいんですけどね。さて、続けます。こっからが本番です」
メルちゃんは再びポーズを取る。
「私は金属を愛し!愛されたい女子小学生!軽微の金属アレルギーであり金属が物に変わる姿!金属がぶつかり合う音!金属に関わる事なら大抵は大好き!変わり者と言われてゲーム内ではプレイヤーのお友達及びフレンドはモフリさんのみ!人脈も少ないですが頑張らせて貰います!」
「は、はい。これです」
「預かりますね。ふむふむ、忍具ですか⋯⋯おお、面白そうですね。少し時間が掛かります。作成が終わったら連絡しますね」
「あ、はい。フレンド登録しますか」
「お願いします!」
フレンド登録した2人は呟く。
「身内を覗いたフレンド2人目」
「フレンド2人目」
なにか近いモノがあるのかもしれない。
その後オレンちゃんとメルちゃんは話し合うとの事。私は師匠の元に向かって新たな妖術等を授かろうと思う。
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