化け物集団誕生の前触れ

第38話階層移動用ダンジョン

 イベント終了後の翌日に次の階層に行く為の方法が告知された。

 階層移動をする為には次の階層に行く為の専用のダンジョンを攻略しないといけないらしい。


 そこで私は双子の妹桃ちゃんと柑ちゃんと合流する事になった。

 ただ、私は妖術と霊符を新たに獲得する為に1日延期となった。

 手に入れた妖術と霊符はこんな感じである。


 ───────

【風壁】

 MPを20消費して発動可能。風の壁を作り出せる

 ───────

【風槍】

 MPを20消費して発動可能。風の槍を作り出せる。MPを更に消費すると威力増強、術の持続が可能

 ───────

【呪防】

 霊符専用。相手の防御力を下げる事が出来る。作成必要MP10

 ───────

【呪攻】

 霊符専用。相手の攻撃力を下げる事が出来る。作成必要MP10

 ───────


 Lv1に1個だった。最初の椀飯振る舞いはどこに行ったのやら⋯⋯。

【呪防】と【呪攻】は1点にしか下げる事しか出来ないが【呪魔】よりも効果が高いようだ。

 そして今日次の階層移動の為にダンジョンに挑む事になった。


 私とセカイちゃんは国の中で待っている。


「黒色の巫女服に黒狐の仮面⋯⋯お姉ちゃんかな?」

「武術家さんも一緒ですね」


 私達の目の前に2人の女の子が現れた。

 2人ともアサシンらしく短剣を2本使うようだ。


「そちらはムニンちゃんとオレンちゃんかな?」

「「ザッツライト!」」

「これで揃いましたね?」

「お、セカイねーですか?」

「うん、こっちではセカイだよ」

「ではこれで!」

「あ、あの、初めまして」

「初めまして」


 セカイちゃんと柑ちゃん改めオレンちゃんが礼をする。


「ちなみに私達双子のLvは進化して24となっております」

「進化してたの!」

「最初はLvが上がり易いからね!」

「そ、そうだよね〜はは、そりゃあ、そうですよね」

「お姉ちゃん⋯⋯よし、ダンジョン行きますか!」


 ちなみに2人の種族は人間で『スピラー』と言うスピードが高い種族のようだ。


「お2人は同じ戦闘スタイルなんですね」

「そうだよ〜私達は双子で息ピッタリな自信有るから同じ戦闘スタイルの方が戦い易いんだ!」

「そうなんだね。ムニンちゃんとオレンちゃんってどんな感じでステータス振っているの?」

「あ、それは私も気になってます」

「「AGIガン振りです!」」

「本当ですか!それってかなり厳しんじゃ?」

「え、どうゆう事?」


 3人からの説明で何とか分かった。

 2人は俊敏性のAGlにSPにしか使って無いとの事。

 攻撃速度や走る速度に特化しているが、防御力や攻撃力が低いようだ。


「どうしてそんなステータスにしたの?」

「私達は数多あまたなゲームをして来た。神ゲーやクソゲー様々である。そんな中で、歴代最高の神ゲーと言われし『NewWorldFrontier』を縛り有りきで攻略する。これもまた一種の楽しみ方ってやつなんだよ。普通にプレイしても良いけど、縛りにしては緩いけど1つのステータスに特化したらどこまでやれるのか気になってね」

「獣人族とかにはしなかったの?」

「獣人族は近接能力に特化され、他にも2種等の特化がある。だが、人間族には1つにしか特化出来ない。だからこそその1つが伸びやすい。だからこれにしました!」

「なるほど」


 ムニンちゃんはある事を言う。


「オレンの親切な心でとあるユニーク装備が手に入ってるので私の攻撃力は何とかカバー出来るよ。攻撃も全て躱す予定です。範囲攻撃が来たら速攻で範囲外に逃げます!ちなみに私の短剣の効果は相手に傷を付ける事が出来たら1秒に相手のHPの1パセントを削る物だよ」

「それはまた、チート⋯⋯」

「自己再生能力や傷が付けれない人だとこの効果使えないってのが難点ですが」

「そろそろ行きましょうか」

「うん」


 オレンちゃんは人付き合いが苦手なのだが、セカイちゃんに対しては普通に出来ているようで嬉しい限りだ。

 次の階層移動の為のダンジョンに到着した。

 今も列を成しているのだが、ダンジョンは1パーティに中身が違うので中に入ればすれ違うって事は無いようだ。


 ダンジョンの中は迷路の用になっていた。


「トラップには気を付けないとですね」

「セカイねーに私達双子の力を見せてやりますよ!お姉ちゃんにもだね!」

「うん、頑張る」


 2人とも軽装である。

 それから進んで行って宝箱を見つけては総合的ステータスの関係でセカイちゃんがまず、開けてミミックでは無いようだったら近づくと言う流れになっていた。


「ここから先がボスですね」

「着いた〜」

「お姉ちゃん頑張ろうね!」

「うん、私も良い所見せてあげるよ!」


 ボス部屋に入室する。

 ボスは体がゴツゴツとした岩のゴリラだった。


「⋯⋯」

「モフリさん?」

「「お姉ちゃん?」」

「なんか、微妙な感じだな〜」


 なんでゴリラのようにしなかったのだろうか?なんでゴーレムのようにしたのだろうか?


「行くよ!皆!召喚サモンイサちゃん、ネマちゃん、おいでませハクちゃん!」


 私はイサちゃんとネマちゃんとハクちゃんを呼び出す。


「「では、私達も動きますよ!」」

「ハクちゃん、皆に攻撃バフをお願い」


 スピードバフを使うと感覚が変わってしまいミスが出る可能性があるから速度バフは断られている。


 そしてセカイちゃんも前へに進んで行った。

 ネマちゃんには背後から隙を狙って攻撃して貰い、イサちゃんには攻撃がムニンちゃんとオレンちゃんに向かない用にタイミングを見て【挑発】を使って貰う。


 ゴリラの攻撃は最初は3つだった。

 殴りと蹴りと岩投げだった。

 殴った場所から波紋が広がる用に振動が行き渡り、蹴りも同様。

 岩投げは地面から岩を取り出して投げる。

 ムニン&オレンペアは左右から攻撃しては下がってを繰り返し、振動も躱す用にしていた。

 ムニンちゃんの持つ短剣で100秒後には確実に倒せる訳では無かった。

 ゴリラには自己再生能力もあるようで、ムニンちゃんの短剣の力は意味を成さなかった。

 ボス部屋なのでセカイちゃんの【メテオスタンプ】の得意技が使えない。

 範囲も限られているので部屋全体攻撃が来ないかが心配である。

 私は近距離での攻撃はそこまで強くないし、それに近距離攻撃は揃っているので妖術での遠距離攻撃に徹しようと思う。

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