☆キャラ紹介:王龍???
「起きよ」
「……ん……」
微睡みの向こうから声がして、バロンが目覚める。布団を持ち上げて上体を起こし、右を確認するとエリアル……ではなく、アプカルが気持ちよさそうに寝ている。左を見ると、声の主であろう幼女が正座で佇んでいた。
「……誰だ」
「誰だ、なんて言うのか?朕のことを忘れるなど有り得ないだろう」
光沢のある桃色のショートヘアの幼女はその暗く淀んだ金色の瞳を覗かせる。
「……アウル……?」
幼女は左手を胸に置き、自信に満ちた表情で笑む。布団がはらりと滑り落ちると、彼女は一糸纏わぬ姿を表す。
「……なぜ何も着ていない」
「何故も何も、龍も獣も、衣服など纏うまい。それにこの布を羽織ると円滑にセックスが出来ないだろう」
「……またこの手のヤツか……」
「ふん、まあたまの再会で忘れているのも無理はないか。朕は王龍オオミコト。アデロバシレウスたるヌシと、ローカパーラに並ぶ、始源の王龍の一角よ。原初三龍より下りし、生物の設計図じゃ。マザーハーロットとアウルは朕の分身、アデロバシレウスで言うヌシ、アプカルで言うエリアルじゃな」
「……アウルの真の姿か……」
「アプカルがヌシの下へ行ったと聞いてな、アウルもヌシの住処に居るというに、朕だけ除け者というのは耐えられん。朕は寂しがりだからな」
「……知らん」
「そうか?ふーむ……」
オオミコトはバロンの手を取り、己の頬に当てる。
「ならばセックス、それしかあるまい」
「……」
「何をぽかんとしている。朕とヌシといえばセックス以外あるまい。アプカルと出会う前はいつもくんずほぐれつ、トロトロのドロドロだったではないか」
「……アウルとはともかく、お前とはトロトロになった覚えがないが」
「これからは一つ屋根の下で暮らすのだから、これから思い出を作れば良い」
「……その間アウルはどうなるんだ」
「アプカルと同じじゃ。現界している間は朕たちが借りているから会えぬぞ」
「……そうか」
「あっ、これを心配しておるのか?アウルと朕とヌシでさんぴーが出来ぬと言うんじゃな?相も変らず性に貪欲じゃな。朕とアウルをどうしても同時に味わいたいと言うなら……まあ、考えてやらんこともないぞ」
「……(面倒が過ぎるな……どうしてシャンメルンといいアプカルといい上位者は何も話を聞いてくれないんだ)」
「やばっ……ちょっとヌシと猥談をしていたら乳と愛液が……」
まともな会話を諦めたバロンはオオミコトを布団で簀巻きにし、アプカルを連れて部屋を出る。
「くっ……くふふ、放置プレイか……よかろう、
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