キャラ紹介:シマエナガ・ラファーガ
「ということで私が主役です、いえーい」
エラン・ヴィタールの屋敷、その中にある静かな執務室にて、デスクを挟んでシマエナガが無表情で両手でピースしていた。
「……あぁ、うん……?どういうことだ」
バロンが困惑で返すと、シマエナガは窓から射す陽光を自身の白髪で返しつつ言葉を紡ぐ。
「マスターは私のことをたっぷり知れると言うことです」
「……いや……僕は十分知っていると思うが……」
「好きな本は」
「……さあ」
「遊びに行くならどこ行く」
「……知らんな」
「今朝は何を食べたでしょう」
「……朝食は一緒に食べただろう……小倉トースト」
「朝から割とヘビーでしたね」
「……あれはアリシアの趣味だ」
シマエナガは最初のポーズから微動だにせず、会話を続ける。
「私は始源世界、グランシデア王国辺境の部族、ラファーガの出身です。グランシデア王国領では数少なくない、反体制側の少数民族ですね。それで、いざと言うときにマスターに助けていただくために、えー、言うなれば色仕掛けをしたということです」
「……言ってしまえばそういうことだな。実際にお前は戦闘以外はずば抜けて優秀だから、まあ確かにラファーガへ配慮する一助にはなっていた」
「私可愛いですから、ぶい」
「……お前と雑談する機会が極端に少なかったから気にしていなかったが、そんな口調だったか……?」
「そもそもマスターとまともに会話できたのがシャングリラ・エデンでの戦いですので、忘れていても無理ありませんね。それに始源世界でも、私がどこに出しても恥ずかしくない側室になったタイミングがクライシスの直前と言っていいレベルなので」
「……」
「ちなみに冒頭の質問項目ですが、私が好きな本は『台本版スパイ・レクイエム』です」
「……勘弁してくれ」
「身長は150㎝で、胸囲は70前半で……」
「……僕が202cmだからかなり小さいんだな」
「マスターと比べたら大抵の人は小さいでしょう。あと胸囲も」
「……チェストとバストはややこしいからな」
「好きな食べ物は……塩辛……ではなく、チョコの焼き菓子です」
「……シンプルだな」
「休日の過ごし方はマスターとイチャイチャすることです」
「……イチャイチャ……まあ、表現はお前に任せる」
「幸せラッキーガールです、いぇい」
「……そろそろ座ったらどうだ……」
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