キャラ紹介:エンタラフ・アンナ
絶海都市エウレカ 軍本営・食堂
「いただきます」
エメルとエンタラフがテーブルを挟んで向かい合い、それぞれ昼食を載せたプレートに礼をする。
「珍しいな、姉さんが私をご飯に誘うなんて」
エンタラフがつみれ汁からつみれを持ち上げて
「うふふ、Chaos社ではアルメールと何をしているのか気になって、ね?」
エメルがまずお茶を飲み、微笑む。
「うっ……私とアルメール様は特に何もないぞ。特にな」
わかりやすい反応をしたエンタラフへ、エメルは畳み掛ける。
「例えば何をしているんです?明人とか言う少年の弁では、執務室からいつも喘ぎ声がするらしいですが?」
「うごぉっ!?何を言っているのか私にはさっぱりわからないな、うん」
「本当ですかぁ~?」
「ね、姉さんこそ、頻繁に陛下と会っているそうじゃないか。階級も高くないのにそんなことが出来るなんて、何か裏があるんだろう?」
「ええ、もちろん。勲章を頂く代わりに陛下に会う権利を頂いているんです。ですから、あなたのように如何わしいことをしているわけでは――」
「わ、私だってアルメール様とそんなことは誓ってしていない!第一、清廉潔白たるアルメール様がそのような不純なことを、ましてや秘書にするわけがないだろう!」
「清廉潔白、ねえ……そもそもあれがそんな肩書きで通っていること自体、素性を知っている方からすれば噴飯ものですが……」
エメルは小声で呟きつつ、ナポリタンを口へ運ぶ。
「そう言えば、母さんは元気だろうか。人の身でありながら、王龍と交わって子を成すなんて、何か妙な影響を受けそうだが」
「件の王龍と人間のハーフたる私たちが健全ではありませんか。殺戮に、事務に、秘め事と、人間としてはのびのびと生きているでしょう?」
「そうだな。……秘め事などないが」
「おやおや、秘め事には必ずしも卑猥な意味が含まれているわけではありませんよ?なぜそれにだけ反応したんです?」
「うっ……折角話題を変えようとしたのに……」
「まあまあ♪いつも凛々しい妹の、可愛いところを知りたいだけですよ」
「はぁ……」
エンタラフはその後も、延々とエメルに茶化されるのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます