キャラ紹介:アルメール・フランメル



「……」

 長身の竜人が、手首を縛り上げた灰髪の少女を眺めている。

「あの……アルメール様、私はこれ以上何をすれば……」

 少女が悩ましげに体をくねらせながら訊ねる。アルメールは執務室の椅子に座る。

「いや、なにもしなくていい。君の体が見たいだけだ。まあそうだな、エンタラフ、君が思う、私への受けが良さそうな動きをしてみたまえ」

 エンタラフはそれを聞いて、自分が思う限りの扇情的な動きをする。アルメールは頬をぴくりとも動かさずにそれを見ながら紅茶を啜っていた。

「そうだな……君は美しいが、もっと私に対して反抗してくれないか?気丈な人間を援助するのも叩き潰すのも大好きでね」

 アルメールは書類に目を通しながら、まるで仕事を言い渡すかのように淡々と喋る。

「そうだ、君の性感帯に微弱な振動を常時与え続けたまま、モータル・グラッジのレジスタンスの鎮圧に向かってくれないか?」

「え、えーっと……」

「レジスタンスに肉便器にされても、同僚に犯されても退屈を紛らわすには充分だ。私のために、君は己の身を捧げてくれるだろう?」

「それはもちろんですが……で、出来ればあなただけのものでありたいところでありまして――」

 アルメールがエンタラフを見ずに、その首もとに炎の刃を添える。

「愛い奴だ。エメルとは違うベクトルで純粋な心を持っているな」

 炎の刃を納め、アルメールがエンタラフに近寄り、その顎に触れる。

「そうだな、君の膣にこの剣を捩じ込んで、君がどれくらい苦痛に歪むか……それも面白いかもしれないな」

 エンタラフはその提案に生唾を飲んで戦慄する。同時に、恐怖よりも性的な興奮が高まり始めてもいた。

「君は私の大切な宝だ。だが宝は心ない他人に壊された方が、より美しいと思わないかい?美しいものほど、より無惨に、凄惨に、無情に壊された方が、空虚な喜びが拾えるだろう?」

 アルメールが怪しく微笑む。エンタラフはその虚無の瞳孔に視線が吸い込まれる。

「はい……」

「安心したまえ。まだ君を壊し尽くすつもりはない。もっと君の輝きが増してから壊すとするよ」

「あの……」

「ん?」

「あなたからは、常に別の女の匂いがするんです。あなたに近い匂いだけれど、でも違う人の」

 アルメールは余計に表情を崩して喜ぶ。エンタラフは続ける。

「もし……もしその匂いの主が、あなたの寵愛を受けているのなら……その役割は、私には出来ないのでしょうか」

 想定内の提案に、アルメールはやれやれと首を振る。

「宝石で陰茎をしごく男がいるか」

 そう唾棄すると、アルメールは再び椅子に座り、ただ淡々と縛り上げられたエンタラフを眺めていた。

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