キャラ紹介:ハル



 セレスティアル・アーク

 ハルが一人で廊下を歩いている。いつものように自分の体を変化させて作った巨乳と、狐の尻尾と、刀を揺らしながら。と、前から明人が現れる。

「おっ、ハルじゃないか。おはよーさん」

 明人がフランクに挨拶すると、ハルは右手を上げる。

「おはよぉ、だぁ。だぁは朝御飯食べた?」

「もちろん食うたよ。今日はアリアちゃんの手作りだったし、すげえうまかった」

「まぁのごはん……だぁのごはんも美味しいけど、まぁのごはんも美味しい。ハル、朝御飯食べに行きます。だぁも一緒に行こう」

 ハルは明人の手を取る。

「お、もっかい朝御飯食べるのもいいかもしれない。いよぉし、食堂まで競争しようぜ!」

 明人とハルが同時に駆け出す。ハルは胸を萎ませる戦闘形態になり、全力で走る。大幅に差をつけてハルが食堂に辿り着き、かなり遅れて明人が到着する。

「いやぁ、勝てねえな。ハルは何事にも全力やけん俺じゃ勝てんばい」

「だぁも努力したら私みたいになれる……!」

「はっは。さあ、朝御飯を食べようぜ」

 二人が食堂に入ると、エプロン姿のアリアがテーブルでお茶を飲んでおり、マレとゼナが我先にとおかずを自分の皿へ運んでは白米と共に掻き込んでいく。ゼナがエビフライを食べるのと同時に、明人とハルを見つける。エビフライをすぐに凄まじい速度で咀嚼して飲み込んだゼナが口を開く。

「主はさっき朝食をとっておらんかったかのう?」

「いやあ、ハルと一緒にもう一回ご飯を食べようと思ってな。アリアちゃん、おにぎり作ってくれん?」

 明人の提案に、アリアは頷く。

「もちろんなのですよ。ハルはマレちゃんたちと同じメニューでいいのです?」

「まぁが作るご飯ならなんでも食べるよ……!」

 ハルは右手の親指を立てる。

「ほんと、お兄もアリアも料理が上手だから幸せだわ」

 マレがテーブルに片肘をつく。

「その通りじゃのう。ハル、お主はいい親を持っとるのう」

 ゼナがそう言うと、ハルはゼナの頬についていた白米を取って食べる。

「もち。だぁとまぁは私の誇り。私もいつか美味しい料理を作れるようになるよ」

「ふむふむ、楽しみじゃな。ところで、わしはずっと疑問じゃったのじゃが、そもそもお主はどういう経緯で生まれたんじゃ?」

 ハルは顔を綻ばせる。

「私はまぁの体から生まれた、ちょーじょなの。みんなのおねーさんが私」

「ふむ、つまりヘレティック・アポカリプスの進化系というところかのう。んで、なぜにわしに似た格好をしておるのじゃ?」

「だぁがこういうの大好き、だから」

「ほう……?」

「へえ……?」

 ゼナとマレが同時に明人へ視線を移し、意地の悪い笑みを向ける。

「へ?俺?確かにケモミミ巫女服ロリ巨乳は素晴らしいだろう。だがマレみたいな金髪赤目ツンデレデミヴァンプももちろん需要が大有りだし、ゼナみたいなロリとナイスボディを使い分けられるのも大切だし、まあ可愛いならなんでもいいんじゃないかな!」

 ハルは頷く。

「だぁはここにいる皆のことが大好き。私もだぁとまぁのこと大好き。もちろんぜぇとれぇも好き」

 ハルが満面の笑みをこぼすと、つられてゼナとマレも微笑む。

「意外とこういう無垢なやつがいなかったから空気感が綺麗になっていいわね。レベンとか燐花とか愛が重いし」

 マレがそういうと、ハルが反論する。

「ハル、無垢違う。ちゃんとだぁの欲望を理解して、距離感を測ってる」

「え、そうなの?」

 明人が気の抜けた声を出す。

「はぁい、どうぞなのです」

 ちょうどいいタイミングでアリアがごはんを並べ、ハルは箸を握る。

「いただきます」

 ハルはゼナたちと同じか、それ以上の速度で大盛りの料理を食べていく。そしてゆっくりおにぎりを食べる明人へ向かって、ごはんを飲み込んでから喋る。

「だぁ、やっぱりごはんを食べてるのが一番楽しい」

「そりゃよかった」

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