よていをいれてみた

「確かに、最近は高ランクのダンジョンを完全攻略していないとは言え、舐めるのはどうかと思うんだよね。第一どこよりもダンジョン完全攻略してるってのに何言ってるのかなよその奴らは。それにこの前の真白ちゃんの配信で、「こんな子でも採用されるんだね」とか言って来て、やたら勘違いしてるみたいだし。物事がよく見えてなさすぎだよね!」


「落ち着いてなるなるー」


 わはは、って言いながら命さんが宥める。


「笑い事じゃ、ないんだよ?君の配信も言われてるからね?「あんなおちゃらけたやつが国の代表とは(笑」って舐め腐ってるよほんとに。果たして君らはいつ我が国を超えたのかな?」


「こりゃダメだ」

「ブチギレだあ」


 命さんと神子さんが、楽しそうにそう言う。仲がいいなぁ。


「東さん。早く本題に入らないと、癒衣さんが寝てしまいますよ」


「んにゃ?…おきてるよ」


「……それもそうだね。ごめんね、最近ストレスが溜まってるもので」


 藤沢さんのお陰で、なんとか落ち着いた東さん。癒衣さんはほぼ寝てた。


「さて、さっきも言った通り、最近我が国の特級は舐められている。理由は、最近高ランクのダンジョンを完全攻略してないからだ。上等だ、やってやろうじゃないか。世界でも数少ないEXランクのダンジョン、『富士』を完全攻略してやろうじゃないか。正直、潜ったことのある俺の意見だと、誰か一人だけでも行けるけど、これを機に二度と舐めた口きけないようにしようと思ってね。全員参加にしたよ」


「てことは、配信していいってこと?」


 東さんがいい終わると、すかさず命さんがそう言った。命さんはダンジョン配信をたまにしていて、この前登録者が2000万人行ったって喜んでた。


「むしろして欲しい。なんなら真白ちゃんも」


「わたしも…?命さんだけでいいんじゃ…」


「君は速いからね。別視点みたいなものだよ」


「なる、ほど…?」


 速いからって言うのは、どう言うことなんだろう?別視点ってことなら、わかるけど。


「さて!じゃあ作戦会議をしよう」


 ぱん、と手を叩いて話を切り替える東さん。

 いつダンジョン攻略するかとか、下層までの道中はSランクの攻略者に任せるとか、いろいろな話をしてた。


「じゃあ、今から1週間後に攻略を始めよう。それまでに、色々な準備はこちらでするから、君たちはそれぞれ必要な準備だけしておいてくれ」


「了解です」

「りょーかい!」

「はい!」

「わかりました」

「んう…」


 癒衣さんは、気持ちよさそうに眠ってる。どんな夢見てるんだろう?

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