おいわいしてみた→可愛いは正義〈三喜〉

「真白ちゃーん!」


 そう言って、私に抱きつく三喜ちゃん。

 初配信のお祝いするってことで、三喜ちゃんと、その仲間の人たちが私の家に来ている。


「お邪魔します」

「綺麗な家ねぇ〜」

「これが特級の家っすか……そう考えると小さいのでは?」


「こっち、です…!」


 ワタシ、アンナイ、ガンバル!




 ご飯を用意してる部屋の前に着いた。

 緊張で頭の中ぐるぐるなりながら扉を開ける。美味しそうな匂いに、ふわっ、と包まれた。

 部屋には、8人でも余裕を持って食べられる大きさのテーブルと、その上にたくさんの料理が置いている。


「「おぉ〜!」」

「これはすごい…」


「なんで真白ちゃんのお祝いなのに、真白ちゃんが作ってるの?」


「これ真白ちゃんの手作りなの!?すごいわぁ〜!」


「んにゃっ」


 魔喜さんに抱きつかれちゃった。

 どうしよ…!たすけてみきちゃん!


「魔喜さん、真白ちゃんに抱きついていいのは私だけだよ!」


「へにゃっ」


 引っ剥がされて、三喜ちゃんに抱きしめられた。

 いいにおい…


「えぇ〜!ずーるーいー!」


「でしょう!なんなら、真白ちゃんから来るんだから」


「早く食べましょうや!俺、もう我慢できんっす!」


「そうだね、真白ちゃんのご飯が冷めちゃったら世界の過失だし」


 そこまでじゃないよ?三喜ちゃん?




 皆んな椅子に座って、食べようって時に、三喜ちゃんがジュースの入ったコップを掲げた。


「じゃあ、真白ちゃんの配信者デビューを祝して、かんぱーい!!!」


「かんぱーい!!」

「乾杯!」

「かんぱ〜い」

「か、かんばい…!」


 三喜ちゃんの音頭に合わせて、コップを掲げる。

 一応成人してるけど、味を鮮明に覚えていたいって三喜ちゃんが言って、なんとなく皆んなジュースをコップに入れてる。お酒は用意してるよ?


「うっっっっっま!?なんこれ!?」

「三ツ星と同じくらい美味しいわぁ!」

「これは、美味い」


「真白ちゃんのご飯は世界一美味しいからね」


 えへへ…褒められるの嬉しい…

 皆んな攻略者だから、たくさん作ったけど、それが凄い勢いで無くなっていく。

 美味しそうに食べてくれて、作った甲斐があるよ。


————————————————————


「えへ、ふへへ、えへへへへへへー………」


「はい、あーん」


「あー…む」


 お酒一口で泥酔した真白ちゃんに甘えられてます。どうも、世界一幸せな女です。


「いいなぁー!三喜ちゃん!」


「これが幼馴染特権ですよ魔喜さん」


「ずーるーいー!」


 真白ちゃん、お酒弱いけど強いんだよね。一口で泥酔するのに、真白ちゃんの体の五倍飲んでも次の日快調で、記憶もしっかりあるっていう。

 まあ、強い探索者はその分状態異常にも強いから、酔いやすいのは体質なんだろうね。

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