ゆうめいになったのをしらされてみた

 ぴんぽーん、とチャイムが鳴る。

 がちゃり、と玄関を開けると、三喜ちゃんがいた。


「3日ぶり、真白ちゃん」


「三喜ちゃん…!」


「わぁっ、と…ちょっと?」


 飛んで抱きついたら、優しく受け止めて困ったように笑う三喜ちゃん。かわいい。


「久しぶり三喜ちゃん…!ほら、入って…!」


「急がなくても逃げないよ、真白ちゃん」


 手を引いて中に入ってく。

 ダイニングルームでソファに座る三喜ちゃんのお腹に頭から飛びつく。

 えへ、えへへへへ、三喜ちゃんいい匂い…


「ほら、離れて真白ちゃん。話ができないよ」


「うにゅ………」


 優しく剥がされた。

 名残惜しいけど、早く話を終わらせて三喜ちゃんと戯れるために三喜ちゃんの隣に座るに密着する


「はなしって…?」


「ほら、真白ちゃんが有名になったって話し。さっき電話で話したでしょ?」


「そうだっけ…?」


 三喜ちゃんが来る嬉しさで忘れた。


「なんで私が…?」


「ほら、配信してるところに映ったじゃない?それで真白ちゃんを見た人が『強い!』『かわいい!』ってなって、SNSで拡散しまくったから」


「三喜ちゃんの方がかわいいよ…?」


「ありがと」


 そう言って頭を撫でてくる。

 きもちぃ。

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