ときのひとになってみた

「ひぅぅぅぅぅ…………」


「真白ちゃん、前にでなって」


 むむむむむむむむりだよ!三喜ちゃん!は、ははははははははじめましてがらさ、さささ、3人もいるんだよ!?死んじゃう!


「ごめんね、みんな…」


「いや、大丈夫だ。いつも話してる子はその子なんだろ?」


「人見知りだってのは知ってるから、全然大丈夫よ」


「そうそう」


「ほんと、ごめんね」


 た、ため息つかないでよぉ…無理だよ怖いよ…


 今、私たちがいるのはセーフスペースっていう、絶対安全地帯。ここで体力とか、魔力が回復するのを待つついでに雑談をすることになった。

 三喜ちゃんのパーティーは三喜ちゃん合わせて男の人二人、女の人二人の四人で、リーダーさんは堂々とした、生徒会長のような剣士の人で名前は龍崎界人りゅうざき かいとさん。三喜ちゃんともう一人の女の人は、お姉さんって感じの魔術師さんで、樋口摩喜ひぐち まきさん。最後の人は、お調子者、って感じの、サポーターさん、斎藤錬助さいとう れんすけさん。みんないい人なんだけど…匙目ましてはむりぃ…

 ちなみに、配信はされてるままらしい。

 初めましての3人に精一杯で、他に気が回らないんだ。


「ほんと、ありがとう。エリクサーを4本も貰って…」


「そ、それくらいなら、いくらでも………」


 エリクサーなんて正直、使い道に困ってたやつだから。売ったらなんか、手続きとかあって無理だし、使わないしで、邪魔だったから。


「それにしても、真白さん強かったねぇ!」


「三喜ちゃんが最強だって言うのも納得できるわねぇ」


「私の1番の友達だからね」


 えへへぇ…ともだちぃ……

 あ、三喜ちゃん血の匂いが取れてきて、いい匂いがする…


 それからちょっとして、体力と魔力が回復したってことで、ダンジョンの一階まで転移板で行って、配信を三喜ちゃん達が終わらせて、ダンジョンを出た。

 お礼がしたいって言われたけど……これ以上はちょっと、厳しいです……


「ばいばい、真白ちゃん。またね!」


「うん、ばいばい三喜ちゃん…!」


 三喜ちゃんは、パーティの人達と用事があるみたいで、そのまま解散した。

 手を振る三喜ちゃんかわいい。




 あれから三日後。というか三日間。ずっと家にいる。

 なんでかわからないけど、外に出る気になれなかったから。たまにあるよね、何もしたくなくなる時。

 三喜ちゃんとはあの日から話してない。三喜ちゃん忙しいんだって。

 ごろごろしてたら、スマホが震えだした。


「あ、三喜ちゃんだ!」


 ベッドの上で跳ね起きる。


「もしもし?」

『真白ちゃん元気?』

「うん。どーしたの?」

『真白ちゃんあの日から外に出た?』

「出てないよ?なんで?」

『その感じだと知らないっぽいね』

「?」

『真白ちゃん、今めちゃくちゃバズってるよ』

「えっと?」

『つまり、有名になってるってこと』

「え、なんで?」

『あー、とりあえず、真白ちゃんの家に向かうね?』

「うん、いいよ」

『また後でね』

「うん」


 なんだかよくわかんないけど、三喜ちゃんが来る!やった!

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